2018年2月号「就学援助」はこちら。
就学援助費には「新入学児童生徒学用品費」という費目があり、これまでほぼ全国で入学して3ヶ月ほどたった7月に支給していました。
しかしよく考えてみると、ランドセルや制服を購入する補助という意味合いからすれば、これはちょっと、というかだいぶ遅い。
困窮世帯にとっていちばん金がかかる時期に支給するべきなのでは、と文部科学省は今年度から、要保護世帯(生活保護受給世帯)の新入学用品費を入学前に支給するよう国庫補助の予算措置を変更しました。
この変更は要保護世帯の小学校入学時だけですが、これを機に多くの市町村が準要保護、そして中学校も入学前支給に舵を切ることになりました。
酒田市もそのひとつ。平成30年度入学の小学生、中学生がいる世帯に入学前に支給することが今月初旬の市議会で可決され、いまその作業に入っているところです。
わたしが「負けた」と思ったのは、国庫補助がどうあれ、自発的に入学前支給を行っていた自治体があったことです。県内でいえば南陽市が小中、天童市が中学校についてすでに実施していました。やるなあ。
実はこの流れについては、ちょっと悔しかったんです。現場にいて、保護者と直接に対峙する学校事務職員こそが取り組むべき課題だったのではないか……なんて、ちょっといい人ぶったところで今年度の「明細書を見ろ!」はおしまい。ご愛顧ありがとうございました。
「空海 美しき王妃の謎」(2017 東宝=角川)
監督:チェン・カイコー 主演:染谷将太、阿部寛
アルカイック・スマイルをうかべ、楊貴妃がどうやって死んだのかを白楽天とともに推理する、意外なほどの名探偵空海を真言宗のひとたちは楽しんでいただけたのかしら。楊貴妃(チャン・ロンロン)の美しさは筆舌に尽くしがたい。そりゃ、国を傾けるよな。
2018年4月号「出勤簿の掟」につづく。