今日は2月3日。手巻寿司用の魚以外は売れない日。ということで、この前入手したカレイをご紹介。久しぶりに入手したカレイ目・カレイ科・マガレイ属のクロガレイ。
クロガレイとクロガシラガレイの見分けは大変微妙なところではある。クロガシラガレイはクロガレイよりも体高がわずかに高い個体が多いことや、側線がクロガレイよりも高いこと、有眼側の鰓蓋腹縁に小さな皮弁を有する個体が多いことなどで見分けられる。しかしながら、クロガレイとクロガシラガレイの見分け方は非常に難しく外見で見比べるのは困難かもしれず、漁業においてもクロガシラガレイと同一視されている。もしかしたら同一種とされるべきなのかもしれない。なお、マコガレイとは背鰭や臀鰭の暗色斑が非常に明瞭で帯状になっていることにより見分けることができるが、この3種の違いは非常に微妙である。
クロガレイは「魚類検索」第三版ではツノガレイ属とされていたが、書籍「日本産ヒラメ・カレイ類」ではマガレイ属となっている。ただしマガレイについてはおそらくスナガレイ属に含まれるべきであると思われ、スナガレイ属の中でもスナガレイに近縁ではないか、と考えている。卵の性質(分離浮性卵)、無眼側の色彩などはマガレイ属のほかの種よりも、スナガレイに近い。ちなみにクロガレイやマコガレイは沈性卵を産む。そうなると属の種類はクロガレイ・クロガシラガレイ・マコガレイになるが、これらの含まれる属の属標準和名はマコガレイ属になるのだろうと思われる。
今回のクロガレイは大きかったので刺身にしたが水っぽい。唐揚げのほうが美味しかったかもしれない。ちょっともったいないことをしたような気がする。
この個体も有限会社丸の野水産 野圭司さんより。ありがとうございます。
>写真の個体は100%クロガシラカレイです... への返信
クロガシラガレイにしては側線低すぎませんか・・・??