事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

明細書を見ろ!2019年12月期末勤勉手当号 先生になりたくないPART4

2019-12-09 | 明細書を見ろ!(事務だより)

2019年11月号「先生になりたくないPART3」はこちら

教員の労働時間、年単位管理が可能に 改正給特法が成立

教員の働き方改革を進めるため、勤務時間を年単位で管理する変形労働時間制の導入を可能にする改正教職員給与特別措置法(給特法)は4日の参院本会議で、自民、公明両党などの賛成多数で可決、成立した。繁忙期の勤務時間の上限を引き上げる代わりに、夏休みなどの間に休日をまとめ取りできるようにする狙いがある。

年単位の変形労働時間制は労働基準法が定めているが、教員は対象外だった。原則として1日8時間以内と決まっている労働時間を、繁忙期には平均で週40時間を超えない範囲で延長できる。
12月5日 日本経済新聞

ボーナスなのにあまりうれしくない話。とうとう成立してしまいました。文部科学大臣自身が、この変形労働時間制なるものに教員の労働を縮減する効果はまったくないと答弁しているにもかかわらず。それはそうですよね、仕事の中味が変わらず、人も増やさないで見かけの“時間外”労働が減ることになるだけなんですから。

11月号で予告したように、実はこういうことはむかしもあったんです。

お若い方々にとって、学校が土曜日お休みなのは当然のことだろうと思います。でもむかしはそうじゃなかった。土曜日は半ドン(死語)で営業していました。

80年代、日本人は働き過ぎだという海外からの攻撃をかわすために、国をあげて週休二日制(死語PART2)の導入に取り組むことになり、官公署は完全週5日制に移行。でも学校はなかなかそうはいきません。

文部省(当時)が反対していましたし、「親が休みじゃないのに子どもを休みにされても困る」のが保護者の本音でもありましたから。

しかしさすがにいつまでも学校だけ時代に取り残されるわけにもいかず

・1992年に第2土曜日を休業日とする4週5休

・1995年に第2土曜日と第4土曜日を休みにする4週6休

・2002年にいたってようやく完全週5日制

……という流れ。すると、1992年から2002年までのあいだにちょっと困ったことがありました。教員だって公務員なのだから、他の行政職などと同じように週40時間に勤務は軽減されなければならないのに、学校は週44時間営業している。この矛盾をどうしのぐか。

そこで出てきたのが勤務割という考え方。1年間をとおして(正確には52週間において)、週当たりの平均労働時間が40時間になるように強引に勤務時間を割り振るという作業。土曜日の累積する4時間勤務を、長期休業中などに『勤務不要日をまとめ取り』させて解消しようとしたわけです。

これはもう、ほんとうに不毛な仕事でした。

「一応、勤務不要日ってことになってるからいないことにしてくれ」

と言って夏休み中や年度末休業中に出勤する職員続出。まあ、休めるわけないもんなと一足お先に完全週5日制に入っていた学校事務職員たちはあきらめ顔。

同じことがこの変形労働時間制が導入されれば起こることは確実で、しかもあの不毛な労働時間管理が復活するのか……確実に仕事は増える。どこが働き方改革なんでしょう。

画像は「平場の月」朝倉かすみ著 光文社

松本ちえこの死にショックをうける年代にしか喜んでもらえない恋愛小説。

「いや、だって、須藤ってちょっと浜田朱里に似てない?」

“カセットテープに合わせてジューシィ・フルーツの「ジェニーはご機嫌ななめ」を演ったのだった”

