ヤンキースのイチロー外野手(38)が8日(日本時間9日)、プレーオフ地区シリーズ(5回戦制)の対オリオールズ第2戦に「2番・左翼」で先発し、1回に奇跡的な身のこなしの走塁で先制点を奪った。3回に二塁内野安打を放ち、5打数1安打、1盗塁。チームは2-3で敗れ、対戦成績は1勝1敗となった。
完全にアウトの暴走が、一瞬にしてプレーオフ史に残る好走塁に変わった。1回、一ゴロ失策で出塁したイチローは、2死後、4番カノの右翼線二塁打で一塁から強引に本塁に突入したが、5メートル手前でボールは相手捕手ウイータースのミットの中にあった。
これを見たイチローは牛若丸のように身体をひねりながら、右側に大きくステップ。ウイータースのミットをかわして大きくオーバーランした。ここから180度身をひるがえして本塁に手を伸ばすと、今度は体勢を立て直したウイータースの2度目のタッチが迫ってきた。
あきらめないイチローはもう一度、一塁側に切り返し、最後は側転しながらマウンド方向まで回り込んで右手でホームプレートをはき上げた。
スタンドからは「ニンジャだ」「バレリーナだ」「サーカスだ」と驚きの声。スリーフットラインは明らかに越えていたが、主審も神業のようなスライディングに思わず両手を広げた。敵将ショーウォルター監督の抗議も認められなかった。
米スポーツ専門局のESPNは「スライド・オブ・ザ・センチュリー(世紀のスライディング)」、CBSは「アメイジング・スライド(驚きのスライディング」、USAトゥデーは「マトリックス・ムーブ」(映画マトリックスから)と報じた。
波に乗るイチローは、得点にはつながらなかったものの、2打席目も得意の打撃で出塁した。相手先発は渡米1年目ながら12勝(11敗)を挙げた元中日の左腕チェン・ウエイン(27)。制球よく投げ込んでくるスライダーを捉えきれず詰まったが、これが幸いして二塁内野安打となった。
試合は、チェンとヤンキース先発のベテラン左腕ペティット(40)が一歩も引かない投げ合い。7回まで2-3とヤンキースが1点を追いかける接戦となったが、ヤンキースはその後の好機であと1本が出なかった。
完全にアウトの暴走が、一瞬にしてプレーオフ史に残る好走塁に変わった。1回、一ゴロ失策で出塁したイチローは、2死後、4番カノの右翼線二塁打で一塁から強引に本塁に突入したが、5メートル手前でボールは相手捕手ウイータースのミットの中にあった。
これを見たイチローは牛若丸のように身体をひねりながら、右側に大きくステップ。ウイータースのミットをかわして大きくオーバーランした。ここから180度身をひるがえして本塁に手を伸ばすと、今度は体勢を立て直したウイータースの2度目のタッチが迫ってきた。
あきらめないイチローはもう一度、一塁側に切り返し、最後は側転しながらマウンド方向まで回り込んで右手でホームプレートをはき上げた。
スタンドからは「ニンジャだ」「バレリーナだ」「サーカスだ」と驚きの声。スリーフットラインは明らかに越えていたが、主審も神業のようなスライディングに思わず両手を広げた。敵将ショーウォルター監督の抗議も認められなかった。
米スポーツ専門局のESPNは「スライド・オブ・ザ・センチュリー(世紀のスライディング)」、CBSは「アメイジング・スライド(驚きのスライディング」、USAトゥデーは「マトリックス・ムーブ」(映画マトリックスから)と報じた。
波に乗るイチローは、得点にはつながらなかったものの、2打席目も得意の打撃で出塁した。相手先発は渡米1年目ながら12勝(11敗)を挙げた元中日の左腕チェン・ウエイン(27)。制球よく投げ込んでくるスライダーを捉えきれず詰まったが、これが幸いして二塁内野安打となった。
試合は、チェンとヤンキース先発のベテラン左腕ペティット(40)が一歩も引かない投げ合い。7回まで2-3とヤンキースが1点を追いかける接戦となったが、ヤンキースはその後の好機であと1本が出なかった。