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「犯人はスマホ」同じ空間にいるのに、家族は「沈黙」がフツー

2016年06月19日 09時23分47秒 | ニュース
35年間で「家族の会話」が3時間半も減った


この35年間で私たちの「時間配分」はどのように変化しただろうか。何が減り、何が増えたのか。シチズンホールディングスが1980年から5年おきに続けている調査「ビジネスマンの生活時間」を見てみよう。

1980年から、バブル時代(86年~91年)、失われた10年(92年~04年)、リーマンショック(08年)、そして東日本大震災(11年)を経て、15年まで。この35年間において、人々がどの生活時間にどれだけの時間をかけているか、平均時間を割り出したものである。 

以下は、35年間で大きな変化があった生活時間と、さほど変化のない生活時間である。


【大きな変化があった生活時間(1週間の平均時間)】


(80年⇒15年 ●=減少 ◯=増加)

●テレビの視聴時間=13時間02分⇒6時間38分(約6時間半減)

●読書(新聞、雑誌、本など)=8時間42分⇒1時間55分(約6時間半減)

●家事(掃除、洗濯、料理など)=5時間21分⇒2時間19分(3時間減)

●家族との会話=7時間44分⇒3時間58分(約3時間半減)

●外での飲食、喫茶の時間=7時間42分⇒2時間6分(約5時間半減)

●スポーツ・運動=5時間32分⇒2時間31分(約3時間減)

●趣味一般=4時間52分⇒2時間33分(約2時間半減)


【さほど変化のない生活時間(同)】


●ショッピング=2時間20分⇒1時間46分(約30分減)

●映画・演劇・スポーツ観戦=2時間45分⇒2時間25分(20分減)

●自己啓発=3時間34分⇒2時間16分(約95分減)

●ギャンブル(競馬・パチンコなど)=4時間16分⇒3時間21分(約50分減)

●勤務時間=8時間36分⇒8時間26分(10分減)

● 食事時間(3食合計)=平日1時間24分⇒1時間15分(9分減)

=休日1時間40分⇒1時間29分(11分減)

● 睡眠時間=平日7時間1分⇒6時間9分(52分減)

=休日8時間36分⇒6時間58分(1時間半減)

◯子供と過ごす=4時間43分⇒5時間22分(約40分増)

◯身だしなみの時間=平日13分⇒24分(11分増)

休日11分⇒23分(12分増)

*「時間が増加」した項目は上記の「子供と過ごす」「身だしなみの時間」のほかに、「音楽を聴く」「ゲーム」「電子書籍を読む」「介護」などがあるが、1980年時点では項目の設定がなく、途中から項目加入しているため、「35年間の変化」は不明。


なぜ、ショッピング時間は減らないのか?


ご覧のように、ほとんどの生活時間が80年に比べ削られていることがわかる。食事・勤務のいわゆる「必要時間」は大きな変化がないが、テレビの視聴(-6時間半)、読書(-6時間半)、外での飲食や喫茶(-5時間半)などは極端に時間をかけなくなっている。また、スポーツや趣味にかける時間も2~3時間減少している。

一方で、やや意外だったのは、ショッピング時間が30分しか削られていないことだ。アマゾンなどの隆盛で本も服も家電も、ネット購入する機会が増えた。わざわざ店に移動せずとも自宅PCやスマホですぐ買い物ができるのだから、もっとショッピング時間が減少してもおかしくないように思う。

案外、ショッピングに時間をかけている背景にあるのは、やれ「スマホのバッテリーが劣化したから機種変更しないと」だの、やれ「ユニクロの下着はコスパが高い」だの、モノの高性能化などに伴い「買わなければいけない」気持ちが高まっていることが一因だろう。

メーカーも競い合って魅力的な商品を売り出すことで、ユーザーの選択肢がさらに増え、結果的に比較検討する時間がそれなりにかかっているのかもしれない。

他の調査を見てみると、ショッピング時間が減っていないもう1つの要因が考えられる。ネット調査会社DIMSDRIVEによると、買い物をする際に、実際の店舗で下見をしてオンラインで購入する「ショールーミング」を経験した人は42.1%いるのだ。細かくみると……。

「実際の店舗で下見→オンラインで購入」:42.7%

「オンラインで下見→実際の店舗で確認→オンラインで購入」:27.4%

「実店舗とオンラインで商品を比較する」:61.3%

と、ネットが普及する前に比べ、今はより安く買うためのショールーミングという方法が定着したことで、むしろ比較検討の時間が増えたのかもしれない。考えようによっては、「安さ」のために時間というコストをかけていることになる。


会話なし 家族は各自でスマホかゲーム


前出のシチズンの調査でもうひとつ気になるのは、子供と過ごす時間はこの35年間で約40分増えているのに、家族との会話は35年間で約3時間半減っていることだ(80年~15年の間で約3時間半減)。

子供と過ごす時間が増えても、それに比例して会話が増えるというわけではないのだ。ここで、一家団らんの内容にクローズアップした象印の調査を見てみよう。

「(家族で)話をする」は、「食事をする」「テレビを見る」に続く一家団らんの内容である。4位以下の事例を見ると、子どもと一緒にいながらも、「同じ場所で各自好きなことをする」というケースもある。

