事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

うまい店ピンポイント~ラーメンの町Vol.04「三日月軒 駅東店」

2009-09-22 | 食・レシピ

高砂店特集はこちら

Ekihigashiten ここも、わたしにとっての「町のラーメン屋」。おそらくいちばん数多く通った店ではないだろうか。むかしはほんとにちっちゃい店(テーブル四つ。カウンターなし)だったけれど、フェイドアウトした隣のサッポロラーメンの店の敷地まで加え、新築してかなりゆったりとした構えになった。

意外に酒田の交通要所である駅裏のロータリーに近く、子ども(や私)が通う医者が近所にあることと、むかーしから味が変わらないことで何度も何度も通っているのかな。ウチの近所からお嫁に行った女性がつくっているって事情もあるんだけどさ。タンメン(700円)もおいしいっす。

酒田駅前が景気が悪いっていつも言われるけれど、あのロータリーから直に通れるトンネル(か高架)があればずいぶんと違うと思う。なんとかなんないのかなあ。

次回は「満月」。

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うまい店ピンポイント~ラーメンの町Vol.03「三日月軒 高砂店」

2009-09-22 | 食・レシピ

三日月軒・東中の口店特集はこちら

Takasago01 現在の三日月軒ではここがいちばんおいしいと言うファンも多い。高砂という土地柄か、釣り人が内陸方面から数多くやってくることが影響しているのかも。魚ダシであっさりしたスープが、庄内の海のイメージとシンクロしているとか。

外観とは違って(笑)、中は小綺麗なのでご心配なく。地元民にとっては、灰皿があり、新聞が読め、ある程度のおいしさが確保されているという“町のラーメン屋”だけれど、旅人にとってはそれ以上の存在なんでしょう。

次回は「三日月軒 駅東店」です。

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うまい店ピンポイント~ラーメンの町Vol.02「三日月軒 東中の口店」

2009-09-21 | 食・レシピ

Higashinakanokuchi02 「三日月軒本店&太陽軒」特集はこちら

この店には思い出がある。1977年春の甲子園に同級生たちが出場し、沖縄の豊見城相手に0-11のボロ負け。甲子園からバスで延々23時間かけて帰ってきた応援生徒一行は、へろへろになって高校で解散。わたしはお腹がすいていたので近所にあったこの店に。

店の公衆電話から(そんな時代)ウチに電話をかけて「三日月軒に迎えに来て」とリクエスト。するととなりのテーブルにいた怖そうな中年男が

「応援に行ってたのか」

「はい」

「ごくろう。でもまあ、せめて1点はとってほしかったなあ」

「はいー」

親が来たので、さてお勘定をと財布を出すと

「あのね、さっきのお客さん、払ってってくれたわよ」

わたしは金というものはどう使うかを、この店で学んだ。

つい先日無人化された(なんか、さみしいですな)測候所近くに立地。いまだにふつうの町のラーメン屋であり、そのことがうれしい。わたしの出身校の連中は、今も大盛りをがっつり食べているだろうか。

次回は「三日月軒 高砂店」を特集。

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うまい店ピンポイント~ラーメンの町Vol.01「三日月軒本店&太陽軒」

2009-09-21 | 食・レシピ

Taiyoken01 「海鮮どんや とびしま」篇はこちら

今回からいよいよ酒田のラーメンを特集していきます。なんつってもフランチャイズだから気合い入ってます。

酒田のラーメンは「月系(つきけい)」「ケンちゃん系」「その他」に大別できるらしい。月系というのは、この三日月軒から発した流れ。ひとりの中国人が伝えた味を酒田好みにアレンジし、昭和初期に酒田を席巻していたのだとか。つまり酒田ラーメンのパイオニアなのだ。

魚のダシがきいた、いかにも酒田のラーメン。味タマとかこじゃれたトッピングはなんもなし……といいつつ、実はこの総本山「三日月軒本店」は、もうありません。閉店して何年になるかなあ。酒田中央高校の近くにあったんだけど、わたしは2、3度しか食べたことがない。

酒田のラーメンのいわば“原種”でありながら、味のインパクトはあまりなかったような……あ、小袖屋というデパートの食堂にはじまり、子どものころから酒田のラーメンしか食べてこなかったわけだからむしろ当然なのか。

