晴徨雨読

晴れた日は自転車で彷徨い、雨の日は本を読む。こんな旅をしたときに始めたブログです。

仁和寺の法師 玉岩地蔵(2) 9/10

2011-09-11 | 上林界隈(AKB)

2011.9.10(土)晴れ

  木住川流域になぜ興味を持ったのか、それは上林の遊里(ゆり)から舞鶴の岸谷に越える峠が木住峠(きずみとうげ)であり、木住という小字もある。この峠舞鶴側では鬼住峠と呼ぶそうだが、鬼伝説があるようではない。舞鶴側はかつて舞鶴鉱山が操業しており、上林側も古代の金工地帯と睨んでいるのだが、いずれにしても上林の木住と関連がありそうで木住川を訪れたわけである。日吉は木住と書いて「こうずみ」と読む。
 この流域で気になる地名が多いので現地を確認すべく訪れたのだが、軽トラで走ってもどこがどの地名か確認できない、やはり自転車で廻るのが一番だ。そうこうしているうちに日吉山の家に着いてしまった。河原に降りて川石の採集をする。チャートはごく希で、軽石のように気泡らしき穴の開いた石が多い。最もこの石、軽くはないし色も黒褐色である。このあたりもマンガン坑地帯と思われるので、それらしい石が無いかと探ったが、無さそうというのが結論であった。Img_3699 Img_3700

日吉山の家とその前の河原



 山の家手前400m南丹市営バス生畑(きはた)停留所の三叉路に京北・美山の道路標示がある。車でも行けそうなので入ってみると、谷沿いに集落が続く。上林の支流の村を思わせる風景がつづくが、心なしかこちらの方がしっかり耕作されている様に思えるのは不思議な感覚だ。道標に従って林道を登って行くと柏木トンネルというトンネルに出合う。トンネル入口にスズメバチの巣がぶら下がっているのが気になるが、二車線の立派なトンネルで、これも日吉ダムの周辺整備ということだろうか。植林の林道を下ると四ッ谷の柏木と言うところに出る。四ッ谷郵便局の前を通り海老谷(えびだん)に入る。Img_3701 Img_3702
 
生畑の分岐と谷間の茅葺き家。
このあたり茅葺きが多くあり、美山のようにわざとらしくなくて、値打ちがある。


 海老谷は日吉マンガン坑の中でも主要な鉱山で、田んぼの中でもマンガンの花(鉱脈の露頭)が咲いていたという。最も大きな鉱山は玉岩鉱山と云われているが、海老坂(四ッ谷から板橋に向かう峠)の下に玉岩地蔵があり、その近くだろうと車を進める。周囲は稲刈りの真っ最中で、鉱山のことを聞くのも気が引ける。
 下調べをしていないので道がよく解らないのだが、人家が途切れてから二箇所ほど分岐があり、林道が分かれている。とにかく真っ直ぐ進んだら、軽トラでも辛いような急坂となり、心細くなった頃に看板と駐車スペースが出てきた。まだ行けそうだが欲をかいてUターン出来なくなったら困るので、ここに車を置く。Img_3706 Img_3708
 暗くて気味悪い道を真っ直ぐのぼって行くと、眼前に石垣の上に建てられた社と庫裡の大きな建物が現れる。これが玉岩地蔵だ。普通小さな地蔵堂を想像するが、この建物には驚いた。よくぞこの地にこれだけのものを建てたことだろう。単に信仰だけでなく、経済的なバックボーンを感じさせる。つづく

今日のじょん:今月は忘れないようにじょんカレを紹介しておこう。昨年吉ちゃんが初めて米作りをしたので、稲木干しの際に撮ったものである。上林のお米は美味しいが、天日干しのものはもっと美味しい。じょんもお米が大好きなんだな。Img_3728

 

コメント
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