こんばんは。気が付いたらもう9月もおしまい。お仕事本当に忙しい。けどこの仕事はうまくやれていてうれしい。この間青山沙織さんからの「ヘンテコ深海魚便」。メインは前述のハナグロフサアンコウであったのだが、こんな魚も来ていた。ホタルジャコ科・ヒメスミクイウオ属のバケスミクイウオ。
バケスミクイウオは前回のヘンテコ深海魚便にも入っていたのだが、今回も入っていた。しかしこの種はなかなか手に入らなかった珍しい魚である。それが今年は2匹目。おそらくムツなどと混同されていたのだろう。戸田の高齢女性は水揚げされたスミクイウオ類を「むつ」と呼んでいた。
バケスミクイウオの特徴はまずノコギリのような腹鰭棘。これはヒメスミクイウオ属の特徴である。スミクイウオではこのような棘を有していない。ちなみに(分類学的な意味で)スミクイウオ属とヒメスミクイウオ属が分離されたのは近年のこと。検索図鑑第三版ではまだヒメスミクイウオや本種はスミクイウオ属のなかに含まれていた。また科もスミクイウオ属やヒメスミクイウオ属をホタルジャコ科から独立させる意見があり、そうなった場合はスミクイウオ科・ヒメスミクイウオ属となる。
こちらはスミクイウオの腹鰭。ヒメスミクイウオ属では強い鋸歯状になるが、スミクイウオではそうならない。
またヒメスミクイウオ属ではほとんどの種類において臀鰭棘が2棘なのだが、バケスミクイウオだけは3棘である。ただし小さいうちは2棘にしか見えないこともあるようだ。この個体は3棘あるのを確認することができた。
前回はバケスミクイウオを展鰭してフォルマリンにぶっこんだが、今回はややぼろかったということもあり食してみた。調理法はハナグロフサアンコウと同様に唐揚げ。これはかなり美味しい。多く漁獲されれば人気もでるだろう。しかしヘンテコ深海魚の写真もどんどん集めて、将来はヘンテコ深海魚便の魚写真を使用して図鑑を作ってみたいところだ。
青山沙織さん、いつもありがとうございます!
最近わからないのが釣れた場合、とにかく全体を写真にとるように気を付けています。
特に背びれ、胸鰭、腹鰭ですよね。
あと魚によっては上からとった頭とか、口元まで取らなくてはいけないのですよね?
坂によって違うから、とにかく全部取っておけば間違いない!
と思うのですが、釣りしている途中だとつい写真を撮るのをさぼってしまいがちです(笑)
あとは、「前に同じ個体の写真撮ったな」と勘違いですね。
実は自分にとって新しい魚だったかも?
ということがありえますからね。
コメントありがとうございます!
以前送っていただいた個体ですよね、あれはスミクイウオのほうだったかもしれません。次もし釣られたら腹鰭と臀鰭チェックもお願いいたします!
バケムツなら見分けつくのですが、スミクイウオあたりは滅多に釣れないし、私には難しい!
同定出来なかったのですが、多分これだったと思ってます。
釣れたくらいだからかなり大きくて、20センチくらいあり、この魚の中ではかなり大型だったと思います。
私は煮つけにして食べたような記憶が…