第七回「青天の栄一」はこちら。
会計監査、人事異動関係書類作成、新年度会議資料用意と、学校事務職員にとって一年でいちばん忙しい一週間なのに、痛風であたふた。すぐそこの書類を取りに行くにも激痛に耐えながらひょこひょこにじり寄る始末。つらかった。
でも、医者に処方してもらったステロイドのおかげでもう歩けます。筋肉増強剤を飲んでしまったのでオリンピックには出場できませんが。なんの競技だ。
さて、栄一(吉沢亮)と千代(橋本愛)の祝言のお話。なのは看板に偽りありで(笑)、ラブコメのオープニングと祝言のエンディングにサンドイッチされた政争描写にほぼ終始する。
展開が速い速い。井伊直弼(岸谷五朗)は大老に任ぜられ、慶喜(草彅剛)は将軍職をスルーし、家定(渡辺大知)は亡くなり、安政の大獄がスタートする。一気呵成。
およそ藩主になるはずもなかった直弼と、英明な一橋慶喜へのコンプレックスをむき出しにした家定の、負の情熱が高まる。その反射が尊皇攘夷の熱気だとでも言うように。
年齢を重ねるにつれて味わいがます俳優と、魅力を減じていくスターがいる。“化ける”とすら言えるぐらい、草彅剛はよくなっているし、「騙し絵の牙」でも木村佳乃は(損な役回りなのに)光り輝いていた。暗い役が多かった高良健吾も「横道世之介」あたりからサンバの似合うコメディもこなせるようになっている。
問題は、すでに完成されすぎたほどの美貌を誇る橋本愛で、大女優になるには、おそらくどこかの時点で“屈折していない女性”をストレートに演じることになるはず。たとえば「あまちゃん」において能年玲奈と役柄が反対だったのか、と思えるぐらいの。楽しみだなあ。
第九回「栄一と桜田門外の変」につづく。
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