先週金曜日の出張で読みかけのこれを読了しました。出張の電車の車中だけで読むので数ヶ月かかっています。
旧軍の駆逐艦は本来艦隊型ともいうべきタイプで、主力艦同士の撃ち合いによる決戦の前に、数に劣る自軍を有利に導くため最前線に進出し、魚雷で敵の主力を蹴散らして事前に勢力を漸減するという目的で建造されました。その上生産力の低い国の悲しさ、数で負ける分を1隻々々の優秀さでカバーしようとしたので小さな船に武装が盛り沢山。船同士の撃ち合いが待ち遠しくてしょうがない。ところがお偉いさんが戦前想定したそんな手前勝手なシチュエーションは起こらなくて、輸送艦の代役やら撤退の収容やら、小さくて主力じゃないからって便利に使い回されて消費されました。
当時下士官の著者の方が日記をマメに付けていてそれを元に書かれた本です。伝令だったので艦橋で海戦の一部始終を見てて、魚雷で重巡撃沈とかしてるのに淡々と綴られます。このNFシリーズはもう50冊以上読みましたが、その中では中の上というところでしょうか。
読んでしまったので次の出張用に買ったのがこれ。五月雨は下士官の目で見た海戦でしたが、今度は副長の目なのでどんなんでしょう。子供の頃は商船改造空母はかっこ悪いと思っててWLでも模型は作ったことないけどね。
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