魚のぶろぐ

2006/5/28~。現在復旧作業中です。ご容赦願います。 ぶろぐの写真はオリジナルです。無断転載はお断りします。

オニカサゴ

2015年07月04日 22時21分06秒 | 魚紹介

オニカサゴScorpaenopsis cirrosa (Thunberg, 1880)はスズキ目・フサカサゴ科の魚です。体は灰色から茶色っぽい色で、黒い斑点があるのが特徴です。

オニカサゴ属の魚で注意しなければならないのは鰭の棘。これには毒があるとも言われており、刺されないように注意しなければなりません。オニカサゴは磯や防波堤にもみられる魚ですが、刺されないように注意しなければならないのはハオコゼやゴンズイなどと同様です。

日本にはオニカサゴの仲間(オニカサゴ属)は13種が知られています。そのうちオニカサゴと、サツマカサゴの2種が本州の太平洋側などでもよくみられ、四国の太平洋岸まで行くと、イヌカサゴ、ニライカサゴ、そしてヒュウガカサゴなども見られるようになります。しかしこれらの種類はなかなかよく似ており、同定が難しいグループでもあります。


ヒュウガカサゴScorpaenopsis venosa (Cuvier, 1829)です。ヒュウガカサゴは高知県須崎、柏島や宮崎県目井津などから採集されており、この個体は柏島にほど近い海域(宿毛近海)で漁獲されました。日本からは2002年に初めて報告された種類ということですが、宮崎ではオニカサゴと同じくらい漁獲されているということです。オニカサゴとは後頭部が深い点などが異なっているようです。


ニライカサゴScorpaenopsis diabolus (Cuvier, 1829)です。

ニライカサゴは伊豆諸島以南に海域に分布する種類です。ヒュウガカサゴも、この種も、私はブログでご紹介したことがあったかと思ったのですがまだだったようです。背鰭基部の盛り上がりや、胸鰭内側の模様でほかのオニカサゴ属と見分けることができます。この標本はフィリピン産ですが、紹介を忘れていたようです。ちなみにこれは食べていません。

ちなみに船釣りなどで「オニカサゴ釣り」というのもありますが、これはこの仲間を対象としているものではなく、イズカサゴやフサカサゴといった魚を対象とした釣りです。船釣りではこれらを総称して「オニカサゴ」と呼ぶのだそうです。いずれにせよ、オニカサゴ、ヒュウガカサゴ、イズカサゴ、フサカサゴはみな美味しいもので、唐揚げなどは最高です。


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