なんて描写の連続。今年のマイベストです。わたしも浜田朱里やイリアのことが大好きでしたし。

 2019年12月号「先生になりたくないPART5」につづく

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いだてん 第46回 炎のランナー

2019-12-08 | 大河ドラマ

第45回「火の鳥」はこちら

「次週最終回!」

のテロップに妻もわたしもあたふた。わかっていてもあたふた。そうか、もう終わっちゃうんだ。

今日もすばらしいドラマだった。オリンピックに向けて、あらゆる人があらゆる形で愛情をそそぎ、夢を託す。

・河西昌枝(安藤サクラ)は父親の死に目に会えないことを覚悟で練習に戻り

・黒澤明が断った記録映画の監督を、市川崑三谷幸喜!)は引き受け

・金栗四三は聖火ランナーになれなかったことを嘉納治五郎の像に詫び

・わずか2名のコンゴ選手団に三島(生田斗真)と金栗がオーバーラップ。

・古今亭志ん生はどんな噺のまくらにもオリンピックをとりあげ

・五りん(神木隆之介)は『いだてん』になる決意をする

……波状攻撃ともいうべき展開に呆然。そしてとどめは、みずからのアイデンティティを賭けて占うマリー(薬師丸ひろ子)だ。何度も何度も当たらない占いネタをふってきて、最後の最後にわざと間違えてみせる。長いことこの大河を見続けてきて本当によかった。

聖火リレーにおいて、米軍統治下の沖縄で日章旗が禁じられていたという話には、先週「カメジロー不屈の生涯」を見ていたおかげで深く納得(今週は妻が見に行きました)。だから平沢和重(星野源)のアイデアで日章旗を実現させた経緯には深く感動。

その、マダムキラー平沢にポーッとなる菊枝に

「なんだその裸眼はっ!」

という田畑のセリフには大笑い。でも菊枝さん(麻生久美子)はカッパの田畑にキュウリを渡すし、そのキュウリを聖火に見立てるなど、今週は大活躍。かわいい。

五輪開会式直前のドタバタを、「降る雨、降らない雨」だけでドラマを構築した宮藤官九郎のテクニックにあらためて脱帽。ほんとに最終回なんですか来週。悲しいよー。

最終回「時間よ止まれ」につづく

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勝手に人生相談Vol.30 勉強したい。

2019-12-05 | 日記・エッセイ・コラム

Everytime You Go Away (1995) - Hall & Oates

Vol.29「自虐の詩」はこちら

60代後半の主婦。もう人生後半を迎えているのですが、自分がいまだに何もわかっていないことに今更気づいてショックを受けています。

これまで私は長いこと生きてきたと思っています。それなのに、大好きな花のことも、歴史のことも、政治経済や世界のことも、何もかも、漠然としか知りません。

そして知らないということに気づいた後から、学びたい、知りたいという欲求が日ごとに増してきています。

私は高校までしか出ていないため、どうやって学んでいいのかわかりません。幅広い、いろんな事柄について、もっと深く知る人間になりたいのです。

そうはいっても、なかなか勉強をする手だてがありません。学びたいと思っていても、今はどうしたらいいのか、迷ってばかりいます。

どのようにしたら世の中のことをもっとわかるのでしょう。いろんなことを知っていくために何をしていけばいいのか、教えてください。
(兵庫・H子)

わたしはいま猛烈に感動している。こういう、H子さんのような人がその国にどれだけいるかで測られるのが民度というものだろう。そしてH子さんの期待に応えられる環境をどれだけ用意できているかが国の文化的成熟というものだ。

H子さん、あなたがお住まいの町に、いい図書館はありますか。もしも無いようなら、そこの自治体の意識の低さに憤るべきです。でもその前に、図書館はネットワークを組んでいるのが普通ですから、入り口としてその図書館を利用し、あとは無限に広がる知の世界に飛びこめばいい。親切な司書がいたら幸運ですけどね。

わたしは若いころ、図書館という場所がどうも苦手でした。知的スノッブの集会所のようなイメージで。ところが、女ともだちがそこで司書のバイトを始め、おかげで気軽に利用するように。以来数十年、ひたすら通いつめ、こうやって読書ネタ中心のブログまでやっています。

