二日連続カジカの仲間でごめんなさい。北海道シリーズの続き。
スズキ目・ウラナイカジカ科・ヤギシリカジカ属のヤギシリカジカ。
ヤギシリカジカはやや細長い体でガンコによく似ているが、後頭部に棘がないことでガンコと区別できる。また背鰭は1基であることで、この特徴でもガンコと区別することができる、ガンコは背鰭が2基に分かれているのだ。
ガンコ
体は同じウラナイカジカ科のボウズカジカやニュウドウカジカなどと比べると細長い。ガンコよりも頭が小さくスリムな印象。
ウラナイカジカ科魚類のお約束、頭部正面の写真。ニュウドウカジカのようなぶさかわ系ではないし、鼻のように肉が垂れているようなこともないものの、キャラクター化したらかわいいだろう。
ヤギシリカジカは日本では北海道の周辺海域にのみ分布し、海外では朝鮮半島から間宮海峡、ベーリング海を経てアラスカ湾までの北太平洋とチュクチ海に分布する。ヤギシリカジカ属には2種がいるとされ、もう一種Eurymen bassarginiはピーター大帝湾に生息しているようだ。日本産のヤギシリカジカ属魚類は1属1種である。浅場から水深400mほどの海底に生息し、刺網や底曳網などの漁法で漁獲される。
ウラナイカジカの仲間もカジカ同様鍋物が美味しい。今回は鍋で食した。鍋のほかには唐揚げなども美味しいので次回この魚がもし来ることがあったら、唐揚げで食べてみたいものである。以前私がかかわっていた某図鑑サイトにもこのヤギシリカジカが登録・掲載されているがその個体をアップされていたのはプロの魚屋さんであった。それでも流通していないというが、実際に食べて美味であたのでほかの多くの方にも味わってもらえるよう流通してほしい、というのが正直なところ。そうなればこの仲間ももっと市場に出て食べる機会が増えるに違いない。このヤギシリカジカの出会いで、日本に分布するウラナイカジカ科11種のうち7種と出会ったことになる。後コンニャクカジカ、ウラナイカジカ、トサカジカ、そしてクマノカジカ。いつかこれらと出会うことが楽しみなのである。
今回のウラナイカジカも坂口太一さんに送っていただきました。ありがとうございました。
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