2020.4.10(金)曇り『「がんもどき」で早死にする人、「本物のがん」で長生きする人』ほか
「がんもどき」で早死にする人、「本物のがん」で長生きする人 近藤 誠著
幻冬舎 2013年11月発行 図書館借本
実はここに至るまでがんに関する本をいくつか読んだのだが、読めば読むほどがんは奇妙な病気である。がん治療について近藤先生は一方の旗頭とも思える。がんの三大治療と言われる「手術、放射線、科学(薬物)治療」を否定的に見ておられるのだが、よく読むと全てを否定されているわけではないことが解る。
治療は絶対せずに放っておくという怪しげな治療?がある中でそのようなたぐいではない。
医療のあり方や医療行政のあり方に対する批判は当を得たものであると思われる。ただ、がんの転移の問題とか、初期手術の問題については納得できないものがある。それは本書が一般にわかりやすいように書かれたものだからかもしれない。
いまのところ近藤先生の説に対して判断できる知識をようしているわけではなく、もう少し勉強してから判断したいと思っている。
新・抗がん剤の副作用がわかる本 近藤 誠著 三省堂 2004年9月発行 図書館借本
同じく近藤先生の、とくに抗がん剤治療に関するかなり突っ込んだ内容の本なのだが、今わたしが知りたいのはがんそのもののメカニズムであり、やや指向が違っているので途中までしか読めなかった。いずれ読んでみたいと思うのだが借本の期限が来てしまったので返却した。
文藝春秋 2020年3月号
「ニセ科学」医療に騙されるな、という特集で本庄佑(ほんじょ たすく)先生の論が載っていたので図書館で借り、期限が来たので購入した。
がん治療について今後主流になるのは免疫療法だと思っている。先鞭を付けたのが本庶先生らの開発したオブジーボである。そこに目を付けたニセ療法が蔓延し、れっきとした医師がそれを行っていることに怒りを感じる。がんはまだ未知の部分が多いだけに、金儲けのために怪しげな治療がまかり通っている。藁をもつかむ思いで治療されている患者さんのためにも啓発は必要である。