フィギュアスケート・グランプリシリーズ2017第3戦、中国杯。ペア・フリー(ジャッジスコア)。
アシュリー・ケイン/ティモシー・ルデュク(アメリカ) SP:53.15(7) FS:101.21(6) 合計:154.36(6)
「グレイト・ギャツビー」♪ 黒、一部透けてるつなぎ。サイドバイサイドジャンプで女性が2度転倒、スロージャンプは両足に。しかしそろってスパイラルなどは美しい。
ヴァレンティナ・マルケイ/オンドレイ・ホタレック(イタリア) SP:59.53(5) FS:128.48(4) 合計:188.01(5)
「Amarcord」♪ 黒と黒白チェック。3回転ツイストを無難にまとめ、サイドバイサイドの3回転トウループ、サルコウ・トウ・トウ3-2-2を2人そろって下りる。スロー3回転ループは両足着氷っぽかったが、スロー3回転ルッツは鮮やか。ソロスピンが2人重なっているかのようなシンクロ。
コミカルな振付も冴え、アクロバティックなリフトも下ろしながら女性はポーズでアピール。終わって女性がガッツポーズ、思わずパートナーのほっぺにチュッ
張銘洋(Mingyang ZHANG)/宋博文(Bowen SONG) SP:53.15(6) FS:95.19(7) 合計:148.34(7)
「The Theory of Everything」♪ パステルグリーンのドレス、白シャツにサスペンダー。初々しいペア、ダブルアクセル+ダブルアクセルのシークエンスから。ツイストかなり高く上げる。単独ジャンプは2回転トウループでまとめた。スローは3回転ルッツ、3回転サルコウともに幅と流れがあって見事、さすがは中国の選手。リフトもキャリーなど交えてしっかりレベルを取りにきている。
ソロスピンもうまくそろえ、ペアスピンでフィニッシュすると大歓声。
ニコーレ・デラモニカ/マッテオ・グアリゼ(イタリア) SP:63.76(3) FS:126.49(5) 合計:190.25(4)
「The Tree Of Life」♪ グリーンとブルーのつなぎ。サイドバイサイドの3回転サルコウをきれいに合わせ、ツイストも安定。コンビネーションはトウループの2-2になったが、スローは3回転ループ、サルコウと幅のあるジャンプ。
マルケイ/ホタレックとは違う正統派のプログラムで、このペアは奇をてらわないのが似合っている。
カースティン・ムア-タワーズ/マイケル・マリナロ(カナダ) SP:62.52(4) FS:132.00(3) 合計:194.52(3)
「Un Ange Passe」♪ 薄紫、白シャツ。二人が見つめ合いながら滑る場面が多く、自然と惹きつけられるプログラム。ダブルアクセル+1回転ループ+3回転サルコウ、3回転トウループとサイドバイサイドをうまく決めた。スロー2本も鮮やかで、技術的にも表現も完成度が高い。
フリーの自己ベスト更新に大喜び。
隋文静(Wenjing SUI)/韓聰(Cong HAN)(中国) SP:80.14(1) FS:150.93(1) 合計:231.07(1)
プッチーニ「トゥーランドット」♪ 赤、黒の背中に金の龍。4回転ツイスト決まった トウ・トウ・トウ3-2-2ぴたり、3回転サルコウは女性がステップアウトしたが、ミスはそれだけ。スロージャンプのダイナミックさ、リフトのスプリット姿勢、力強いキャリー。上げ方も下ろし方もまた素敵で・・・
フリーの自己ベストを少しだけ更新。
于小雨(Xiaoyu YU)/張昊(Hao ZHANG)(中国) SP:71.37(2) FS:134.17(2) 合計:205.54(2)
「スターウオーズ」♪ グレー、黒。サイドバイサイドの3回転サルコウをなんとか決め、目の覚めるような3回転ツイスト。トウ・トウのコンビネーションで女性が着氷乱れたがこらえて1回転をつけた。スロー2本は非の打ち所なし。
つなぎの振付がしっかりできているのは、于小雨の所作の美しさによるところが大きい。
結果、優勝は本命の隋/韓、2位に于/張と中国のワンツー。3位にムア-タワーズ/マリナロが入った。4位デラモニカ/グアリゼ、5位マルケイ/ホタレックとイタリア勢。
大会の最後は、地元中国勢が飾った
テレビ朝日地上波の放送(男女フリー)はこのあと深夜2時から。BS朝日の放送は6日(月)昼12時から、続いて4時からエキシビション。録画準備しなくちゃ
フィギュアスケート・グランプリシリーズ2017第3戦、中国杯。男子フリー(ジャッジスコア)。
ケヴィン・レイノルズ(カナダ) SP:64.40(10) FS:162.10(7) 合計:226.50(8)
「The Armed Man: A Mass For Peace」♪ ブルーの軍服風。冒頭のジャンプは完全に抜けて1回転、しかしその後はサルコウ・トウ4-3、トリプルアクセル、フリップ・トウ・ループ3-3-3など フライングアップライトスピンがカッコいい。
アレクサンデル・マヨロフ(スウェーデン) SP:64.27(11) FS:121.77(10) 合計:186.04(10)
「Man With the Golden Arm」「From Russia With Love」「Peter Gun」♪ グレーのシャツ。冒頭の4回転は抜け、トリプルアクセル+2回転トウループは大丈夫。しかし次のアクセルが ダブルアクセル+3回転トウループなど頑張るが、スピンに入るところで転倒。楽しい振付のコレオは沸かせた。
張鶴(He ZHANG)(中国) SP:46.99(12) FS:120.59(11) 合計:167.58(12)
