お役立ち情報ブログ

日々の生活やビジネスにおいて役に立ちそうな情報を収集、公開しています。

IMF:アベノミクスの目標「達成困難」…報告書

2016年06月21日 06時46分46秒 | 経済
 国際通貨基金(IMF)は20日、日本経済に関する報告書を公表した。安倍晋三政権が目指す経済成長や財政健全化の目標は、現状のままでは「期限までには達成困難」と指摘。外国人労働者の受け入れなど構造改革の着実な実施を求めた。

 IMFは報告書で「アベノミクスは当初成功を収めた。しかし、景気回復は失速した」とした。高齢化や人口減で国内市場が縮小しているほか、賃上げが十分波及していない点を問題視し、「労働市場の改革と所得政策が重視されるべきだ」として、外国人労働者の受け入れや賃上げなどを提案した。

 また、首相が消費税増税を再延期したことについて、東京都内で記者会見したリプトンIMF筆頭副専務理事は「(増税で経済が)収縮してしまう」と理解を示す一方、「今後の確実な実施が肝要」と強調。財政再建に道筋をつけるため、毎年0.5〜1%の幅で少なくとも15%まで引き上げるべきだと訴えた。【小倉祥徳】
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無理を押しつけ合う「夫・妻・中間管理職」 「もっと頑張る」よりも「手放す勇気」を持て

2016年06月20日 06時57分40秒 | お役立ち情報
 男性の家庭進出を巡る理想と現実のギャップはなぜ埋まらないのか。「『1人ブラック企業化』せざるをえない父親たち」(6月18日配信)に続いて、『ルポ 父親たちの葛藤 仕事と家庭の両立は夢なのか』(PHP新書)の筆者である育児・教育ジャーナリストのおおたとしまさ氏が仕事と家庭の両立を、父の日に考える。

 雑誌『VERY』を愛読するという3人のワーキングマザーは口をそろえてこう言った。「世の中の男性がもっと家事や育児をして、男女平等になることはとてもいいことだと思います。でもやっぱり男性にはまずはしっかり稼いできてほしいかな。スーツを着て、外でかっこよく仕事している男性じゃないと私個人としては惹かれない」。

 「男性は家族の大黒柱であるべきで、仕事で成果を出してなんぼ」。男性を縛るマッチョイズムは、企業文化の中だけでなく、妻の心の中にも住み着いているのだ。

 「世間の風潮」が男性に求める役割と、「目の前の妻」が夫に期待する夫像との間にズレがある。性的役割にとらわれない優男的な男性像と従来型のマッチョな男性像のダブルスタンダード。どっちを目指せばいいのかわからない。

 ・「残業などしないで早く帰ろう!」←→「業績は落としてはいけない」

 ・「男性ももっと育児や家事をしよう!」←→「仕事ができない男はかっこ悪い」

 これらのダブルバインドメッセージが妻からも会社からも代わる代わる発せられる。そして父親たちはパニックに陥る。自分のあるべき姿を見失う。

 実際、現代の未婚女性は結婚相手に「経済力」と「家事・育児の能力」の両方を求めていることが厚生労働省「出生動向基本調査(独身者調査)」からわかる。結婚相手に「経済力」を求める未婚女性の割合は93.9%だが、「家事・育児の能力」を求める未婚女性の割合はさらに高く、96.4%にも上るのだ。

 一方で男性は女性に対して「家事・育児の能力」を高い割合で求めている代わりに「経済力」に対してはあまり期待していない。そもそも同調査では、未婚女性に対して結婚後の理想ライフコースを聞いているのに、男性に対しては結婚後に「退職するか、働き続けるか」というような問いを設けていない。男性に「働かない」という選択肢はないのだ。「男であること」の呪縛と言っていい。

 「男は外で稼ぐもの。たくさん稼いだやつが偉い」というシンプルな原則に従う社会では、余計なことは考えず、常にゴールに向けてアクセル全開にしておけば よかった。しかし現在においては、状況に応じて進む方向やアクセルとブレーキの使い分けをその都度判断しなければならない。それが難しい。

 現代の男性が仕事と家庭の両立を実現するには、単に時間や体力の配分という対外的条件調整だけでなく、「男であること」に対する内面的な葛藤を避けては通れない。対外的葛藤と内面的葛藤、「二重の板挟み」が存在するのである。

