今月こそはぶろぐを頻繁に更新したいと思います。ここ何か月か、ずっと同じことを言っているような気がしますが。
ということで、11月最初の記事。ミハラハナダイGiganthias immaculatus Katayama,1954という魚です。
ミハラハナダイは学名が示すように「~ハナダイ」とつく魚の中では巨大で30cmを超えます。キロオーバーの個体もいるようです。しかしながらミハラハナダイはほかの「~ハナダイ」の大多数とは異なり、ミハラハナダイ科という独自の科に入れられることが多いです。この科はミハラハナダイ属のみからなり、種類もミハラハナダイと、Giganthias serratospinosus White and Dharmadi, 2012の2種が知られるのみとされます。
「日本産魚類検索第三版」によりますと、本種は伊豆半島や伊豆諸島、三重県、和歌山県、八重山諸島に分布するとのことですが。この個体は神奈川県で水揚げされたもの。海外では台湾に分布しているようです。Fishbaseに掲載されているミハラハナダイの写真も台湾産のもの。もう1種のほうはインドネシアに産するとのことでした。
ミハラハナダイの特徴は下顎前端に歯塊があることでしょう。これは特徴的です。同じように体が赤く、体が丸いアカマツカサなどの類を思わせる特徴ですが、背鰭棘もそれらと同様でかなり強いです。背鰭の第2~第4棘は鋸歯状になるという記述がありますが、この個体にはそれが見られません。この子を送っていただいた方も背鰭棘がぎざぎざじゃない、とおっしゃっていました。どうやら第3棘の先端のみ鋸歯状になる場合があったりするようです。
一方腹鰭の先端は鋸歯状になっていました。腹鰭棘はどの個体もこのような形状なのでしょうか。なおこの個体は美味しくいただきました。ふつうに刺身で食しても歯ごたえと甘みのあるよい味。しかし残念ながら写真に撮っていませんでした。赤い魚は美味しいものが多いです。
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