DVDレンタルの棚を見ていて「お」と思う。
この映画のことをまったく知らなかったので(日本では劇場未公開)。でもデンゼル・ワシントンとラミ・マレック、そしてジャレッド・レトが共演していて、箸にも棒にも掛からない作品ってことはないだろう。
元殺人課の伝説の刑事ディーコン(デンゼル・ワシントン)は、ある事情のために田舎に飛ばされていた。上司の命令で、つまらない仕事のために元の職場であるLAPD(ロス警察)に出張したディーコンに、昔の知り合いたちは、ある者は歓待し、ある者は避ける。「あいつは疫病神だ」と。
彼に興味を抱いたバクスター刑事(ラミ・マレック)は、犯罪現場にディーコンを同道させる。
「意見を聞かせてくれ」
若い女性の惨殺体。後ろ手にしばられ、なぜか部屋のなかで移動させられている。ディーコンはひとり現場を離れ、向かいのビルの一室に入る。そこからは被害者の部屋がよく見える。間違いない、犯人は彼女を見張っていた……そしてディーコンは気づく、自分が担当し、まだ犯人が捕まっていない連続殺人と手口がいっしょだと。
スティーブン・スピルバーグがこの脚本に興味を示し、しかし映画化が実現しなかったのはあまりに暗い話だったかららしい。
脚本を書いたジョン・リー・ハンコック自身が監督したのは功罪相半ばする。ハイウェイを走る車(すべて1990年という時代背景に合った車が用意されている)の流れで映画のリズムをきざむ演出はいいが、しかしこの展開で128分の上映時間は長すぎる。
ジャレッド・レトも含めた演技合戦はおみごとだったので、見て損のない映画ではありましたが。
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