 一方、企業の中間管理職は今、「部下に残業はさせるな」「育児中の社員から不満が出ないようにしろ」と迫られている。いわゆる「イクボス(育児に理解のある上司)」だ。しかし、「でも成果は落とすなよ」とも言われる。

 これに対し超大手企業中間管理職は言う。「人員を補塡するか、業務量を減らすか、どちらかにしてもらわないと理不尽」。

 人員の余剰をつくり出せるのなら、問題は解決だ。しかし今の世相でそれは現実的ではない。だとすれば残る方法は1つ。業務量を減らすことだ。単に業務時間を減らすという意味ではない。部署ごとの目標数値あるいは仕事の絶対量を減らすことを意味する。つまり成果を落とす覚悟を決めるということ。

 当然、部署単位ではできない。全社の方針として、一時的な業績の悪化を受け入れる覚悟が必要になるだろう。それをせずに現場の中間管理職にだけ「成果は落とさず、育児中の社員でも働きやすい環境を整えろ」と求めるのは卑怯だ。

 妻はいっぱいいっぱい、夫は板挟みでパニック状態、中間管理職もジレンマにある。しわ寄せを、弱者同士で押しつけ合っている。悲しい地獄絵図だ。

 拙著『ルポ 父親たちの葛藤 仕事と家庭の両立は夢なのか』の編集担当も、仕事と家庭の両立に悩む男性である。根本的な問題は激務だ。しかし会社は急に変えられない。社会も急に変えられない。

 よくあることだが、「打ち合わせ」はいつの間にか「相談」になった。私は彼に言った。「何も捨てないからジレンマに陥るんですよ。子育てを始めるならこれまでどおりの仕事の成果なんて無理。結局何を選択するかということなんですよ」。

 「仕事と家庭の両立」とは言うけれど、必要なのはマルチタスクのスキルではない。少ない業務時間の中で今までどおりの成果を出し続けることでもない。大切なのは、もっと「頑張る」ことではなく、何かを「手放す」勇気なのだ。要するに、自分は何をして、何をしないのかを選択することに尽きる。

 はっきり言おう。これまで「男性の家庭進出」がなかなか前に進まなかったのは、「イクメンやイクボス推進運動」や「ワーク・ライフ・バランス啓蒙活動」そのものが、その表面的なメッセージとは裏腹に、実は昭和的マッチョイズムを根底で引きずっており、当事者の内面的変革を阻害していたからだ。

 「何を守って何を捨てるのか」という議論を、個人のレベルだけでなく社会のレベルでも本格的に開始すべき時期に来ているのではないだろうか。


東洋経済オンライン



おおた としまさ
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マイクロソフトが「2.8兆円」投じたリンクトイン 会員4.3億人が生む巨大な利益

2016年06月20日 06時14分15秒 | ニュース
マイクロソフトがリンクトインの買収を発表したが、現金262億ドル(約2兆8,000億円)を支払って手に入れるのは単なる転職サービスにとどまらない。

実現すればマイクロソフトにとってはもちろん、テック業界においても過去最大級の買収案件となるが、両社にとって非常に理にかなったM&Aだと言える。マイクロソフトとしては、オフィス、アウトルック、カレンダー、スカイプなど自社のツールとリンクトインのサービスを統合したり、人工知能アシスタント「Cortana」を連携させて、商談前に相手の経歴を確認するといったことが可能になる。また、リンクトインの4億3,300万人の会員にリーチすることでビジネス機会が拡大し、デスクトップ・ソフトウエア事業から法人向けクラウド事業への転換を加速させることもできる。今後はマイクロソフトのサービスからリンクトインに簡単にアクセスできるようになるかもしれない。

MSのサービスと連携。相乗効果を期待

「リンクトインは、マイクロソフトの全てのプロダクトをつなぐ基本機能になるかもしれません。この買収によって、世界中のビジネス・プロフェッショナルに対して、ビジネス向けクラウドサービスを提供することが可能になります」とマイクロソフトのサティア・ナデラCEOは株主に対する説明の中で述べた。今後は、サブスクリプションや広告事業、ソーシャルセリングなど、様々なビジネスモデルの展開が予想される。また、マイクロソフトはリンクトインが買収した動画教育サイトのLynda.comを含め、ビジネス・プロフェッショナル向けオンライン教育事業の強化を図る計画だという。

