高校生諸君へ
05/9/29海保
「過去があっての現在、未来ーーー1年の振り返り方」
1年が終わりますね。ふりかえってみて、いかがですか。 「ままーだったと」という人も、 「もうちょっといけたはず」という人も、いると思います。
●いずれの思いの人も、1年の区切りのこの時期、 少し自分の心や気持ちに立ち入って、1年をふりかえってみてください。 そこで今日は、振り返る時の心理と、効果的な振り返り方について話しをしてみ たい と思います。 振り返ったものの、自分のふがいなさに、落ち込んでしまっても困ります。 あるいは、振り返ったものの、そこから何も学ばないのも、もったいないです ね。
●まず、「まーまーだったという人」から 点検してほしいことの一つは、どうして「ままーだった」と判断したかです。 「自分はここまではやり遂げたい」という要求水準が低く設定してないかどうか です。
数学は「2」を取れればいい、と思っていて、「3」がとれれば、満足します。 しかし、いつもいつも、低めに要求水準を設定して満足ばかりしていては、気分はる んるんでも、進歩はしませんね。 要求水準をやや高めにして来年度はがんばってみてください。
「ままーだったという人」が振り返るときにもう一つ点検してほしいことがあり ます。 それは、何が原因で、「まーまーだったか」です。 努力したからですか、自分には元々、能力・才能があったからですか。 それとも、運がよかったからですか。 自分は頭が良いのだからうまくいって当然、と考える人は、その自信過剰に注意 してください。それなりの努力をしたからうまくいった、と考える人は、その努力を忘れないことで す。
●では、次に「もうちょっといけたはず」という人です。 要求水準が身のほど知らずなくらいに高すぎませんでしたか? 自分の力をよく知った上で、そのちょっと上くらいに要求水準を設定することです。 さらに、「もうちょっといけなかったのはなぜ」かを考えてみてください。 そのとき、自分はやはり能力、才能がないなどとは絶対に思わないことです。 自分の努力不足がなかったか点検してみてください。今年こそはもちょっと努力 をしてがんばるという気持ちになれます。
もし、ひどく落ち込んでいる人は、運が悪かった、と考えてみるのです。気持ちの回 復には効果があります。
●1年の終わりということで、「元気の出る反省の仕方」を考えてみました。 4月12日始業式には、全員、元気でフレッシュな気持ちで、また顔をみせて くだ さい。
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○「進歩とは、反省の厳しさに正比例する」(本田宗一郎)
○「己の実力が不充分であることを知ることが、己の実力を充実させる」(アウグスティヌス)