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優良物件の賢い選び方 建物が傾く…横浜で大トラブル 「欠陥マンション」が続々

2014年06月14日 08時15分27秒 | お役立ち情報
 中国や韓国での話ではない。住んでいるマンションが傾くというゾッとする“事件”が横浜で起きた。大手不動産と老舗ゼネコンのコンビで11年前に完成。だが、建物を支える杭(くい)のうち数本が短いという「重大ミス」(関係者)のため、11年の歳月の間にジワジワと傾いたという。このところ耳を疑うような欠陥事故が相次ぐマンション業界。購入する側はどこに注意して選べばいいのか。トラブルに巻き込まれない方法は-。

 建物が傾くという前代未聞の欠陥が明らかになったのは、横浜市西区にある「パークスクエア三ツ沢公園」。JR横浜駅から車で5分の中層マンション(11階建て)で、2003年、熊谷組が施工し、住友不動産が販売した。

 「全部で5棟あるうちの1棟(65戸程度)に通路の手すりがずれるトラブルが多発し、管理組合から要請を受けた住友不動産が調査したところ、建物が傾いていることが発覚した」とは事情に詳しい不動産仲介業者。

 広さにもよるが、ファミリータイプで約4000万円という高級物件で、30年などの長期ローンを組んでいる住民も少なくない。

 欠陥が見つかった住居棟に娘が住んでいるという70代の主婦は11日、「娘は『不安で夜も眠れない』と言っている。今日も心配で様子を見に来た。これからどうなるのか」と表情を曇らせた。

 そもそもなぜ傾いたのか。熊谷組では「(建物と地盤を支える)杭のうちの一部が支持層(と呼ばれる強固な地盤)に届いていなかった。作業する中での判断ミス」と説明。欠陥工事だったことを認めた。

 住友不動産では「施工不良が原因だが、売主として全責任を持って対応したい」とし、住民に仮住居への転居を要請し、引っ越し代ほか迷惑料などとして「一定額をお支払いしている」という。

 建て替えか、補修工事で済ませるのかなど今後の対応について、住友不動産では「管理組合と協議中」と説明し、熊谷組への損害賠償などに関しては「住民の方々を優先してからのこと」と回答。両社とも「多大なご迷惑をかけ…」と平謝りに謝っている。

 業界関係者も「数十年この業界にいるが、聞いたことがない」とあ然とする大欠陥だが、そんな不祥事がこのところやたらと目立つ。

 建物の躯体(くたい)に空調や下水用の穴が開いていない個所などが見つかり、2月に販売中止になった三菱地所レジデンス、鹿島建設の億ション「ザ・パークハウス グラン 南青山高樹町」(東京都港区)。

 建設中のコンクリートの柱に3月、ひび割れが発覚、再施工することになった三井不動産レジデンシャル、清水建設の「パークタワー新川崎」(川崎市幸区)。積水ハウスや大京の物件でも重大なトラブルが判明している。

 車のように簡単に買い替えられない高額商品だけに不良品だけはつかみたくない。購入する側はどこに注意を払えばいいのか。

 不動産コンサルタント会社「ベストサポート」(東京都新宿区)を経営する大友雅敏氏は「熊谷組が欠陥を認めた物件に関しては、購入側が事前にミスを把握しようにも難しい種類のものだ。建設中に現場担当者に何度も確認すればできないこともないが、現実的には無理で、購入した方には、気の毒としかいいようがない」と指摘。目に見えない部分だけに事前把握は厳しいという。

 「ただ、この事例は無理でも、新築、中古ともに事前の内覧で、目に見える不備やミスを見つけることはできる。それを指摘して無償で直させたり、価格をディスカウントさせたりすることも可能だ。素人が気付かなくてもプロが見れば、内装のクロスの張り方の杜撰さやフローリングの傷、さまざまな不具合をチェックできる」(大友氏)

 別の不動産コンサルタントは「大きな欠陥やトラブルが起きたとき、体力のない中小デベロッパーの物件だと補償がうやむやになり、泣き寝入りすることにもなりかねない。価格は総じて高いが、名が通った大手の物件を選んでおくのは、最悪の場合のヘッジにはなりうる」と話す。

 マンションを購入する際は、プロの助言を仰ぎながら慎重に選びたいものだ。
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