H子さん、あなたは学ぶことに遅すぎたのではないかと懸念されているようです。そんなことあるもんですか。わたしたちは全員

「ああ若いときにもっと勉強しておけばよかったなあ」

と嘆じている同胞なんです。ああ勉強しておけばよかった。

本日の1曲は久しぶりにホール&オーツ。ダリル・ホールが気持ちよさげにソウルしてます。

Vol.31「二股の姉」につづく

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追悼中村哲

2019-12-04 | ニュース

ちょっと待ってくれよと思う。

命に別状はないんじゃなかったのか。

残念でならない。この医師の冷静さこそ日本人が誇るべきものだったのに。こんなことを放言すると迷惑だろうけれども、わたしはこういう人になりたかったの。なりたかった。

国の安定を水に求める、というやり方はすばらしかった。

だからこそ当時の日本政府の判断はむしろ邪魔だったのだし、その指摘も正しかったと思う。

彼がこの事態を覚悟していたとは思わない。殉教者になんてなってたまるかという人だったと考える。だからこそ、だからこそこの結末はつらい。お茶碗を洗いながら、涙が止まりません。

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うまい店ピンポイント2019年冬 とみ将、琴壱

2019-12-04 | 食・レシピ

冬が来る前に篇はこちら

またしても給食がチキンとさつまいものコラボ。狙い撃ちされてるんじゃないか。そそくさと外勤。そそくさととみ将へ。

こんな時に知り合いに会わなければいいなあ、と思っていたら、知り合いじゃないけどテレビが置賜の事件を報じていて、お客さんがみんなそれを興味津々で見ているのがつらい。

っていうかあの元教頭の事件はわけがわからない。奥深いなにかがあるんですか……無断早退して午後4時前ですでに酔っている。奥深い。

鶴岡まちなかキネマで「カメジロー不屈の生涯」に感激。1時すぎに終わり、家族のために地ぱんgoodで塩パンを買い込み、琴壱へ。おっと行列なしに入れたぞ。理想の一日。

忘年会篇その1「また富重。」につづく

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「A面に恋をして 名曲誕生ストーリー」 谷口由記著 リットーミュージック

2019-12-03 | 音楽

タイトルはもちろんナイアガラ・トライアングルVol.2(大瀧詠一、佐野元春、杉真理)の「A面で恋をして」に由来。アナログレコードを見たこともない世代には意味不明だろうけれども、この本で採り上げられた曲を考えると心配無用かな。列挙してみましょうか?

原田真二「キャンディ」

さとう宗幸「青葉城恋唄」

渡辺真知子「かもめが翔んだ日」

五十嵐浩晃「ペガサスの朝」

石川ひとみ「まちぶせ

大橋純子「シルエット・ロマンス」

稲垣潤一「ドラマティック・レイン」

H₂O「想い出がいっぱい」

村下孝蔵「初恋」

EPO「う、ふ、ふ、ふ、」

小林明子「恋におちて -Fall in live-」

LOOK「シャイニン・オン 君が哀しい」

ZIGGY「GLORIA」

……心配いらないでしょ(笑)。それぞれ、歌い手やスタッフなど、当事者でなければ語れないエピソードが満載です。

たとえば原田真二は当初(フォーライフレコード所属だから)吉田拓郎の曲でデビューしそうだったとか、大瀧詠一の「ロング・バケイション」の「FUN×4」の叫び声は五十嵐浩晃をわざわざ札幌から呼んでレコーディングしたとか、村下孝蔵の「初恋」は渡辺徹に歌わせようという話もあったとか。

驚いたのは石川ひとみで、ユーミンが書いた名曲「まちぶせ」(ストーカーの歌ですけどね)のバックがティン・パン・アレイ後藤次利だったのを全然意識していなかった(笑)。

もっと驚きなのは大橋純子。久しぶりに「シルエット・ロマンス」の2番を歌って「この曲って、こんなに色っぽかったの?」としみじみしたそうだ。声がかすれるとかイヤリングをはずすとか、セックス直前なのが見え見えだったのに!