で、本店の味はもう絶えてしまったのかとお嘆きの貴兄におすすめなのが「太陽軒」(上安町2丁目)。なぜなら、実は……以下自粛。おいしいですよ。何度も何度も食べに行っているのは、この店がわたしのウチからいちばん近いラーメン屋だからだけではありません。

次回は「三日月軒 東中の口店

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「絆のはなし」 伊坂幸太郎×斉藤和義 講談社

2009-09-21 | 本と雑誌

51i4clnhrwl 斉藤のお父さんがトミーの社員だったり、同級生と結婚した伊坂幸太郎が徹底して普通のお父さんをしていたり。ふたりのファンにはたまらん内容。ってことでわたしにはたまらない内容だったわけ。年表だけでもかなり笑えます。エディターが優秀なのがよくわかる。

さーてそれでは「彼女」のアコースティックバージョンを聴きながら「フィッシュ・ストーリー」でも再読すっかな。お休みだし。

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「復讐するは我にあり」(1979 松竹)

2009-09-20 | 邦画

Vengeanceisminep原作:佐木隆三(直木賞受賞作)

監督:今村昌平

出演:緒形拳 三国連太郎 ミヤコ蝶々 倍賞美津子 小川真由美 清川虹子 北村和夫 

「この家には悪魔がいる」

「本当に殺したい人間を殺したのかね」

「殺すなよ、榎津」

30年ぶりに再見。緒形拳がおしゃれに(ほんとうに、おしゃれです)演じた連続殺人犯榎津(モデルは昭和38年から39年までの間に5人を殺した西口彰。死刑執行済み)が、結局のところ父親に反抗するだけの子どもであることを、ここまで強調していたのかとしみじみ。原作も凄かったが(映画化権争奪は熾烈だったと記憶する)、今村の視線は露骨なぐらい。

父である三国連太郎と、妻である倍賞美津子の関係を疑い、それでも心のどこかで父親に甘えている殺人鬼。母親(ミヤコ蝶々)に溺愛され、母にだけはいつもよい子でいる悪魔。際立たせるためか、娘二人と同じ画面には一度も榎津は描かれない。つまり、自らも父親である背景は完全に無視される。おまけに、最初の殺人に至る過程まですっぱり省いてあるのだからその徹底ぶりは確信犯。

そのかわりに、熟した女優たちとの大胆な濡れ場が連続する(榎津の性豪ぶりは、今村らしく何度もしつこいくらいに描写される)。小川真由美がここまでやってくれているとは忘れてたなあ。それはすべて、名高い倍賞美津子と三国連太郎の露天風呂のシーンが印象深かったからか。

絞殺したあとに、失禁した小川真由美の身体を丁寧にふき取る榎津の、それが小川への愛情なのか、それとも殺人の現場を少しでも整理したいという悪魔の所業なのか、おそらく榎津自身にもわからなかったのだろう。殺人を犯した母親を持つ売春宿の女将を、小川真由美は“無邪気そうに”演じていてむしろ殺人者よりも怖ろしい。

「お義父さんの、ずるかとこが好き」

学生のころには、倍賞美津子のこの言葉の凄みがわからなかった。少なくとも、それが理解できるくらいにはわたしもオトナになったわけだ。それだけかよ。

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「顰蹙文学カフェ」 高橋源一郎 山田詠美 講談社

2009-09-20 | 本と雑誌

2147061 題名に反して、山田詠美は決して顰蹙をかわないような発言をくりかえしている。「群像」という文学どまんなかのメディアにおける連載だからだろうか。

高橋とふたりで「文学賞メッタ斬り!」を異様に意識しているあたりがおかしい。身を捨て、我を捨てた豊崎由美の舌鋒には誰もかなうはずがないか。

芥川賞の選定が、実作者によってしか行われないことに意義があると結論づけているようだが、これはどうだろう。『有能な他者』の不在が現在の文学の退潮を呼びこんだとしか思えないのだが。

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「時をかける少女」(2006 角川ヘラルド)

2009-09-19 | アニメ・コミック・ゲーム

01 原作:筒井康隆

脚本:奥寺佐渡子

監督:細田守

「サマーウォーズ」を三川イオンシネマがやってくれないのでこちらのDVDを借りる。実は何度も借りては観ないで返していた。どうもね、女子高生のゆれる心……とかいうのがしんどそうで。

