散歩日記X

札幌を中心に活動しています。食べ歩き・飲み歩き・ギャラリー巡り・読書の記録など

20051209出張中に読んだ本

2005年12月09日 10時52分40秒 | 読書
「虹の国のアリス」加納朋子
全体的に心地よい人間関係が感じられる作品。ちょっとした謎を解く話。

「ぶっかけめしの午後」椎名誠
いつもの椎名エッセイだが、9.11テロのあった年のせいかタイトルほどの気持ち
よさはない。

「夏と冬の奏鳴曲」麻耶雄嵩
最後の大反則(と言うしかないだろうな)だが、全編をおおう強い想いのせいで
うっかり許してしまう。

「風の騎士 グインサーガ105」栗本薫
ずーっと妙な既視感があったのだが、ようやく判った。この雰囲気は間違いなく
カイオウを倒した後も無理やり続いた「北斗の拳」。
もちろん主要メンバーの生き残り度合いはグインのほうが高いので、これからも
何とかなることを願ってはいるが。

「月の裏側」恩田陸
同じテーマと言ってよい「盗まれた街」ジャック・フィニィや「人形つかい」
ハインラインとは違った納得感がある。
あくまでも外部の侵略という捉え方をする上記作と違って、「月の裏側」では、
”侵略”だったはずがいつの間にか自分の問題になるのだから、とても怖い。
自分自身を疑うと言うことから連想すると、「文体が静かで透明なP.K.ディック」
なんて感じもする(ディックはグルグルで不透明な文体)。
出張の帰りの夜汽車で読んだのだが、ちょっと怖くなるよねえ、これ。