お寺のオバサンのひとりごと

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平和であるために

2014年06月05日 | 仏教
浄土真宗本願寺派(西本願寺)のご門主が、仏教界を代表して、
オーストリアのウィーンで開かれたInterAction Council 宗教間対話会議に出られたことを
本願寺新報(5月10日号)で知りました。

 その会議においてなされた、ご門主の「提言」が掲載されていますので、一部ご紹介させていただきます。

 現代に生きる人間の責任として、将来の人類の人権、さらには、人類以外の動植物の生存権を守ることが大変重要な課題です。
 (略)
 グローバル化した経済のなかで、将来を思うことなく、今の自分たちさえ良ければという倫理なき自己中心的な欲望が野放しになっているのが世界の現状です。
(略)
 仏教的に省みますと、奔放な欲望こそが争いと苦悩をもたらすのです。今、欲望を制御するには、欲望がもたらす結果の恐ろしさに自らが気づくことが何より大切です。自らが気づくためには、自らの行為の結果をありのままに見なければなりません。核爆弾の被害、原子力発電所の事故の様子、発展途上国の貧困や武力紛争の悲惨さを直視する必要があります。
 世界の悲惨な現状や苦しむ人々を見て、何も感じないとすれば、それは、他人を同じ人間と見ることができないからです。今、本当に必要なことは、他者の痛みを自分のものとして気づくこと、現在の行為が将来を大きく左右することを深く自覚することです。

 
 自分の「正義」を振りかざすことが、どれほど危ういことか・・・
自らの危うさ、愚かさをよくよく自覚させられるのが、仏教の教えであります。

 さて、西本願寺では、本日をもってご門主が退任され、明日の法要にて、新門さま(ご長男)が法統を継職なさいます。
法要は、きょう、明日、ライブ中継されます。
 

 
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