しかし観てびっくり。日本のアニメが世界に冠たることを実証するような作品だ。原田知世版とは微妙に肌合いが違っていて(知世ファンであるわたしも、軍配はこちらのアニメ版にあげる)、しかしラストで少しリンクしている(ちゃんと出てきますよあの花が)上品さに驚かされる。かなり意識的な映画。ま、わたしの世代にとっては「タイム・トラベラー」をここまで繊細にリメイクしてくれたか、という感慨の方が。

静止した世界のLED信号の色、赤いてんとう虫、高校の廊下における採光の具合など、やるなあ。越えてはならない時間の壁を踏切が象徴していたり、川面をスキップする石がタイムリープを暗示するあたり、奥寺(しゃべれどもしゃべれども)佐渡子の脚本もすばらしい。

でもさあ、日本の高校生の生活って、ほんとにこんなに自由なんだっけ?ほんとにこんなに意識的なんだっけ?来し方をふりかえり、いやいやそんなはずは……と中年男は否定。必死で否定。ただ、史上もっとも走るヒロインという称号はまちがいなくヒロインの真琴に贈られる。ほんと、早く「サマーウォーズ」上映してくれよ三川。やんないと港座で先にやるぞ(写真料は高そうだなあ)。

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日本の警察その25「夜にその名を呼べば」佐々木譲著 ハヤカワ文庫JA

2009-09-19 | 日本の警察

Photo その24「悪果」はこちら

1992年の作品。叢書ハヤカワミステリーワールドにおさめられていた。なつかしいな、あのシリーズ。風間一輝とか、小熊文彦とか。え?まだ続いてたんですか。失礼。

いくら佐々木譲が警察小説の手練れとして名を売ったとしても、これを“警察小説”というくくりで売るのはさすがにちょっときつい。早川書房の気持ちはわかるけれど、公安がこれほど無邪気なはずはないし。

特定の日に登場人物のほぼすべてを特定の場所(小樽)にあつめ、犯人がめざすものとは……。

途中で犯人はまるわかりだけれど、それを差し引いてもひたすら読ませる。このころから佐々木は警察内部事情を徹底描写していたんだなあ。「夜にその名を呼」ぶタイトルが最後に泣かせます。

その26「暴雪圏」につづく

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港座通信~初恋のきた道

2009-09-18 | 港座

「麗しのサブリナ」特集はこちら

◆「初恋のきた道」(2000 米=中)我的父親母親 The Road Home

The_road_home 監督:張藝謀(チャン・イーモウ) 

主演:章子怡(チャン・ツィイー)

「HERO」や「LOVERS」で武侠映画の名手であるところを見せ、はては北京オリンピックのど派手な開会式で全世界を驚かせたチャン・イーモウの愛すべき小品。アジエンスで日本人にもおなじみ、チャン・ツィイーのデビュー作でもあります。ラストの“行列”と“教科書”のシーンに泣けない人はいないはずです。ぜひ!

※上映は9月26日(土)19:00からです。
台町と映画を愉しむ会(略してダイエイカイ)の会長とわたしは、はたして今回の上映会でもっとも客を集めるのはどの映画だろうと首をかしげている。もう、わけわかんなくなっているのだ。

で、わたしは意外にこの作品がトップをとるのではないかと思っている。「犬神家の一族」を大コケさせた当人なのでえらいことはまったく言えませんが。でもマジであのラストに泣けない人っているかなあ。

観てもらえばわかるけれど、んもう全編チャン・ツィイーのプロモーション・ビデオかと思うぐらい彼女中心の映画。チャン・イーモウが当時どれだけ彼女に入れ込んでいたかがわかる。今ではイーモウのリクエストは(昔は色々とあったらしい)中華人民共和国はなんでもきいてくれるような存在になっていて、だから人民解放軍はエキストラあつかいだ。

そのPVを、しかし無茶苦茶に泣けるストーリーにのせるあたりがうまい。可憐で、“センセイ”のまわりをひたすらウロウロするだけの純情なツィイーが、まさかのちに一撃必殺のアクション女優になるとは思いもしなかったわけだけど。

港座オフィシャルブログはこちら↓

http://minatoza.exblog.jp/

10月の上映会はなんとジャニーズ系がっ!乞うご期待!

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