なぜ「再稼働反対」デモについてマスコミは報じなかったか。わたしは原発がらみの利権が、はっきり言えば広告収入に影響するからだと考えていた。あるいは、なんとなく原発反対の姿勢を見せにくい空気があるのかな、と。
実際には違った。もっと明確に、「原発賛成でなければ(業界の)会社員として生き残れない」現状にあることをこの書で思い知らされた。なんて国だ。
その原因として、マスコミ人がみずからをエリートであると規定し、エリートであるかぎり反原発などというやくたいもない主張に同化することはありえないというわけだ。報道としてセンスを疑うような構成が多い理由がようやくわかりました。
また、尖閣をめぐる騒動の原因はすべて石原慎太郎にあるはずなのに、なぜそのことを指摘しないのかという提起にもひたすら納得。それなのに彼は一丁前に外交について吠え続けている。ほんとに、なんて国だ。
テレビはなぜおかしくなったのか 価格:¥ 1,680(税込) 発売日:2013-01-09 |