リンクトインによると、今後も同社のブランドや企業文化、独立性は維持され、ジェフ・ワイナーCEOはナデラの直属としてマイクロソフトの経営幹部に就任するという。RBCキャピタルマーケッツのアナリスト、マーク・マヘイニーはリンクトインの株主にとっても今回の買収はメリットが大きいと指摘する。それは、リンクトインは収益源が多角化できているために成長性が高く、マイクロソフトの傘下に入ることでコア事業の成長が加速することが期待できるからだ。リンクトインにとっては10億人ものマイクロソフトの顧客層にリーチして新たに法人向けソリューションの顧客や有料会員を獲得したり、営業ツールの「セールス・ナビゲーター」や広告商品の販売を増やすことができるだろう。さらには、マイクロソフトグループに入ることでマーケティング費用を大幅に削減することも可能だ。

リンクトインの株主や規制当局の承認を得て買収が実現した場合、マイクロソフトはリンクトインの3つのコア事業である「タレントソリューションズ」、「マーケティングソリューションズ」、「有料プレミアム会員事業」を傘下に収めることに加え、以下のようなメリットを得ることができる。

好調な業績見通し:

マヘイニーによると、リンクトインはビジネス向けSNSや求人サービスの分野で確固たる地位を築いており、脅威となるライバルの存在は見当たらないという。同社は4月に年間の業績見通しを上方修正し、売上高は36億5,000万ドル~37億ドル、一部経費を除いた一株当たり純利益は3.3ドル~3.4ドルのレンジと予測している。また、2Qの業績見通しも発表しており、売上高は8億8,500万ドル~8億9,000万ドル、一部経費を除いた一株当たり純利益は74セント~77セントのレンジと予測している。リンクトインの経営陣は市場から高く評価されており、今後もしっかりと業務を執行し、経営目標を達成するものと思われる。

タレントソリューションズ事業:

主に法人の採用担当者を顧客とするタレントソリューションズ事業は、リンクトインの全売上高の3分の2を稼ぐ中核事業だ。1Qにおける事業部の売上高は前年同期比41%増の5億5,800万ドルを達成した。リンクトインによると、候補者検索1件当たりの閲覧プロフィール数は前年同期比で40%増え、1検索当たりのInMail数も30%以上増えたという。マヘイニーの調査によると、利用者の多くがサービスに満足しており、支出額の増加を予定しているという。

マーケティングソリューションズ事業:

マーケティングソリューションズ事業は、リンクトインの事業の中でも最も成長力が高いネイティブアド「スポンサード・ソリューション」をはじめ、様々な広告商品の販売を手掛けている。ディスプレイ広告の販売は減少しているが、ネイティブアドの成長によって十分カバーできているという。1Qにおける事業部の売上高は前年同期比29%増の1億5,400万ドルだった。リンクトインは、今後も新たな広告商品をローンチしてさらなるマネタイズやエンゲージメントの強化に取り組むことが予想される。

有料プレミアム会員事業:

リンクトインの登録会員数は4億3,000万人だが、1Qでの会員の純増数は2014年の初め以来最大となった。有料プレミアム会員事業の売上高は前年同期比22%増の1億4,900万ドルとなった。会員数は全世界で堅調に伸びているが、特に中国での成長が目覚ましく、同国でのアプリ会員数は2,000万人を突破した。リンクトインはこれまでコンシューマ向けプロダクトの機能改善に取り組んできたが、その効果が出始めている。1Qに職探しでリンクトインを利用したユーザー数は前年同期比で50%増え、650万件を超える求人情報が掲載された。現在の月間アクティブユーザー数は約1億500万人に達している。最近実施したアプリの機能強化の結果、ページビューや1日当たりのシェア数といったエンゲージメント指標が大幅に向上しているという。リンクトインは今後、サイト上で給与データも公開する予定だ。

セールスソリューションズ事業:

コア事業以外では、「セールスソリューションズ事業」が堅調に成長している。リンクトインにとって同事業は長期的な注力分野であり、営業プロフェッショナル向けツールの「セールス・ナビゲーター」を主力システムに育てることを目指している。1Qにはセールス・ナビゲーターにCRMシステムを統合し、ユーザーの利便性を向上している。

