魚のぶろぐ

2006/5/28~。現在復旧作業中です。ご容赦願います。 ぶろぐの写真はオリジナルです。無断転載はお断りします。

イエローラインドカーディナルフィッシュ

2016年09月26日 19時56分50秒 | 魚介類飼育(海水)

昨日の日曜日はちょっとB-BOXアクアリウム(八潮)へ。目的は海水魚コーナーのブログを拝見した際に掲載されていた、海水魚コーナーに新しく入ったテンジクダイ科の魚を見に行く。テンジクダイ科の魚はヤッコの仲間などと異なり、問屋も種類をよく確認していないで販売されている。だから販売名とは異なる種類であることも多く、それはそれでまた楽しみである。

今回尾はマニラから大量のキンセンイシモチが入っていたのも特徴的であった。マニラの縦線があるテンジクダイといえば赤い縞模様があるパーリーカーディナルフィッシュ(レッドストライプカーディナル、マルガリータカーディナルとも)が代表的である。しかもオレンジ色の色彩は日本のキンセンイシモチとはまた違う感じ。これもきれいで泳がせたかったが、今回はまた別の魚を購入。

イエローラインドカーディナルフィッシュという種である。マニラのキンセンイシモチ十数個体のなかにたった1尾だけいたもの。キンセンイシモチとは体のラインの色彩が違う。しかしあれだけの個体がいる中で私がのぞんでいる個体を選んで掬ってくれる。しかも網ではなくプラケースで。B-BOXアクアリウムのスタッフの方は素晴らしい。通販も行っているのだが、実際に見ないとわからないことも多く、訪問できたのはとてもよかった。

写真は帰宅後に撮影したもの。左下に写っているのは7月にお迎えしたシールズカーディナルフィッシュ。丈夫で飼育しやすく元気ではあるが、同種同士、同性は喧嘩をする。イエローラインドカーディナルフィッシュのほうは少し尾鰭の先が切れてはいるものの元気そう。餌はもうすでにメガバイト レッドをよく食べている。


この種は西太平洋からアンダマン海にかけて生息している。日本では屋久島で本種の水中写真が撮影されているものの、水中写真だけで標本が得られていないため、標準和名はついていない。Fishbaseで使われているコモンネームはYellowlined cardinalfishであるが、成長すると第2背鰭がやや大きくなるという特徴があるため、High-fin cardinalfishとも呼ばれている。成長すると体側の縦線は薄くなるらしい。そして体全体が黄色っぽくなり、先ほども述べたように背鰭の形も変わってくる。大型個体は見事なオレンジ色で頭部の青い縦線がめだち、かなり美しくなる。


こちらの標本(フォルマリンで展鰭済)は「鈴鹿」さんからのいただきもの。ありがとうございます。これは一度冷凍してあった個体で斑紋は薄くなってしまっている。尾柄部の斑紋は生きているときには目立たないようであるが、標本にすると明瞭に出てくるものと思われる。また生きているときにも出てくることがあるようだ。

成魚は全長12㎝と、この仲間ではやや大きくなる。同じようにテンジクダイの群れの中から「混じりもの」を抜いて飼育しようと思っているかたは一応注意してほしい。気は若干つよいものの飼育は容易、ただし古い海水で飼育するのはよくない(テンジクダイ全般にいえる)。小さな甲殻類は捕食してしまうことがある反面、大きな甲殻類や大きな魚には襲われてしまうことがある。同属の魚とでは争うこともあるが他の魚とは比較的協調性があると思われる。サンゴとの相性は全く問題ない。

コメント
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