魚のぶろぐ

2006/5/28~。現在復旧作業中です。ご容赦願います。 ぶろぐの写真はオリジナルです。無断転載はお断りします。

フィリピン魚60.イトヒキテンジクダイ

2012年06月04日 20時42分51秒 | 魚紹介

今日のフィリピン魚はテンジクダイ科のイトヒキテンジクダイZoramia leptacantha (Bleeker)です。

 

イトヒキテンジクダイは頭部、鰓蓋から体側の前半部にかけ黄色、あるいは橙色横帯があります。「日本産魚類検索」ではこの横帯のほか縦帯があるらしい、でもこの帯は死後すぐに消失してしまうとのことです。生きているときは眼がメタリック・ブルーに輝き、体は色が薄く、透明感もあり、なかなか涼しげな色彩のテンジクダイです。

第1背鰭の棘は6本、そのうち数本の棘が著しく長く伸びています。これがイトヒキテンジクダイと呼ばれる理由なのでしょう。

イトヒキテンジクダイは分布が広く、アフリカの東岸から中部太平洋の島々まで分布します。日本での分布域は奄美大島以南。内湾のサンゴ礁、あるいは礁湖の様な場所に多く生息します。主に枝状のサンゴの周辺で群れています。他のテンジクダイ科魚類とともに口腔内で卵を保育します。

属名Zoramiaは、Apogonの亜属とされたり、属に昇格されたりしています。今は属として扱われていることが多いようです。属の標準和名はまだ決まっていないように見えます。

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