KUMIの句日記

写真と一日一句で綴るブログ。句の転載を禁じます。

クリスマスの朝に

2022年12月25日 | 俳句
天気 晴

今朝の富士山は実に綺麗だった。

7時前に見に行かないと、ノーマスクの連中が出てきて椅子に座ってしまうことがあるので、最近は目覚ましを5分早くした。
上の写真は7時少し前のもの。で、又部屋へ戻りいつものように7時20分過ぎにエレベーターへ乗ろうとすると、Mさんの部屋から水が流れている。夜勤だった介護士が新聞紙を持ってきてその処理を始めた。車椅子の人を迎えに来た早番の介護士がびっくりして
「どうしたの、まさかトイレが詰まったとか・・」
「違う、違う、ただの水」夜勤明けの介護士が慌てて否定。私も、もしかして・・と思ったので安心した。
Mさんは足腰が無事ながら、認知症極まれり、の人で被害妄想が酷い。心配で眠れないので夜は室内のドアの前に、バリケードを作っている。椅子やら、自分の衣類を入れたバッグやらを積み、誰も入れないようにしているのだ。鍵はかけても介護士は夜間の見回りに合い鍵使う。それがなおのこと信じられないのだろう。とにかく、夜中に部屋の中のあれやこれやが盗まれて困るようなのだ。そのバリケードを片付けていたら、介護士さん、どこかにあった水のボトルが落ちて、その蓋がきっちり閉まっていなかったようで。本人はとうに食堂へ行ってしまったあとのこと。
バリケードはいつから作っていたのか知らないが、私はつい先月末に始めて見てびっくり。私よりも小さな体で、椅子や荷物を積み上げたり、よくまあ・・
本人は小柄だから、どこかを潜り抜けて出入りできるらしい。それにしても、色々な認知症があるものだ。

もう一人、同じような「被害」に遭う人が居て仲が良かったのだが、一人が怖いのかどちらかの部屋に入り浸るのでこれも危険。私が入院している間に離別させるべく、体の弱ってきたFさんの方は3階へ移った。
二人でよく話していて、聞こえるのは、何とまあこの施設にはドロボーが多いこと。外からも忍び込み放題のようで。そりゃ、安心して眠れないでしょう。でも本人の話を否定してはいけない。今の私は近づかないことにしているが、以前は話しかけられれば避けられなかったので相手をしたこともあった。でも「今度、ご家族が来られたとき話してみたら?」としか答えられなかった。

クリスマスとは関係のない暮らしを続けてきたが、これが終ると今年の終わりが近い。焦る。去年の今頃は・・やはり同じような年末寒波で寒くて乾いた日々だったようだ。免疫療法を始めたのも今頃。体力は今よりもあったけれど、やっていることは同じ。副作用も。まさか、生きて次のお正月を迎えるとは思わずに化学療法を始めたのだ。生かされて一年。しんどいけれど、まだ暫くは生きなくちゃ。
認知症の彼女たちだって、見えない恐怖と闘いながら必死で生きているのだ。

先日の句会で、「クリスマス」の題で作った句。

クリスマスケーキ一片仏壇へ   KUMI
コメント (7)
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