2008.1.6(日) 快晴
Fe工房の村上さんが多忙の中の一日を空けてくれた。弘法さんで買った超刃こぼれの鉈と天神さんで買った弥生遺跡出土状態の斧三丁をどうしようかと困っていたときの地獄に仏である。脱サラして退職金をはたいて作ったという工房は、職人らしくまとまった作業場にサンプル兼用で飾られている鉄製品が目を引く。ピッケルやピトン、ロックハンマーや山の写真に懐かしさがこみ上げてくる。20数年前に山登りで知り合って、岩よ山よと登った仲間である。
山、マラソン、トライアスロンと同じルートで遊んだ仲間なんだが、彼が独立し、私がトライアスロンの役員に没頭する頃から疎遠になっていた。
私が田舎暮らしを始めること、田舎暮らしには刃物が必需品であることが今日の再会を作ってくれた。
鍛冶職人 村上正さん
さて職人村上の手にかかり、鉈はすっかり研ぎあげられ、斧もぞっとするような刃物に蘇った。楔も鉄をたたいて作り上げる。私も見よう見まねで2つの楔を作ったが、硬い鉄を自在に
成形するのは何とも楽しい。グラインダやディスクグラインダも使用法を教わり、やってみる。
習わないと出来ないことである。この二つは将来も必要である。購入のポイントや店を紹介してもらう。空いた時間に端材を使って杉皮むきのへらを作る。写真でしか見たことのないしろものだから役に立つかどうか解らないが、駄目なら改良すればいい。
村上さんの得意というか、いい仕事は茶道具や仏具など芸術的で付加価値の高い仕事のようである。またそういう仕事の出来る、高い技術と情熱があるようだ。金属を加工するというのは一般的には困難である。というより私たちの意識の埒外にある。それをごく身近なものとしてくれた今日一日は大変価値のある一日であった。どこにもない私だけの製品を作ってみたいという夢が湧いてきた。 ありがとうございました。
蘇った斧と自作の楔やへら