2020.4.17(金) 雨読「体温を上げると健康になる」
「体温を上げると健康になる」齋藤 真嗣 サンマーク出版 2009年3月初版 借本
著者の齋藤氏は日米で活躍されているアンチエイジング専門医である。
体温を上げると免疫力が上がり、健康になるというのは常識的に言われているが、なんでそうなんだろうというとよくわからない。そこに近藤誠先生の「医者のデマ」という本が出た。そのデマの中に「体温を上げると健康になる」という一項があるらしい。特段買ってまで読むほどの本でもなさそうなので図書館に依頼した。内容を見ていないのでなんとも言えないが、齋藤先生のこの本を意識しているようだ。
体温が一度下がると免疫力は30%低下し、逆に体温が一度上がると免疫力は500~600%もアップします。(23頁)
これは新型コロナウィルスが騒がれている昨今重要な事である。でもなんでそうなんだろう、どうすれば体温が上がるのだろう。
白血球が持つ能力と精度がアップする、つまり血液の流れが良くなることと酵素の活性が高まることだそうだ。血流と体温は相関性がありそうだし、酵素とは体内の触媒のようなものだから温度が高ければ活性化することは頷ける。
がん細胞が低体温で増殖し、高体温でNK細胞の活性化が進むということも言われている。温熱療法なんてのもこういう理由に基づくのだろう。
ではどうやって体温を上げるのか。基礎代謝量を上げるのが良いのだが、そのためには筋肉量を上げるのが良いということである。なんだそんなこと解っていると思う方が多いだろうけど、それがなかなか難しい。
効率よく筋肉量を増やす方法があり、詳しく説明されている。有酸素運動ばかりやっていても効率は悪く、有酸素運動の前に無酸素運動を取り入れるのがよろしいようで、早速取り入れている。そのほかに「脳
から筋肉への神経の経路を鍛える」ということが大切で、筋肉が発揮できる最大のスピードで筋肉を動かすことだという。ウオーキングの前に100mのダッシュと途中の山道を駆け上がることを入れている。
体温と健康、体温を上げる生活について事細かに書かれているが、免疫や自律神経に関するところは、安保徹先生とまるきり同じ事を書いておられるので関連があるのかなと思ったが、共同で研究されていると言うようなこともなさそうだ。
さて、「医者のデマ」が楽しみになってきた。