某コミュで色々あって、ハナビラウオの画像を探していたが、けっきょく見つからなかった。
一方古い画像をあさっていたら出てきたのがこれ。スジハナビラウオと思われる種。全長15cmくらいの個体。これは日本海岸でマグロの子(ヨコワ)をまき網で獲る船が採集してきたのだと思われる。まき網ではマグロのほかにもトビウオやタチウオの仲間がいろいろ獲れる。面白い漁ではあるがとくにマグロのまき網については風あたりが強くなってきているのが残念である。
スジハナビラウオをふくむエボシダイ科は3属16種が知られる。そのうち本種の属するスジハナビラウオ属は5種が知られ、日本近海においてはそのうち4種が生息している。最も大きくなるハナビラウオは全長60cmに達する。ほかシマハナビラウオ、クラゲウオ、そして本種が知られており、スジハナビラウオは側線鱗数60~63であること、吻がやや丸いことなどの点で異なる。ただしほかにも、これに似ているもので正体不明のスジハナビラウオ属魚類が福岡県の日本海岸などでしられており、この辺はまだまだ分類学者にとっては熱くなるだろう。
分布域は日本では千葉県・若狭湾~琉球列島。海外では太平洋・インド洋・大西洋。幼魚は流れ藻などの浮遊物やクラゲなどにつくが、成魚ではそれらから離れ、中深層を泳ぐようになる。食味についてはあまり知られてはいないものの、近縁種のハナビラウオは刺身などで美味であった。ハナビラウオは2回か3回、見ているのだがなぜ写真を撮っていなかったのかと後悔させられた。
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