共通しているのは、持ち歌の大ヒットによって生活が激変。そのためにその曲を封印した人までいた。だけれどもその歌はアーティストの所有物であると同時にファンのものでもあることに気づき、新たな気持ちで曲と向き合う……やはり、誰もが知っているヒット曲がキャリアのなかにあるって、幸福なことなんだなあ。

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隠れ教育費 解答篇その9 修学旅行

2019-12-02 | 受験・学校

緑の街 / 小田和正 by Uru

解答篇その8「学校給食」はこちら

「隠れ教育費」では修学旅行についてもふれられていて、いやはや地方によってこんなに在り方が違うのかと驚いた。山形の中学校の多くは東京へ2泊3日、あるいは沖縄に向かうのだが、そういえば首都圏の中学校はどこに行くのか考えたこともなかった。

入札を自治体が一括して行うところもあったりするなど、なるほど考えてある。しかし、旅行の内容が娯楽に流れすぎていないかという指摘は全国の学校事務職員が痛感しているはずだ。

わたしが学校事務職員になって、中学校に勤務しているときは例外なく東京が行き先で、そして例外なく東京ディズニーランドがコースに入っている。

生徒たちがディズニーを最大の喜びとしているのはわかる。わたしだって初めて行ったときは

「ここに住みたい!」

と思ったくらいだし。だから仕方がないのかなあと思いつつも、でも劇団四季まで見るのは贅沢ってものじゃないのか。これはわたしが劇団四季嫌いだからこその偏見かしら。

あ、思い出した。わたしの娘が中三のとき、担任はクラスみんなに

「ディズニーランドに行ったことある人?」

と無神経な質問したそうで、

「お父さん、ディズニーに行ったことないの、あたしだけだった」

す、すまん。普通のパパじゃなくて……でも逆に言えば、これほどみんなが既に体験しているディズニーランドを、わざわざ修学旅行のコースに繰り入れる必要性はないんじゃないか。わたしだけはそれ言っちゃいけないけど。

このほかにも「隠れ教育費」には多くのネタが満載。そしてその背景の解説も懇切丁寧だ。私費負担を保護者が当然のものとして考えてくれているうちはいい。しかしいずれは

「それ、ちょっとおかしいんじゃないか」

と指摘される日はくるだろう。なにしろヤナギサワと福嶋さんはこの書でそう煽っているし(笑)。その日にそなえて、自分の学校、自分の子が通う学校のお金に、もっと意識的になろう。その意味で、この本は必読だ。

え、ヤナギサワはまた新刊を出したの?学事出版からかよ。タイトルは

「学校徴収金は絶対に減らせます。」

やられた(笑)。

本日の1曲は最後まで突っ走ったぞUruの「緑の街」ほんとにこのお姉ちゃんの歌は快感だったのである。アルバム、買わなきゃな。

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今月の名言2019年11月号PART4 下品なパーティ

2019-12-02 | ニュース

PART3「アジア好き嫌い」はこちら

「『反社会的勢力』は様々な場面で使われ、定義は一義的に定まっているわけではないと承知しています」

「決められたルールと手続きに沿って保存期間1年未満の文書とされている。技術的なことは承知していないが、(招待者のデータの復元は)事務方からできないと聞いている」

桜を見る会をめぐる右往左往。つまらないネタにいつまでも食いつきやがってと政権が油断していたら、出るわ出るわ不都合な事実が。

各界で活躍した人を招待し、新宿御苑で一杯やりましょうって企画は、別にあってもかまわない。でも、安倍晋三が首相になってからの支出の増加は異常だし、予算が1700万円なのに決算が5500万円って会計はどうなの。

彼の体質に、王侯のようにふるまいたいという抜き難い志向があることは承知しているが、後援会の招待など、あり方として下品なパーティになっている。

で、上の官房長官の会見はいかにも苦しい。質問する側も嘘だとわかっているし答える方も平然と虚偽をたれながしている。こんな騒ぎ、すぐにおさまるさとばかりの開き直り。そしてそれはきっと森友・加計の問題で政権が学習したことなのだ。日本の政治のレベルがこうやって海外に知られていく。

