晴徨雨読

晴れた日は自転車で彷徨い、雨の日は本を読む。こんな旅をしたときに始めたブログです。

上林トレール北面踏破(2) 4/12

2020-04-12 | 山・峠

2020.4.12(日)雨    (1は2020.4.5)

 木住峠で気になるのは北面の平地である。何でもない平地だが自然のものでなく、いったい何のための平地なのか気になるところである。大栗峠と違って4m四方程度の小さな平地だが、峠の形状からするとこのくらいが限界かと思う。

平地は峠の舞鶴側にある、杖の長さは1.8m
 このような平地があるのは今までに歩いてきた上林の峠では来住峠と大栗峠だけである。特にこの二つの峠が田辺から京に向かう重要な街道上にあること、どちらも藩境にあること(どの峠も藩境だが)、牛馬荷車が通行できる広い道であること等から藩の番小屋があったのではないかと想像している。幕末などには通行人の監視もあっただろうが、主に物流の管理が行われていたのだろう。それは清水鋳物師の井関家に大栗峠通行証の木札が残っていることでも理解できるし、田辺の国松家、清水井関家、胡麻の勝田家の近世鋳物師をむすぶ街道がこの二つの峠を通っていることは興味深い。京街道でもあり、鉄の道でもあったと考えるのである。(2017.12.25 嗚呼 木住峠を-5)
 木住峠で一休みの後、例の「山みち」を行く。思ったよりしっかりした道が稜線の下をトラバースしており、やがて稜線に合する。分岐の道標もあるくらいだから、単なる作業道というより、上林から於与岐に向かう生活の道だったのではないだろうか。弥仙山の南に於与岐に下る道がある。弥仙山にお詣りするだけなら不要な道である。おそらくこの道に繋がる上林、於与岐の生活の道だったのだろう。
 稜線はいくつかの小ピークを越えて南西に向かって走っている。右手に弥仙山を眺める歩きやすい道で、踏み跡もしっかりしており迷うこともない。571mピークを北に向かって下るとすぐに改心の道に合流する。東海自然歩道の道標もありここで昼食を摂る。
  
気持ちの良い道を、弥仙山を望みながら歩く。571mピークを下ってきたところ。右が改心の道。
 上林の山お初の岡本さんのために弥仙山を往復する。2ヶ月半の間山歩きをしていないので足に来る。改心の道はきつくはないのだがアップダウンが繰り返し、インターバルとなり応える。上林の山で初めて登山者に出会う。ウィークデイばかりに歩いているし、そう人気のある山でもないからだろうか。
 弥仙山山頂は今回で3度目だろうか、無事に来られたことを感謝し賽銭を供える。つづく

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする