「三日月軒本店&太陽軒」特集はこちら。
この店には思い出がある。1977年春の甲子園に同級生たちが出場し、沖縄の豊見城相手に0-11のボロ負け。甲子園からバスで延々23時間かけて帰ってきた応援生徒一行は、へろへろになって高校で解散。わたしはお腹がすいていたので近所にあったこの店に。
店の公衆電話から(そんな時代)ウチに電話をかけて「三日月軒に迎えに来て」とリクエスト。するととなりのテーブルにいた怖そうな中年男が
「応援に行ってたのか」
「はい」
「ごくろう。でもまあ、せめて1点はとってほしかったなあ」
「はいー」
親が来たので、さてお勘定をと財布を出すと
「あのね、さっきのお客さん、払ってってくれたわよ」
わたしは金というものはどう使うかを、この店で学んだ。
つい先日無人化された(なんか、さみしいですな)測候所近くに立地。いまだにふつうの町のラーメン屋であり、そのことがうれしい。わたしの出身校の連中は、今も大盛りをがっつり食べているだろうか。
次回は「三日月軒 高砂店」を特集。