教育事業:

リンクトインにとって教育事業はもう一つの長期的な注力分野だ。昨年は動画教育サービスのLyndaを15億ドルで買収している。Lyndaに対する法人顧客からの需要は増加しており、教育事業の売上高は1Qで5,500万ドルに達した。現在、Lyndaでの学習課題はエクセルなど、マイクロソフトのサービスと連携できるようになっている。Lyndaの人気コース上位25のうち、6つがマイクロソフトのプロダクトに関連したもので、サービス連携は自然な流れだと言える。「教育は私にとってもナデラにとっても優先度が高い事業だ。人々は、常時受講できる教育コースや、継続的な教育機会を求めている」とワイナーは話す。リンクトインによると、1Qにおける外部パブリッシャーへの送客数は前年同期比で150%以上増えたという。現在、同社はオリジナルの教育コンテンツを制作中で、同社傘下のスライドシェアをはじめとするツールの利用者数を増やす方法を模索している。

世界経済の地図化:

リンクトインは世界中のあらゆるビジネス・プロフェッショナルや企業、職業、教育機関などのつながりをデジタルマップに落とし込み、可視化しようとしている。ワイナーはこのデータを「世界経済の地図」と呼び、人的資本を含めた様々な資本の循環を促して世界経済の発展に貢献したいとしている。

マイクロソフトによる買収価額は、先週金曜日のリンクトイン株の終値を50%上回っており、他に買収に名乗りを上げる企業は現れないだろう。リンクトインは今年2月に市場予想を大きく下回る業績見通しを発表して株価が40%以上急落したが、今回の買収価額は下落以前のマルチプルに迫る水準となっている。

リンクトインは2002年に現在の取締役会長であるリード・ホフマンらが創業し、2011年の上場時には2004年のグーグル以来の大型IPOと騒がれた。長期的な成長に対する不安から、株価は今年に入って42%下落していたが、6月13日にマイクロソフトによる買収発表を受けて47%上昇し、192ドル26セントをつけた。一方、マイクロソフトの株価は同日2.6%下落して50ドル14セントとなっている。
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「犯人はスマホ」同じ空間にいるのに、家族は「沈黙」がフツー

2016年06月19日 09時23分47秒 | ニュース
35年間で「家族の会話」が3時間半も減った


この35年間で私たちの「時間配分」はどのように変化しただろうか。何が減り、何が増えたのか。シチズンホールディングスが1980年から5年おきに続けている調査「ビジネスマンの生活時間」を見てみよう。

1980年から、バブル時代(86年~91年)、失われた10年(92年~04年)、リーマンショック(08年)、そして東日本大震災(11年)を経て、15年まで。この35年間において、人々がどの生活時間にどれだけの時間をかけているか、平均時間を割り出したものである。 

以下は、35年間で大きな変化があった生活時間と、さほど変化のない生活時間である。


【大きな変化があった生活時間(1週間の平均時間)】


(80年⇒15年 ●=減少 ◯=増加)

●テレビの視聴時間=13時間02分⇒6時間38分(約6時間半減)

●読書(新聞、雑誌、本など)=8時間42分⇒1時間55分(約6時間半減)

●家事(掃除、洗濯、料理など)=5時間21分⇒2時間19分(3時間減)

●家族との会話=7時間44分⇒3時間58分(約3時間半減)

●外での飲食、喫茶の時間=7時間42分⇒2時間6分(約5時間半減)

●スポーツ・運動=5時間32分⇒2時間31分(約3時間減)

●趣味一般=4時間52分⇒2時間33分(約2時間半減)


【さほど変化のない生活時間(同)】


●ショッピング=2時間20分⇒1時間46分(約30分減)

●映画・演劇・スポーツ観戦=2時間45分⇒2時間25分(20分減)

●自己啓発=3時間34分⇒2時間16分(約95分減)

●ギャンブル(競馬・パチンコなど)=4時間16分⇒3時間21分(約50分減)

●勤務時間=8時間36分⇒8時間26分(10分減)

● 食事時間(3食合計)=平日1時間24分⇒1時間15分(9分減)

=休日1時間40分⇒1時間29分(11分減)

● 睡眠時間=平日7時間1分⇒6時間9分(52分減)

=休日8時間36分⇒6時間58分(1時間半減)

◯子供と過ごす=4時間43分⇒5時間22分(約40分増)

◯身だしなみの時間=平日13分⇒24分(11分増)

休日11分⇒23分(12分増)

*「時間が増加」した項目は上記の「子供と過ごす」「身だしなみの時間」のほかに、「音楽を聴く」「ゲーム」「電子書籍を読む」「介護」などがあるが、1980年時点では項目の設定がなく、途中から項目加入しているため、「35年間の変化」は不明。


なぜ、ショッピング時間は減らないのか?