ある既婚女性(38歳・会社員)はこのデータに「心当たりあり」というふうにこう話す。

「夫と息子の2人だけの食事風景は、お通夜か? というくらい黙々としていて驚いたことがあります。私は具合が悪くて隣の部屋で寝ていたのですが、リビングから全く声が聞こえないので、最初、2人ともそこにいないのかと思ったほどです」

他にも、こんな声がある。

「土日は、妻が行きたがるので家族でショッピングをしています。子どもも退屈そうにしているのでスマホやタブレットを見させてどうにかしのいでいます」(32歳・会社員男性)

「休日の午前中など、2歳の子どもはテレビのアニメを無言で見ていて、夫はスマホ、私は家事をしながらスマホと、気付けば三者三様に手元の画面を見て過ごしているときがあります」(40歳・会社員女性)

極めつけは、「レストランで、幼い子ども2人と親がそれぞれ下を向いて自分のゲームに夢中になっている異様な光景を見たことがある」(35歳・自営業男性)。共に過ごしながらもスマホかゲームをいじっている風景が当たり前となりつつある今、大事な「会話の時間」はその犠牲になった形だろうか。


家族から「生の会話」を奪ったスマホ


このスマホの時間、NHKの国民生活時間調査を見ても急激に増えていることがわかる。

15年の「インターネット利用時間」は、平日2時間2分、土曜2時間30分、日曜2時間47分。ちなみに05年の同じ調査では、 平日1時間38分、土曜2時間13分、日曜2時間11分だった。10年間で、1週間あたり合計約3時間近く増加したことになる(「インターネットの時間」:仕事、学業、家事以外の趣味や娯楽としてのインターネットが対象で、ホームページ、ブログ、掲示板、SNSの閲覧や作成、書き込み、また動画視聴、ネットオークション、オンラインゲームも含む)。

また、ビデオ・HDD・DVDの視聴時間も、10年の間で1週間あたり合計2時間以上増えていた。

ということは冒頭で紹介した35年間で「失われた時間」の大部分は、PCやスマホなどのインターネット、さらには、録画したテレビ番組の再生視聴や、ネットで配信されたテレビ番組の視聴を含む時間に取って代わられたということになるだろう。

わが身を振り返っても納得、という人は多いのではないか。

ネットは確かに便利で、個人が楽しむには最適だが、家族間のフェース・トゥ・フェースのコミュニケーションを促す装置とはならないのだ。「スマホしながら」の会話とは言えない会話はできたとしても……。

※参照元

・シチズンホールディングス「ビジネスマンの生活時間 35年の推移」

2015年4月、全国20代~50代のビジネスマン男性400人を対象に調査。

http://www.citizen.co.jp/research/time/20150528/outline.html

・象印「一家団らんに関する意識と実態調査」

首都圏の中学生の子どもがいる主婦300人を対象に、1982年、94年、06年に調査。

https://www.zojirushi.co.jp/topics/danran.html

・DIMSDRIVE「店舗とネット(オンライン)間の比較検討・消費行動」についてアンケート

「店舗とネット(オンラインショップ)での比較検討」、「ショールーミング経験」、「購入を検討する差額」などについて、2012年10月に調査。30代~50代の男女を中心に、回答者数は4,987人(男性55.1%、女性44.9%)

http://www.dims.ne.jp/timelyresearch/2013/130411/

・NHK「2015年国民生活時間調査」

図表9(15P)ビデオ・HDD・DVDの行為者率(男女年層別・職業別)

図表28(26P) インターネットの行為者率と時間量(男女年層別)
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舛添都知事の辞任に多くの中国人が自国と比較し驚愕

2016年06月19日 09時17分51秒 | 行政
 東京都の舛添要一知事が政治資金の数々の不適切な流用問題で辞任したことは中国本土や香港でも大きく伝えられているが、その反応は日本とは大違いだ。

 例えば、ネット上では、中国圏でもよく知られている漫画「クレヨンしんちゃん」の本を買ったことが不適切支出の一つになっていることが大きく取り上げられ、「本当にクレヨンしんちゃんを買っただけの理由で謝罪したのか?」 「それだけならば、われわれが受け取る賄賂は多すぎる」とのコメントが書き込まれている。

 また、香港紙「リンゴ日報」(電子版)のように、クレヨンしんちゃんの動画と舛添氏の動画をジョイントさせて、しんちゃんが舛添氏に「こんなことで、オレを登場させないでくれ。恥さらしだ」などと叫ぶなど、今回の騒動をパロディ化しているのが目立つ。

 とはいえ、同紙は記事の中で、舛添氏が週末に公用車で別荘に移動していたことや、クレヨンしんちゃんの本ばかりでなく、家族旅行の宿泊代金や洋服代など440万円を流用していたほか、海外視察ではスイートルームやファーストクラスを利用するなど、2億円もの公費を支出していたとの事実関係をしっかりと伝えている。

 そのうえで、同紙はホームページ上に読者のコメントとして、「このような話は『中国(本土)』ならば、『清官(清い役人)』で済んでしまうのだけれどね」との書き込みを掲載している。

 中国の財経網(ネット)でも、リンゴ日報の読者同様、「中国ではこんなのはまったく問題にならない」との書き込みが見られたり、家族同伴の“公務旅行”だったことについて、「愛人じゃあないなんて驚きだ」「(舛添氏は)良い政治家だ。中国では、夫人ではない女性を泊める政治家がほとんどだ」 などの驚愕するコメントが数多く寄せられている。
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