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事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

「テレビはなぜおかしくなったのか」金平茂紀  永田浩三  五十嵐仁  水島宏明著 高分研

2013-08-10 | 社会・経済

363_main なぜ「再稼働反対」デモについてマスコミは報じなかったか。わたしは原発がらみの利権が、はっきり言えば広告収入に影響するからだと考えていた。あるいは、なんとなく原発反対の姿勢を見せにくい空気があるのかな、と。

実際には違った。もっと明確に、「原発賛成でなければ(業界の)会社員として生き残れない」現状にあることをこの書で思い知らされた。なんて国だ。

その原因として、マスコミ人がみずからをエリートであると規定し、エリートであるかぎり反原発などというやくたいもない主張に同化することはありえないというわけだ。報道としてセンスを疑うような構成が多い理由がようやくわかりました。

また、尖閣をめぐる騒動の原因はすべて石原慎太郎にあるはずなのに、なぜそのことを指摘しないのかという提起にもひたすら納得。それなのに彼は一丁前に外交について吠え続けている。ほんとに、なんて国だ。

テレビはなぜおかしくなったのか テレビはなぜおかしくなったのか
価格:¥ 1,680(税込)
発売日:2013-01-09
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「日本暴力列島 京阪神殺しの軍団」(1975 東映)

2013-08-08 | 邦画

81qqcwmo6l_aa1378_ 現実のやくざのかなりの部分に民族差別、差別が背景にあることを喝破したのは「仁義なき戦い」を書いた笠原和夫だった。

しかし知識では知っていても、日ごろそちらの方々とおつき合いがないものだから(おつき合いしたいわけではなくて)、実感することはなかなかできない。そのうえ、かなり微妙な問題なので、映画で、まして“実録”として描くのはきびしいだろう……

と思ったら、この作品はそこんところをひたすらきっちり描いていて、公開当時(1975年)も評判になっていた。わたしはキネ旬のバックナンバーで知りました。

主人公は鶴橋を根城にした在日やくざ花木(小林旭)。彼はその闘争本能をむきだしにして『犬ころみたいにゴミ箱をあさっていた』花木を育てた組長をも裏切り、結果として山口組傘下で頭角をあらわしていく。

花木には遼子(上村昌代……美人!)という愛人がいるが、間違えた傘を花木のアパートに届けに来た(ほんとにこんな設定です)ために、敵対するやくざにレイプされたケイコ(小泉洋子……すげー美人!)と愛し合うようになる……かたぎのケイコが花木にのめりこんでいく背景に、なんらかの差別問題がからんでいるのはうっすらとうかがえる。

とにかくこの映画の登場人物はみんな何かの鬱屈をかかえていて、金光という、いかにも在日っぽい名のやくざ(梅宮辰夫)は、負傷して花木の血を輸血されると

「おんどれの血がもらえるか!豚の血の方がましじゃ」

と吐き捨てる。花木はひとこと

「安心せぇ。ワレとオレとは同じ血ぃや」

花木の相棒として金光が台頭すると、むかしからの仲間である西田(伊吹吾郎)は

「(金光を選ぶのは)おれが日本人だからですか」

と絶望し、シャブに走る。

花木自身も、使い捨てであることを半分承知しながら山口組の先頭に立って突っ走る。しかしその果てに……

任侠映画の職人だった山下耕作監督作品だから、実録ものとはいえ様式美ありあり。そろそろ太り始めた小林旭が、でも渋くて素敵。出所したときの会話は有名。

「兄弟、ちょっと太ったんやないか」

「もっそ飯(牢獄用ご飯)のおかげでな」

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うまい店ピンポイント~味よし亭

2013-08-06 | 食・レシピ

Ncm_0428 麺者はんじろう篇はこちら

国道7号線沿いに忽然とあらわれた牛タン辛味噌ラーメンの店。忽然となくなるかもしれないからと急いで来店。

和風レストランまるまつがあった場所。どうやら酒田では和食の出店は無理だったか。だよなー、中年男としては同じ金をご飯に出すんなら吉野家かすき家に直行しちゃうし、酒田人のランチの85%はラーメンですから(勝手に断定)。

