ニザダイ科の魚も種類が多く、頭に角があるもの、青くて尾鰭だけが黄色いもの、尾の付け根に骨質板が多数あるもの、黄色くて口がとんがってるものなどいろいろいますが、どうしても地味な種類にはあまり触れられていません。
しかしよく見たら、綺麗なものもいて面白い魚たちです。
クロハギ属のナガニザAcanthurus nigrofuscus (Forsskål, 1775) も地味な茶褐色ながら良く見たら面白いニザダイのひとつです。
このナガニザは、お友達の方が鹿児島奄美大島で釣った個体をいただいたものです。この魚がつれたポイントは、地続きの防波堤ですが、水深があり面白い魚がいろいろ釣れるそうです。
本種の体色は一見、一様に暗色なのですが、頭部には橙色の小さな斑点があります。また、背鰭・臀鰭の付け根後方に小黒色斑が各一つあるのが特徴です。
以前ご紹介しましたサザナミハギ属の魚にも似ていますが、歯の様子をみれば簡単にわかります。クロハギ属の魚の歯は幅が広くて両側が鋸歯状となり、口内側に倒すことができません。サザナミハギ属の魚は幅が狭く口内側に倒すことができます。
幼魚は夏から秋に本州中部太平洋岸の磯、ごく浅い場所で見ることができます。四国沿岸や九州の日向灘などでは大きな個体も見ることができますが、本来は熱帯性の魚で、南アフリカからハワイ、ラパまでのインド・太平洋域や紅海(タイプ産地はジッダとされる)に生息します。
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