ご覧のように、ほとんどの生活時間が80年に比べ削られていることがわかる。食事・勤務のいわゆる「必要時間」は大きな変化がないが、テレビの視聴(-6時間半)、読書(-6時間半)、外での飲食や喫茶(-5時間半)などは極端に時間をかけなくなっている。また、スポーツや趣味にかける時間も2~3時間減少している。

一方で、やや意外だったのは、ショッピング時間が30分しか削られていないことだ。アマゾンなどの隆盛で本も服も家電も、ネット購入する機会が増えた。わざわざ店に移動せずとも自宅PCやスマホですぐ買い物ができるのだから、もっとショッピング時間が減少してもおかしくないように思う。

案外、ショッピングに時間をかけている背景にあるのは、やれ「スマホのバッテリーが劣化したから機種変更しないと」だの、やれ「ユニクロの下着はコスパが高い」だの、モノの高性能化などに伴い「買わなければいけない」気持ちが高まっていることが一因だろう。

メーカーも競い合って魅力的な商品を売り出すことで、ユーザーの選択肢がさらに増え、結果的に比較検討する時間がそれなりにかかっているのかもしれない。

他の調査を見てみると、ショッピング時間が減っていないもう1つの要因が考えられる。ネット調査会社DIMSDRIVEによると、買い物をする際に、実際の店舗で下見をしてオンラインで購入する「ショールーミング」を経験した人は42.1%いるのだ。細かくみると……。

「実際の店舗で下見→オンラインで購入」:42.7%

「オンラインで下見→実際の店舗で確認→オンラインで購入」:27.4%

「実店舗とオンラインで商品を比較する」:61.3%

と、ネットが普及する前に比べ、今はより安く買うためのショールーミングという方法が定着したことで、むしろ比較検討の時間が増えたのかもしれない。考えようによっては、「安さ」のために時間というコストをかけていることになる。


会話なし 家族は各自でスマホかゲーム


前出のシチズンの調査でもうひとつ気になるのは、子供と過ごす時間はこの35年間で約40分増えているのに、家族との会話は35年間で約3時間半減っていることだ(80年~15年の間で約3時間半減)。

子供と過ごす時間が増えても、それに比例して会話が増えるというわけではないのだ。ここで、一家団らんの内容にクローズアップした象印の調査を見てみよう。

「(家族で)話をする」は、「食事をする」「テレビを見る」に続く一家団らんの内容である。4位以下の事例を見ると、子どもと一緒にいながらも、「同じ場所で各自好きなことをする」というケースもある。

ある既婚女性(38歳・会社員)はこのデータに「心当たりあり」というふうにこう話す。

「夫と息子の2人だけの食事風景は、お通夜か? というくらい黙々としていて驚いたことがあります。私は具合が悪くて隣の部屋で寝ていたのですが、リビングから全く声が聞こえないので、最初、2人ともそこにいないのかと思ったほどです」

他にも、こんな声がある。

「土日は、妻が行きたがるので家族でショッピングをしています。子どもも退屈そうにしているのでスマホやタブレットを見させてどうにかしのいでいます」(32歳・会社員男性)

「休日の午前中など、2歳の子どもはテレビのアニメを無言で見ていて、夫はスマホ、私は家事をしながらスマホと、気付けば三者三様に手元の画面を見て過ごしているときがあります」(40歳・会社員女性)

極めつけは、「レストランで、幼い子ども2人と親がそれぞれ下を向いて自分のゲームに夢中になっている異様な光景を見たことがある」(35歳・自営業男性)。共に過ごしながらもスマホかゲームをいじっている風景が当たり前となりつつある今、大事な「会話の時間」はその犠牲になった形だろうか。