もっとも、味よし亭とまるまつは同じ宮城の会社の経営らしい。どうも店によって値段が違うのがよくわからない。酒田店の辛味噌ラーメンは税抜き790円でちょっとお高い感じ。餃子が開店記念価格で100円だからいっしょにオーダーすればいいのかも。でもさすがに平日の昼に餃子は……

酒田のラーメンのレベルは高く、いわゆるロードサイドな店とディープなお店の差は歴然。そんなわけのわかんないコンセプトの店がおいしいはずが……うわーん結構いけます。しかも新しもの好きの酒田人がどかどか入店しています。お昼時のドリンクバーは100円だというし、こりゃあ休日は子ども連れで混むんだろうなあ。業態変更は正解と読みました。

「満月仙台進出」につづく

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花巻。

2013-08-05 | 事務職員部報

この週末はどんなことをしていたかというと日教組全国事務研。
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こんな感じで

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で、夜はこんな感じ。例によって反省しております。ほんとです。

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八重の桜~第三十一話「離縁のわけ」

2013-08-04 | テレビ番組

Hasegawakyokoimg01 第三十話「再起への道」はこちら

金曜から花巻に行っておりまして、はたして今日「八重の桜」を観ることができるかは微妙。クルマを運転している後輩が気を使ってくれてるのでかえって恐縮。大河ドラママラソン完走はなかなかしんどいですな。

でも今日の回は絶対に見逃せなかった。なぜなら、配偶者総取っ替えという歴史と、ドラマの視聴者の願い(思い入れのある登場人物の退場にはきちんとした理由があってほしい)にどう折り合いをつけるか、脚本家の力量がためされる回だったから。

この難解な高次方程式を、山本むつみはみごとに解いて見せた。どのような方法を使ったかというと

・八重と尚之助、覚馬とうら、平馬と二葉の三組の別れを一気呵成に一回でかたづけた。

・時尾と斎藤一という新しいカップルを出現させた。

三行半な展開のラストに母(うら)と娘(みね)の別れ、母(佐久)と息子(覚馬)の再会という怒涛のドラマを持って来た。

わたしも妻もこのラストには涙ぼろぼろ。やられた。長谷川京子が見せた女の意地はよかったですな。こうでもしないと娘と別れる展開は納得できないですし。

「これはちょっとひどいと思うわ。これから奥さんはどう生活していくの?」

「いや政治顧問みたいな職を覚馬は見つけたわけだし、仕送りはするんじゃないの」

「あ、そうね。だったらいいかしら」

よかないと思います。

実は研修会の最中も、ちょっと頭が大河に向かっていて、鹿児島県からのレポートに「うむ、薩摩か」とつぶやいてました(笑)

福島県からの参加者にはいろいろと話を聞くことができたし、満足。おれは何をしに花巻に行ったんだ。にしてもね、会津の人間はやっぱり色んなことを忘れてはいませんでした。さもありなん。

前回の視聴率は12.6%と急降下。後半戦は視聴率的に苦戦がつづくだろうか。今回は「おしん」っぽい構成でもあったし、究極の“ホーム”ドラマでもあったので、14%台復帰と読みましたが。

第三十二話「兄の見取り図」につづく

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「箱入り息子の恋」(2013 キノフィルム)

2013-08-01 | 邦画

Hakoirimusukoimg01 清楚で美しい女性が、吉野家に入ってくる。白い杖をついて。彼女は並盛をオーダーし、不器用に紅ショウガをのせ、静かに口に運ぶ。そして、彼女は泣き始める……

演じているのは夏帆。「天然コケッコー」で、自分は知らないあいだに他人を傷つけてはおりゃせんだろか、と動揺した中学生が、いまではすっかり大人に。あのとき、彼女は本当に愛していた対象にキスをする。その対象とは黒板。学校につとめている身として感激。だから彼女のことは自分の娘のように思っているのだ。

