ボーナス特集号で今月から(よほどの若手をのぞき)給料月額が下がったことはお知らせしました。他にも変更点(便利なことばです。全部下がっているんですけど)はたくさんあります。気がのりませんが紹介しましょう。
・給料
やっぱりこれはくわしくもう一度。ほとんどの人が年末調整がらみで(明細書の中段『所得税』の欄をごらんください)手取りが増えているその陰で、着々と減額がすすんでいます。しかし若手や期限付職員はまったく、あるいはわずかな額しか減額されていません。どうやら年令による給料額の推移をフラット化したい意図があるようです。それが定年延長を視野に入れてなのかは判然としませんが。
さて、今日の給料袋にまるで昇給発令書かと期待させる書類が入っている人がいます。っていうかそっちの方が多数派です。残念ながらこれは単なる通知書で、給料を下げますよ、という県教委からの哀しいおたよりなのです。
ぶっちゃけ、某事務職員の通知書を例にとって説明すると、彼の通知書にはこう載っています。
『平成21年11月県条例第73号の施行に伴い、平成17年12月県条例第103号附則第6項の規定による給料○○○○円を給する』
※このお役所ことばの羅列は履歴書に記載することになっています。1月1日は昇給が待っているし、こりゃー事務職員は腱鞘炎にまっしぐらだ。
○○○○円を減額するのかと誤解されそうですが違います。これは何を意味するかというと、平成18年4月1日をもって県職員の給料額はかなり下げられたのをおぼえていますか?
だけど悪いことをしたわけでもないのにズドンと下げるのはどうも問題がある。そこでその前日、平成18年3月31日に受け取っていた給料額は保障しよう……これが現給保障。○○○○円はその保障額です。これがついに下げられたというわけ。
先月の明細書の最上段『給料・議員報酬・報酬』の欄の数字とくらべてもらえれば、初めて給料が下がった重みが感じてもらえると思います。でもみんな年末調整で舞いあがっちゃうんだろうなあ。
・住居手当
他にも、特別支援学級担当者の『調整額』、ほぼ全員が受給している義務教育教員特別手当(減額は来月から)などの変更がありますがそれは来月号にまわすとして、いちばんわかりやすく、そして影響も大きい住居手当を解説します。
解説、といっても今回の変更はいたってシンプル。要するに、持ち家に関する住居手当が全廃されたのです。
実は、何年も前からこの手当には削減の動きがありました。しかし山形県は
○三世代同居率が高い
○したがって持ち家の比率も高い
○したがって異動によって引っ越しをするよりも遠距離通勤を選択する比率も高い
○国家公務員のようには官舎が充実していない
などの理由から、持ち家の住居手当の存在理由と受給者数は大きかったのですが……ということで先月まで明細書の二段目「住居手当」の欄に3000円(単身赴任者は半額の1500円)とあった方は、今日から空欄となってしまったという次第です。合掌。
2010年1月号「袋の中身」につづく。
画像は「ゴンゾウ」テレビ朝日。読者は面白いと言うし、脚本は「ALWAYS」などの古沢良太。これは……と思ったらわたしにはダメだった。やっぱりテレビ朝日の刑事ドラマにすぎなかった。浪花節がミステリ的興味よりも優先しちゃうのね。内野聖陽が魅力的な俳優であることはわかっても、どうにもこうにも。