魚のぶろぐ

2006/5/28~。現在復旧作業中です。ご容赦願います。 ぶろぐの写真はオリジナルです。無断転載はお断りします。

フィリピン魚18.フタスジアカヒレイシモチ

2012年03月13日 22時17分08秒 | 魚紹介

もう春の足音も聞こえそうですが、昨日は雪でした。本当に??な天気です。

今日のフィリピン魚はテンジクダイ科のフタスジアカヒレイシモチApogon rhodopterus Bleekerです。

フタスジアカヒレイシモチは、例の「日本産魚類検索 第2版」に掲載されていません。この種は2005年に日本に分布することが確認された種類です。日本にはこの仲間は本種、アカヒレイシモチ、ミスジアカヒレイシモチの3種が知られていますが、この報告ではアカヒレイシモチにあてるべき学名についても変更されています(※)。

日本では西表島以南に分布するもので、海外では西部太平洋に広く分布するとされています。他、アカヒレイシモチは日本では琉球列島、ミスジアカヒレイシモチは奄美大島以南に分布します。

沖縄ではミスジアカヒレイシモチがたまにつれたりします。アカヒレイシモチはまだ確認できていません。ミスジアカヒレイシモチと本種はよく似ていますが以下の点が特徴的です。

ミスジアカヒレイシモチApogon trimaculatus Cuvier

ミスジアカヒレイシモチの体側鱗

フタスジアカヒレイシモチの体側鱗

フタスジアカヒレイシモチは鱗の後縁が明瞭に暗色になっています。ミスジアカヒレイシモチは、鱗に黒色域があるような感じ。

ミスジアカヒレイシモチの鰓蓋

ミスジアカヒレイシモチは鰓蓋に黒色円斑が出ますが、フタスジアカヒレイシモチにはこれが出ていません。ほか、この円斑はアカヒレイシモチにも現れます。アカヒレイシモチと、フタスジアカヒレイシモチはこのほか体側の横帯の太さなどでも区別できます。

備考

Apogon rufus Randall and Fraser

参考資料

●宮原 一・吉野哲夫・仲谷一宏, 2005. 西表島での分布が確認された日本初記録のテンジクダイ科魚類フタスジアカヒレイシモチ(新称)Apogon rhodopterus Bleeker. 魚類学雑誌. 52(2):147-151.

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