2008.1.9 (水) 快晴
探しに探した堅木の柄が来た。2本注文して1,800円、1本はサイズが合いそうなのだがもう一本は微妙なサイズで、なにか工夫しなければならない。Fe工房で作った楔も再度調整の必要がある。とにかく手間がかかるのだ。インターネットで薪ストーブや薪割りの検索をするといやというほど出てくるが、どうも金に飽かしてマニアックな薪割りを購入して自慢している御仁が多いのが気にくわない。弥生時代の出土品のような刃を探してきて、研いだり焼き入れしたり、安い柄を探して合わせたりするなかで、いろんな人といろんな出合いができて、いろんな工夫を重ねて、出来上がった薪割りがいい仕事をしたら、これほど愛着のあるものはない。
研ぎ上がった3っつの刃を見ても総て形が違う。刃先の巾は左から順に広くなり、厚さは左から順に細くなる。特に左の刃は太くて長くて巾が無く使いにくそうなので刃の四分の一程を落とし、楔として使うこととした。薪割りとして使う2本にしても、あまりにも形状が異なり、右のものは切るという感じ、真ん中のものは割るという感じ、本来はそれぞれ用途があるのかも知れないが今のところは解らない。未知の世界というのがこれまたいい。
さて、もう一つの難問は薪小屋造りである。柱を間伐した杉にしようと山に入ったのはいいが、切り出した杉の皮をむくのがこれまた大変なようだ。インターネットでいろんな人のブログを参照し、一般的な皮むき法を見つける。
①切り倒したらなるべく早いほうがいい。虫が材に入らない内にという意味もあるそうだ。
②馬(材木を適度な高さに置く台)を作って作業を楽にする。
③鉈などで1mぐらいに材木の廻りに切れ目を入れる。
④鉈や鎌で縦に皮をむいて筋を入れる。
⑤筋のところから金へらや竹へらでむいていくとベロッとむける。
というものなのだが、実際にやってみると少しずつしかむけなくて、気が遠くなる。せっかく特製の金へらを作ったのにうまくいかないのだ。慣れ不慣れの問題やむく時期の問題もあるのかも知れない。それにしても手間がかかりすぎる。
ある写真で見つけた道具がある。スクレーパーの杉皮用というべきものである。これは
強力な武器になるのではと思い、販売しているところを探すが一向に見つからない。
もう使われていない用具かも知れない。インターネットオークションで探してみると民具として一件出ていた。だれも入札していない。締め切り直前に希望価格(3,500円)で落札する。錆び落とし、刃研ぎは必要としても、これで問題解決するのじゃないかという淡い期待が湧いてきた。