本日の1冊は「攻殻機動隊小説アンソロジー円城塔・三雲岳斗・朝霧カフカ・秋田禎信・冲方丁著 講談社刊

気鋭の作家たちによる攻殻機動隊小説版。誰にとっても少佐=草薙素子という存在がひたすら魅力的であることがひしひしと伝わる。

 2019年12月号PART1「キャリーが生きていたら」につづく

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いだてん 第45回 火の鳥

2019-12-01 | 大河ドラマ

第44回「ぼくたちの失敗」はこちら

わたし、近ごろ毎週月曜日はまぶたが腫れぼったいです。「いだてん」で泣き、そのまま寝ちゃうから。今日もすばらしかったなあ。

でもここはむずかしいところだと前から思ってたんですよ。学校事務職員として、体罰は絶対にゆるせねー。でも東京オリンピックにおいて東洋の魔女をスルーするわけにはいかない……こうきたかあ。

女性のアスリートたちは、これまで自らすすんで選択することができなかったと。でも今回はこのとんでもない男(大松)について行くことをわたしたちが選んだのだと。ここまでのドラマをやっといて徳井のシーンはさすがに切れない。安藤サクラ以外の女性にうまいことを言わせるあたり、にくい。

いつかやるんだろうと思っていた菊枝(麻生久美子)の大演説がここで炸裂。しかも「あれ」とか「それ」で表現されていた夫のリクエストをなぜ理解できるかの解説まで。そうか、理解なんかしてなかったんだ(笑)。

にしても、東洋の魔女というフレーズはよく考えると凄い。言われたほうはつらかったかもしれないが、広告代理店的感覚から言えば絶妙。この、広告代理店的感覚が前面に出てきたのも1964年の東京だったと知れる。ブルーインパルスの発想が自衛隊から出てくるなんてね。

それにしても、ここまで来て主演の娘がようやく登場し、まわりが

「誰?」

という展開はすごい。すごいすごい。役所広司の思いを、松坂桃李が実現するという運びも「孤狼の血」そのままなのは偶然なのか。

低視聴率で評判のこの大河。でもね、くどいようだけどこんなに面白い大河はなかった。あと2回あるの?それとも3回?完走しているつもりでいたら、1回見逃してるじゃんねー。それも含めて、「いだてん」はもう1回見返すことにします。早くDVD出してくれ

わたしが不安なのは、この大河の主人公、金栗四三、田畑政治、古今亭志ん生の真の意味での退場がまた描かれていないということなのだ。その翌日のわたしのまぶたはどうなっているんでしょう。

第46回「炎のランナー」につづく

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今月の名言2019年11月号PART3 アジア好き嫌い

2019-12-01 | 国際・政治

2019年11月号PART2「神戸方式」はこちら

「安倍政権は、無意識的にではあるけれども、中国の強権政治に憧れに近い感情を持っている。彼が目指している『改憲』なるものは要するに単なる『非民主化』のことである。それと市場経済を組み合わせたら、中国やシンガポールのような劇的な成功が起きるのではないかと官邸周りの人々は本気で信じているのである。本気で。」

なぜか近ごろ右派、というか極右メディアが嫌韓ばかりがなり立てて、中国の習近平体制への批判が影を潜めていることへの内田樹の考察。まったく、正しいと思います。世間の空気もまたそうなっている。

マーケットやビジネスパートナーとして中国が無視できない、というより、もう一歩すすめて中国なしに日本経済が成り立たないことに気づいたからこそ、その反動もあって韓国批判がパワーアップする……とても、わかりやすい構図。そうでもなければ香港の騒動など、もっと大きく報じられるべきだし、台湾の政治体制についても冷静に語り合わなければならないところではないか。

PART4「下品なパーティ」につづく

本日の1冊は万城目学「べらぼうくん」文藝春秋
あの万城目学が「鴨川ホルモー」でデビューする直前までの青春記。おそらくは東○に入社し、それでも小説をあきらめない優等生。
どこか苦みがあるのは、青春というのが誰にとってもそんなに優しいものではなかったからかも。彼の取り柄が、無職の才能だったあたりに笑わせていただき、そしてしみじみ。

 

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