その娘はなぜ泣いているか。

これがしかし、ろくでもない野郎のためなのである(笑)。

“箱入り息子”である天雫健太郎(星野源)は市役所職員。酒もたばこもやらず、35才の今日まで彼女もいない。当然童貞。昼ご飯は家でとり、5時にまっすぐ帰宅。やることはゲームだけ。仕事は文書管理で「ファイリングなんて若手の仕事だ。そこに13年もいるなんて」と罵倒されたりしている。完全に自足した生活。部屋の水槽で飼っているカエルが象徴している。

そのカエル野郎が、目の不自由な菜穂子(夏帆)と結婚するために一念発起する。ストーリーは完全にロミオとジュリエット。恋の障害となるのが、菜穂子の目よりも、子離れできない親たち(大杉漣、黒木瞳、平泉成、森山良子)であるあたりは現代。

牛丼のシーンも、あれは吉野家でなければならない。スプーンを用意するなど、女子どもにも人気なすき家ではだめなの。むくつけき男どものなかにお姫様がいるという条件はやはり吉野家です(特別協賛しています)。やけに食べたくなったので今日行って「並」とやっちゃいました。協賛正解。

恋愛に慣れていないあたりの描写が細かくてうれしい。菜穂子が左利きであることがわかってから、健太郎が自然に右側にいつもいるようになるとか、箱入り息子&箱入り娘だけどセックスには妙に意欲的だとか(笑)。

障がい者を扱っているので、その楽天性に異議を申し立てる人もいるかもしれない。わたしだって夏帆と星野源(クドカンドラマでおなじみ。早く身体を治してね)のコンビでなければちょっと首をかしげていたかも。でも、とぼけた味わいのおかげで許せる気分に。実は箱入り息子はほとんど成長しないあたりの展開もいい。健太郎よ、娘をよろしくたのむぞ。

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今月の名言2013年7月号~好戦的旧左翼

2013-08-01 | 社会・経済

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YouTube: Another Mind

2013年6月号~「キャリアのつぶやき」はこちら

もちろん、憲法9条と照らし合わせると、自衛隊はいかにもおかしい。おかしいけれど、そのほうがいい。国防軍にしないほうがいい。職業軍人なんて役人の大群で本当にくだらなくなるんだから。

宮崎駿がジブリが無料配布する冊子「熱風」で。「風立ちぬ」において、批判を承知で零戦の設計者を主人公にもってきた宮崎にしてみれば、ここは立ち位置を明確にしておかなければならない側面もあったろうか。好戦的旧左翼。戦争好きの反戦主義者。その矛盾がすばらしいとわたしなど思うのだが。

今、日本はモノが氾濫しており、慌てて買う必要がない。アベノミクスで消費が伸びているというが、お金を持っている層がデパートで買い物をしているというだけだ。

セブンイレブンの実質創業者であり、40年以上トップとして引っ張ってきた鈴木敏文会長兼CEOの発言。消費者の意向を誰よりも知る経営者であってみれば、この状況判断は正しいのだろう。というか、アベノミクスを本当に信奉している経営者がいるとすれば、ずいぶんと楽天的な……

日本のドラマは新作が多すぎる。1クールで半分ほどは続編があっていい。視聴者ニーズに応えることになる。

フジテレビの大多亮常務の発言。企画の貧困をそんな言辞でごまかして……などと揶揄するつもりはない。まったく、正しいと思うのだ。新しい奇矯な設定に視聴者をなじませる手間がまずいらないので、確かに視聴者ニーズに合っている。アメリカのドラマの場合、好調であるかぎりシーズンは延々とつづく。いまわたしは「ロー&オーダー性犯罪特捜班」を見ているんだけど、これいつまでも終わらないですよしかし(笑)。それにしても大多亮が常務で亀山千広が社長とは、いまのフジテレビっていったい……

本日の一曲はMr.Children「Another Mind」熱狂して聴いてたっけな。

2013年8月号~フェイスブックにつづく

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