17時を過ぎ、JR大津駅周辺で事前調査しておいた居酒屋「T」へ。開店すぐで、誰もいないカウンターに座ることができたが、予約のメモが目に入る。どうやら今日は60人近い予約を受け付けているようだ。
しかし、ここは予約・飲み放題・宴会だけのおおざっぱな店ではなかった。ビール小を注文し、通しは冷やしナス。まずは近江牛すじ煮を頼んでみよう。
ちょっと辛そうに見えるすじ煮を食べてみる。辛さ控えめなので、辛子もつけて食べてみる。これが素晴らしく美味い。滋賀県には近江牛という名物があったのだ。煮込み加減はもちろんだが、すじといっても肉っぽい部分もあり、中々の噛みごたえである。
次に琵琶湖小鮎天ぷら。何だか「琵琶湖」と地名が付くだけで、美味しさアップの気分である。味はもちろん、軽やかにしてほのかな苦みが良い。滋賀の地酒、明尽に切り替えよう。
さて最後に、近江牛の美味さに感心した私は、珍しく近江牛特上鉄板焼というのを注文してみた。私は居酒屋ではどちらかというと手をかけて料理したものが好きで、肉を焼くだけというメニューを注文するのはあまり無いことである。
出てきた特上はこんな感じ。
早速、焼いてみる。
なるほどねえ。確かに美味いよ。しかし、脂の味という感じが強くて、自分の好みはもう少し肉っぽいものなのだなあと実感する。これは決して肉質のせいでも、お店のせいでも無くて、私自身の好みなのであろう。
でも、ここは名居酒屋で本当に満足。大津で一杯やる時には、間違いなくお勧めである。お店の人も元気に働いているし、何と言ってもオーナー氏(らしい人)が骨を押しまず陣頭指揮を取っている所が気に入った。帰り際に「札幌から来たのですが、本当に料理美味かったです」とオーナー氏に言って店をでる。
JR大津駅の売店で鮒寿司を購入。私も飽きない男だが、今度のは原材料のところに「ニゴロ鮒」と書いてあるので、これまた楽しみだ。
ここから上栄町駅というところまで歩き、京阪電車で京都市役所前へ。たった20分程度で京都市のど真ん中まで到着してしまうのだ。しかしここは無人駅のため、どこから乗ったのか発駅証明書というのを機械から発行してもらう。
京都に戻り、3度目の「KS」へ。1杯目はジンフィズ+ビタース。ジンは5回蒸留しているという、クリアでパンチのあるフィフティパウンズというジン。
2杯目はアクアビット+ボウモア13年、得意のカクテルだ。バーテンダー氏も「興味深いので、ちょっと味を試させていただきました」と言っていたが、どうだっただろう。飲んでみたところ、このカクテルを初回でここまで私に会わせて作ってくれるとは、非常に嬉しくなるような出来栄えだった。
3杯目はブランデー+フェルネブランカ+キュンメルと、これまた私好みのリキュールを使った苦いカクテル。これで今日はしめにしたい。
ちょっとだけ残念だったのは、3回中2回、カウンターでずっとバーテンダーとしゃべっている女性がいたことである。バーでそれはやってはいけないことだ。その理由の一つは、バーテンダーはお客さん全員を相手にするのであって、特定の人の相手のみをするのではないからだ。もう一つは、バーはいくら人恋しくても、少しだけ恰好をつけるところだからだ(←何言ってんの、というセリフだな)。
ホテルまで徒歩で帰り、馬鹿じゃないの→37252歩。