先日瀬戸市の「ラパス」さんで購入しましたサンカクハゼですが、これはカペラサンカクハゼFusigobius pallidus (Randall)のように思われます。
カペラサンカクハゼは、書籍「決定版 日本のハゼ」で水中写真が報告されていますが、標本に基づく報告は2009年のものが初めてとのこと (ここで、新しい標準和名が提唱された)。分布域が広く西部太平洋から、インド洋まで広域に分布しています。
疑問な点がありまして、論文によりますと、背鰭の形状が三角形であるとされています。ということは、これはよく似たゴイシサンカクハゼのようにも見えたのですが、この種とは尾鰭基部の斑紋が一致しません。背鰭の形状以外の、斑紋の色や大きさなどは、カペラサンカクハゼのようです。
尾鰭の基部にはこのような横帯があります。ゴイシサンカクハゼの場合は、「日本のハゼ」によりますと、眼より小さい黒色斑があるようです。
●生態と飼育について
サンカクハゼ属のハゼはサンゴ礁周辺の砂底、内湾、ガレ場などに生息しています。サンカクハゼは泥の多い場所でも見られました。底生の種類で、テッポウエビとは普通共生しない種類です。
丈夫な種類で、一般的な熱帯性海水魚が飼育できるような状況であれば本種の飼育も容易です。
しかし、本種はかなり砂を掘ることがあるので、パウダー状の砂の環境や、サンゴ水槽ではサンゴにダメージを与えることがあるかもしれません。私はサンゴ水槽に入れてしまいましたが、ガレ場水槽か何かを作って出すべきかもしれません。