2019.7.15(月・祝)曇り
朝鮮語「キ」が日本語「ミ」に代わる例は多くはないが、키 (キイ)背、身丈→身(ミ)などもありそうだ。国語大辞典上代編でみると箕、身は乙類となっている。乙類の「ミ」がどういう発音だったかわからないのだが、ひょっとしたら「ムイ」だったのではないだろうか。そう考えると中国や朝鮮で使われていた箕という道具が日本の北九州あたりに入り、「ムイ」と呼ばれ北海道に渡りアイヌ語として残った。本州では乙類の言葉が甲類に同化し「ミイ」として定着したといえまいか。
箕地名発見のきっかけとなった箕踞(ききょ)、元来の箕はこのように三角形だったかも。
古代朝鮮語が日本に入って読みが変換しているという説は学界でも諸説あって確定しているわけではないが、「古代朝鮮語と日本語」金 思燁著の中に「キ」→「ミ」の変換例が載っている。
於見の左足。
従って箕の語源はアイヌ語の「ムイ」ではなく、中国、朝鮮の「キイ」であると考えられる。農耕特に稲作の導入とともに日本に入ってきてあらゆる作業に利用され親しまれた箕が、その形状から地名として使われるのは大いにあり得る事である。おわり