天網恢恢疎にして漏らさず

映画レビューを中心に(基本ネタバレバレです)スキーやグルメ他、日々どうでもいいような事をダラダラと綴っています。

【映画2023】「湯道」@11作目

2023年03月02日 | 映画感想
「湯道」

『おくりびと』等の脚本を手掛けた小山薫堂氏企画・脚本×鈴木雅之監督という豪華な組み合わせ、更に主演は生田斗真君×濱田岳君×橋本環奈ちゃん
他にも邦画界の重鎮から中堅、タレントから演歌歌手まで超豪華演者を取り揃えていて…こんなん観ない理由がない!

あらすじ
建築家の三浦史朗(生田斗真)が、「まるきん温泉」を営む実家にある日突然戻ってくる。彼は亡き父が遺(のこ)した銭湯を切り盛りする弟の悟朗(濱田岳)に、古ぼけた銭湯をマンションに建て替えると伝えるために帰省したのだった。ある日、悟朗が入院することになり、銭湯で働く秋山いづみ(橋本環奈)の助言もあって、弟の代わりに史朗が店主を数日務めることになる。(Yahoo!Movieから丸パク)

先ず、映画の内容でなくて…映画ラストのスタッフロール観てたら最後の最後で「湯道文化振興会」というテロップが出て来てさ!
え?「湯道」って映画のネタじゃなくて世の中にガチであるヤツなん?その…「茶道」「華道」「書道」的な?マジで???
…と思ってググったら、なんと「湯道文化振興会」の公式サイトがありましたわ!そして…湯道の初代家元が小山薫堂氏だったwなるほどなるほど…って、いやマジか!^^;
つーかガチで広めようとしてんのね。て事は本作は「湯道文化振興会のプロモーション」という立ち位置だと考えればいい…という事ですかねやっぱり。いやいいんじゃないっすかー自分公式サイト結構ガチで今読み散らかしましたわ。更にPCにブックマークしておいたよなかなかいい情報取れそうなサイトだから皆もチェックしてみてちょー♪

ま、そんなこんなで本作。
主人公チームに色んな大物ゲストを噛ませて繰り広げる群像劇的なヤツはそれこそフジテレビ系お得意なヤツですよね。その系譜をガッチリ当て込んでます。
でも一応柱ネタが2本あって、1つは上のあらすじに書かれている「まるきん温泉」という古びた銭湯をどうするか問題から主人公兄弟の確執だったりのヒューマンドラマ。もう1つがこれこそもしかしたら小山薫堂氏がメインに据えたかったのか!?の「湯道」のしきたりや正しい入浴の極意を見せる「湯道家元によるレクチャーコーナー」
窪田正孝さんがさー、湯道の一番弟子?具合が悪くて床に伏せっている家元の代理として湯道を取り仕切ってるんだけど、もうめっちゃくちゃカッコイイんすわ!すんげー下らない事やってるんだけどさー(コラコラ)窪田正孝さんのあの凜とした居住まい、キリリとした所作、そしてあの美麗なお身体…ご馳走様でしたぁぁぁぁーーーーー!(絶叫)

話自体はね、ぶっちゃけそんなにピンと来るものはなかったんだよね^^;
だけど色々琴線に触れるアイテムが出て来る。例えばあの瓶詰めの甘いコーヒー牛乳やフルーツ牛乳(懐かしいなぁ!)、もっと根本的なモノから言えば風呂屋の富士山の壁画もそうだしタイル張りの床や浴槽だって…本作の銭湯って何処かでロケってんのか?何処だ(行ってみたいわ!)と思って映画の公式サイト調べたらなんと銭湯からご近所の街並みまで全部オール撮影所でセット組んでた…いやあの銭湯ガチでセットとして作ったんかいっ!凄過ぎるだろーよ^^;

小粒なエピをゴチャッと繋げているだけの話で、1つ1つはまあそれ程立ってなくて「あのシーンに涙したぁ!」だの「あのシーンで心震えたぁー!」というレベルのものでもなかったんだけど(お前相変わらず言いたい放題だなw)、ただね、だらぁ~っと観てるとじわじわ温かくなるんだなぁ。コレって正にお風呂に入ってる感じなんだよなぁ。
ナニがどーした、とハッキリとアピールはして来ないんだけど、全体でふわっと温まってる感じなんですよね。
あともう1つ個人的に良かった点なんだけど、唯一のヒロインとしてハシカン(橋本環奈)ちゃん使ってるけどエロ方向や恋愛方向に1mmも持って行かなかった。コレは素晴らしい!そしてハシカンちゃん使うとやたら顔芸させたがる向きあるけど、本作ではそういうの一切封印していてしかも彼女の立ち位置も割と控え目でとても好感の持てる起用だった。

小山薫堂氏、本気で「湯道」を普及させたいんですね。だから本気で丁寧に「お風呂の素晴らしさ」を本作で説きたかったのだろうと。ええ、じわじわ伝わりましたよ!
お友達でガチの「銭湯マニア」の人が居て、日本中の廃れゆく銭湯を日々巡っているんだけど…町の銭湯、たまには行かなくちゃね!皆でお風呂、育てて行かなくちゃね!!
コメント
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