家族から「生の会話」を奪ったスマホ


このスマホの時間、NHKの国民生活時間調査を見ても急激に増えていることがわかる。

15年の「インターネット利用時間」は、平日2時間2分、土曜2時間30分、日曜2時間47分。ちなみに05年の同じ調査では、 平日1時間38分、土曜2時間13分、日曜2時間11分だった。10年間で、1週間あたり合計約3時間近く増加したことになる(「インターネットの時間」:仕事、学業、家事以外の趣味や娯楽としてのインターネットが対象で、ホームページ、ブログ、掲示板、SNSの閲覧や作成、書き込み、また動画視聴、ネットオークション、オンラインゲームも含む)。

また、ビデオ・HDD・DVDの視聴時間も、10年の間で1週間あたり合計2時間以上増えていた。

ということは冒頭で紹介した35年間で「失われた時間」の大部分は、PCやスマホなどのインターネット、さらには、録画したテレビ番組の再生視聴や、ネットで配信されたテレビ番組の視聴を含む時間に取って代わられたということになるだろう。

わが身を振り返っても納得、という人は多いのではないか。

ネットは確かに便利で、個人が楽しむには最適だが、家族間のフェース・トゥ・フェースのコミュニケーションを促す装置とはならないのだ。「スマホしながら」の会話とは言えない会話はできたとしても……。

※参照元

・シチズンホールディングス「ビジネスマンの生活時間 35年の推移」

2015年4月、全国20代~50代のビジネスマン男性400人を対象に調査。

http://www.citizen.co.jp/research/time/20150528/outline.html

・象印「一家団らんに関する意識と実態調査」

首都圏の中学生の子どもがいる主婦300人を対象に、1982年、94年、06年に調査。

https://www.zojirushi.co.jp/topics/danran.html

・DIMSDRIVE「店舗とネット(オンライン)間の比較検討・消費行動」についてアンケート

「店舗とネット(オンラインショップ)での比較検討」、「ショールーミング経験」、「購入を検討する差額」などについて、2012年10月に調査。30代~50代の男女を中心に、回答者数は4,987人(男性55.1%、女性44.9%)

http://www.dims.ne.jp/timelyresearch/2013/130411/

・NHK「2015年国民生活時間調査」

図表9(15P)ビデオ・HDD・DVDの行為者率(男女年層別・職業別)

図表28(26P) インターネットの行為者率と時間量(男女年層別)
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舛添都知事の辞任に多くの中国人が自国と比較し驚愕

2016年06月19日 09時17分51秒 | 行政
 東京都の舛添要一知事が政治資金の数々の不適切な流用問題で辞任したことは中国本土や香港でも大きく伝えられているが、その反応は日本とは大違いだ。

 例えば、ネット上では、中国圏でもよく知られている漫画「クレヨンしんちゃん」の本を買ったことが不適切支出の一つになっていることが大きく取り上げられ、「本当にクレヨンしんちゃんを買っただけの理由で謝罪したのか?」 「それだけならば、われわれが受け取る賄賂は多すぎる」とのコメントが書き込まれている。

 また、香港紙「リンゴ日報」(電子版)のように、クレヨンしんちゃんの動画と舛添氏の動画をジョイントさせて、しんちゃんが舛添氏に「こんなことで、オレを登場させないでくれ。恥さらしだ」などと叫ぶなど、今回の騒動をパロディ化しているのが目立つ。

 とはいえ、同紙は記事の中で、舛添氏が週末に公用車で別荘に移動していたことや、クレヨンしんちゃんの本ばかりでなく、家族旅行の宿泊代金や洋服代など440万円を流用していたほか、海外視察ではスイートルームやファーストクラスを利用するなど、2億円もの公費を支出していたとの事実関係をしっかりと伝えている。

 そのうえで、同紙はホームページ上に読者のコメントとして、「このような話は『中国(本土)』ならば、『清官(清い役人)』で済んでしまうのだけれどね」との書き込みを掲載している。

 中国の財経網(ネット)でも、リンゴ日報の読者同様、「中国ではこんなのはまったく問題にならない」との書き込みが見られたり、家族同伴の“公務旅行”だったことについて、「愛人じゃあないなんて驚きだ」「(舛添氏は)良い政治家だ。中国では、夫人ではない女性を泊める政治家がほとんどだ」 などの驚愕するコメントが数多く寄せられている。
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