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ミスの自己診断チェックリスト

2008-02-28 | ヒューマンエラー
表1 ミスの自己診断チェックリスト  

各項目について、「自分にあてはまる時に3」「あてはまらない時は2」「その中間の時1」のいずれかを入れて、4つのリストごとに数値を合計する。判断は直感的でよい。*10点以上なら、それぞれの傾向が強いほうと言える。

●目標の取り違え傾向度チェックリスト(得点; 点)
1)人に喜んでもらうのが好き( ) 2)決まりや手順より、その場にふさわしいやり方でやる( ) 3)人に自慢をすることが多い( ) 4)競争では負けるのが嫌い(  ) 5)何よりも時間厳守が大事(  )

●思い込み傾向度チェックリスト(得点;  点)
1)直感的判断に頼ることが多い( ) 2)理詰めで考えるのは嫌い( ) 3)判断に迷うことはあまりない( ) 4)人と相談することはあまりない( ) 5)何ごとも自分なりに納得しないと我慢ならない( )

●うっかり傾向度チェックリスト(得点; 点)
1)一日一回くらはうっかりミスをする( ) 2)見落としや聞き間違いが多い( ) 3)計算ミスをよくする( ) 4)注意が散漫で持続しない( ) 5)感情的になることが多い( )

●確認ミス傾向度チェックリスト(得点;  点)
1)寝る前に火の消し忘れや施錠忘れがないかを気にすることはほとんどない( ) 2)確認よりもやれべき事をしっかりやるようにしている( ) 3)メモや貼紙はあまりしない( ) 4)複数の手段で複数の人から確認をとるようなことはあまりない( ) 5)人に、確認したかと言問うことはあまりない( )

情動知

2008-02-28 | 心理学辞典
● 情動知
 情動知という用語は、野田(1987)が小松との対談の中で、図のような知の階層構造とともに、次のように述べたものに端を発してしている。
「意識を狭窄させて情動を興奮させたなかで、自然と社会と自己とが溶け合った状態で何かを認識するというような、シャーマン的な知」
 情動知は、心理学の用語としては存在しない。巷間よく知られているEQ(情動的知能3-2-6参照)とも意味内容はかなり異なる。あえて、この用語を取り上げたのは、知の世界の中で、情動と思考と現実とが融接した知として重要な一部をなしていると思うからである。さらに、関連用語を取りまとめる用語としても有効と思われたからである。

缶のふたが開かない

2008-02-28 | 心の体験的日記
外国製のびんずめピクルス
ふたがあけられない
・ガスで温める
・すべりどめのゴムひもをつける
悪戦苦闘したがだめ

高齢者家庭では、こういう苦労が結構多い
道具の助けをかりたいところ
でもこの大きなビンのふたを開ける道具となると
大きいものになるだろうなー

失敗の心理学

2008-02-28 | 安全、安心、
   

はじめに---人生は綱渡り


●フグは食いたし命は惜しい

 誰もが「失敗はしたくない」と思っていながら、性懲りもなく失敗してしまう。そのたびに、だめな自分を責めて落ち込んだり、周囲から哀れみの目や非難の嵐にさらされたりする。

 失敗は人間の常、されど、自分は失敗したくない。この袋小路から脱出するには、どうしたらよいのであろうか。

 唯一の解決策が実はある。何もしないことである。何もしなければ失敗もしない。失敗を恐れるなら、何もしなければよい。「そんな馬鹿な」と思われるかもしれないが、よくよくみると、そんな解決策を採用している人や組織がちまたには溢れている。

 しかし、これでは人も組織もだめになる。

 となると、失敗しながら生きていく綱渡り人生を考えるしかない。生きていく、それも生き生き生きていくには失敗はつきものと達観して、綱を渡っていくしかない。これが、袋小路からの脱出の現実的な解決策である。

 「失敗は無為にまさる」(大杉栄)のである。

 綱渡りであるから、時には地上に落ちることもある。しかし、だからこそ、綱を渡り切ったときの満足感、達成感を味わえる。

 とはいっても、落ちたら人も組織も消滅してしまう状況では、綱から落ちても大丈夫なように、安全ネットを張っておく必要はある。

 はじめから綱を渡らないと決めてしまっては、何もはじまらない。


●本書で訴えたいこと

 ということで、本書では、2つのことを訴えてみたい。

 一つは、失敗しながらも生き生き生きていくことの大切さである。 そのためには、きちんとした状況の認識と管理、さらに、適切な自己の認識と管理が鍵になる。

 つまり、失敗が許される状況なのか、失敗すると何が起るのかを知ること、さらに、失敗しないような状況を設計すること、そして、自分は今どんな状態なのか、何をすることが最適なのかを知ることが必要となる。そのための方策を考えてみたい。

 もう一つは、安全ネットの用意である。

 失敗があなたを破滅させてしまったり、社会や組織を破壊してしまったりする危険を最小限に抑える仕掛けを作っておかなければならない。それがあれば、失敗を恐れて委縮しなくとも済む。そのために自分でできる有効な仕掛けについて考えてみたい。


●「失敗の心理学」からのメッセージ

 本書全体は心理学をベースにして書かれている。

 失敗や誤りについて直接研究している心理学研究者もいるがその数は実はそれほど多くはない。ところが、失敗やエラーという観点から心理学の知見を眺めると、それはまさに人の失敗やエラーのオンパレードの感じさえある。それでも、というより、それだからこそ、人はこれまで生き延びることができたとも言える。「失敗しながら生きる」はもしかすると人類の生き残り戦略の一つ、しかも最も大切な戦略の一つかもしれない。

 こんなことを考えながら本書を書いてみた。

 失敗人間を元気づけ、日本の社会がもっともっと生き生きとしたものになってほしいという願いをこめて、本書を世におくる。


2001年5月

写真 日に日に春
桜氏提供

悪夢

2008-02-28 | 心の体験的日記
なんでこんな夢をみるのだろう
自分の博士論文の審査会
なんとレジメをつくるのを忘れる
恩師がしかたないね、次回まわしだね、と冷たく言う
その恩師の顔、なんと福田首相
福田首相の悪口を言うのをよせ、という夢のおつげかも

高齢者を元気づける療法の一つに、回想法というのがある
でも回想させて、思い出したくないものを思い出させてしまったら、
落ち込ませてしまう
自分は、どうしても、ネガティブ回想のほうが多いようだ


写真 桜氏推奨の健康水

精神論

2008-02-28 | ヒューマンエラー
やみくもな精神論(弛んでいるから、もっとしっかりやれ)にならないように注意してほしい。

 大事なことは、合理的な精神論の普及である。心理学の知見や考え方に裏づけられた「精神論」を話させていただいたつもりである。


参考書

1)海保博之・坂野雄二 1997 「ヒューマンエラー低減の  ための自己モニタリング技法」 原子力発電機構

2)海保博之・田辺文也 1996 「ワードマップ ヒューマ  ン・エラー---誤りからみる人と社会の深層」新曜社 1957円

3)海保博之 1999 「人はなぜ誤るのか---ヒューマンエラーの  光と影」 福村出版 1800円

4)海保博之 1988 「こうすればわかりやすい表現になる--認  知表現学への招待」 福村出版 1300円