先週イーアスつくばの中の本屋で購入してきました(このあたりでは一番の品ぞろえの本屋さん)。「小学館の図鑑Z 日本魚類館」という本。A5変形だが、大変分厚く読みごたえがある一冊である。
この6900円の本の購入に簡単に踏み切れたのは、まずほかの方からもお聞きしていたのだが、1.ヨシノボリの混乱の解消、2.サケビクニンのコンプレックスの掲載、の二つである。1.は千葉県産の某ヨシノボリと滋賀県産の某ヨシノボリのふたつが消滅し、トウヨシノボリの名称が復活していた。2.についてはトゲビクニンとアオビクニンが復活したが、復活して以降日本語で読める最初の図鑑になったかもしれない。
ほかにも学名についても最新の知見が見られる。特にエイ類で顕著で、これは日本魚類学会の「シノニム・学名の変更」でも触れられているが、個人的にはウシエイがこれほど広い範囲に生息しているとか、ホシエイが南半球にも生息しているとは思わなかった。そのほかにもいくつかの学名が変更されていたりする。ソウシハギの解説文に「温暖化の影響」というマスコミによるお馴染みのワーソが掲載されておらず、安心して読める本となっている。
ただしこれほどまでに分厚い本であっても収録されている種数は1417種にとどまる。膨大な量の解説や各部位の写真のため仕方がないところもあるのかもしれないが。日本にも大量に分布するスズメダイの仲間の収録種数が少ない(わずか4ページ)なのは残念だ。それでもこの本をおすすめしない理由はない。ちょっとお値段は高めだが。
次回はこの本に掲載されていた、あるスズキ目の魚の話を(亜目まで書いたらばれそうだ)。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます