橋下知事、教師のジーパン禁止! 2ちゃんでは賛否両論
2009/9/25 16:56 ZAKZAK
先生のジーンズやジャージー姿は是か非か?。大阪府の橋下徹知事が「公務員である以上、服装まで自由なんてあり得ない」として、教師の服装にルールを設ける考えを示し、波紋を広げている。
橋下知事の服装発言が飛び出したのは24日に府内で開かれた市町村議会議員との懇談会。市議から「ジャージー、Tシャツ、ジーンズの先生がいる。地域からも『先生の服装がなっていない』とのクレームがある」と水を向けられると、橋下知事は「何とかならないのか。教育の自由をはき違えている」と批判し、「(ジーンズやジャージーは)禁じないといけない」と語った。
この発言をめぐり電子掲示板サイト「2ちゃんねる」などでも、「ジャージーは体育教師の正装だ」「体育教師以外はスーツが当然」など賛否が激突。「茶髪でサングラスの弁護士に言われたくない」との意見も飛び出す始末だ。
評論家の塩田丸男氏は「知事の服装からみて、世間は意外な発言と受け止めるかもしれないが、服装は人々の意識を支配するもので、そういう心理を踏まえて発言したのではないか。小中学校ではある程度、教師の服装にもルールがあってもいい」と話している。
……やれやれ。また低レベルなことを。と苦笑ばかりしていては片づかない問題をはらんでるような気がする。まず、論点を整理してみよう。
・橋下がこの発言をしたのは、記事にあるように市町村議員との“懇談会”。このままだと府政が行き詰まるのは見え見えなので、府民との接触の機会が多い市議に、一種のサービス発言をしたのではないか、とも読める。
・それに、この市議が本当に地域住民から「センセイの服装がなっていない」とクレームを寄せられたかは微妙なところだろう。市議本人が苦々しい思いでいるだけのことではないのか。
・もしも本当にクレームがあったとして、どうしてそのクレームは議員に寄せられるのだ。地方政治とはやはりそれだけのもの(住民の苦情処理係)なのか?
・(別に森喜朗のことを言っているのではありませんよ)このようなことを政治活動の一環だと考えているタイプの議員は、“政治を通して実現したいことがある”とはとても思えない。議員であることそれ自体がうれしくてたまらないのだろう。支援者に得々と「知事もオレのいうことをきいてくれたぜ」と語っているのが目に見えるようだ。
・橋下がどんなスタイルでも(わたしは大阪府民ではないし)かまわない。しかしわたしは彼が教師の服装に対して何らかのアクションを起こしたいと考えているのは(まさかそんなバカなことをやるとは思えないが)本音なのだと思う。制服にしろ、という勢力もあるくらいだし。
・わたしがどうにもやりきれないのは、塩田が言うように“服装は心を支配する”のが事実だとして、“禁止”という作業で教職員を支配しようとするその単純な発想だ。
・そしてなにより、些末なことを大げさに騒ぎ立て、スタンドプレー的な発言をくりかえし、とりあえず世論を喚起し続けることが現代では有効らしいのがさみしい。どうか、マスコミもふたたびスタンピードに陥らないことを祈る。“あきれてものも言えない”のではどうやら何も変わらないらしいので、とりあえず発言しておきます。もちろん、禁止という作業だけで支配しようとする方法が安易ではないか、とはウチの業界にも向けた話なんですけど。
阿久根シリーズにつづく。