「アラビアン・ナイト」♪ 紺のVネック。4回転サルコウに挑んでステップアウト、SPで失敗したルッツはきっちりルッツ・トウ3-3が入った。トリプルアクセル1本は入ったが2本目はダブルに。終盤にもう一度挑戦、ステップアウトした。
今はひたすら挑戦する時期か。
グラント・ホックスタイン(アメリカ) SP:80.55(7) FS:135.89(9) 合計:216.44(9)
「オペラ座の怪人」♪ 黒にストーンたくさん。冒頭の4回転が抜け、トリプルアクセル+2回転トウループはうまく下りる。次の4回転は転倒。2本目のアクセルがシングルに、フリップ・ループ・サルコウ3-1-3はびしっと決まった。
壮大なイーグル、バレエジャンプのコレオシークエンスが一番の見せ場になったかな。
ヴィンセント・ジョウ(アメリカ) SP:80.23(8) FS:176.43(2) 合計:256.66(4)
「ムーラン・ルージュ」♪ 臙脂のベスト。いきなりルッツ・トウ(両手上げ)4-3来たーっ 4回転フリップも下り、4回転サルコウで転倒したが後半にもう一度挑んでサルコウ・トウ4-2に。トリプルアクセル問題なく、ルッツ・ループ・フリップ3-1-3も。
跳びまくっただけでなく、見事なイーグルや表現でも魅せてくれた。観客が中国名「周知方」の横断幕、嬉しそう。
アレクサンデル・ペトロフ(ロシア) SP:68.58(9) FS:117.44(12) 合計:186.02(11)
「Chicago」「I'm Gonna Live Till I Die」フランク・シナトラ🎵 グリーンのジャケット。冒頭に4回転トウループに挑戦して転倒、トリプルアクセルはきれいに2回転トウループにつなげたが、2本目のアクセル転倒。その後も転倒が続いてしまい、、、終盤はあちこち痛かったんじゃないだろうか。
サックスの音色に乗って小粋にステップ、振付はよかった。完成形を見たい。
閻涵(Han YAN)(中国) SP:82.22(6) FS:172.39(4) 合計:254.61(5)
紫のシャツに黒ベスト。途中から見たが、トリプルアクセル+3回転トウループ、4回転トウループを決めた模様。ルッツ・トウ・ループ3-2-2なども決まり、エレキとロックのボーカルで、地元の大歓声の中で充実の演技。
マックス・アーロン(アメリカ) SP:83.11(5) FS:176.58(1) 合計:259.69(3)
「オペラ座の怪人」♪ グレーのVネック、ちょっと練習着っぽい トウ・トウ4-2、4回転サルコウと最初からばっちり。2本目の4回転トウループ、トリプルアクセル2本、ルッツ・ループ・サルコウ3-1-3とほぼ思い通りに跳びきった。
ボーカルで丁寧にステップを踏むと、ジャンプぱかりじゃない良さがある。フリーのベスト更新。
田中刑事 SP:87.19(4) FS:159.98(8) 合計:247.17(7)
フェデリコ・フェリーニ映画メドレー♪ ブルーのジャケ、胸に赤い花。冒頭の4回転サルコウは入ったが、次のトウループは3回転に。トリプルアクセル2本はきれいに決まり、後半フリップ・トウ3-3も大丈夫。3回転サルコウはもしかしたらもう1度4回転を跳ぼうとしてたかな?
トランジションで突然転倒があってびっくり、最後まで小粋に踊った。
ハヴィエル・フェルナンデス(スペイン) SP:90.57(3) FS:162.49(6) 合計:253.06(6)
「ラ・マンチャの男」♪ 海老茶のジャケット。冒頭のトウループが3回転に、サルコウは4回転回った。ステップアウトや片手をつくジャンプがいくつか、ジャンプは全体に締まらない
終盤に向かって盛り上がっていく感じは、ジャンプが決まらないとあまり出てこないかも。次回に期待。
金博洋(Boyang JIN)(中国) SP:93.89(2) FS:170.59(5) 合計:264.48(2)
ホルスト「惑星」より「火星」/「スターウオーズ」♪ 白Vネック。高さのある4回転ルッツは片手をついた。4回転サルコウはステップアウト、トリプルアクセル+1回転ループ+3回転サルコウは決まる。4回転トウループ2本目で転倒。
真面目なプログラムだが、ジャズ調のパートでは軽妙な振付、やっぱり得意
ミハイル・コリヤダ(ロシア) SP:103.13(1) FS:176.25(3) 合計:279.38(1)
エルビス・プレスリー・メドレー♪ 黒つなぎに紫のスカーフ。とてつもなく高く跳び上がった4回転ルッツ、今日は転倒 サルコウは抜けてしまい、トリプルアクセル+3回転トウループで立て直す。4回転トウループ決まったが、2本目のアクセルがまた抜けたり ルッツ・ループ・サルコウ3-1-3は頑張った。
プレッシャーがあってベストな滑りにはならなかったが、逃げきった。
結果、優勝は逃げ切りでコリヤダ、2位金博洋、3位アーロン。4位にジョウ、閻涵が5位。フェルナンデスはまさかの6位、グランプリファイナルは厳しくなった。田中刑事は7位。
SPとFSの順位が大きくずれてる人が多い、、、なんだか荒れた男子フリーだった。
あとはペア・フリー
フィギュアスケート・グランプリシリーズ2017第3戦、中国杯。女子フリー(ジャッジスコア)。
アンバー・グレン(アメリカ) SP:52.61(10) FS:98.53(10) 合計:151.14(10)
ワインカラー。転倒1回、本人はまあまあ満足?
趙子荃(Ziquan ZHAO)(中国) SP:50.39(11) FS:94.32(11) 合計:144.71(11)
「Tarquito Militar」「Oblivion」♪ 黒に赤をあしらって。冒頭のルッツで転倒したが、ダブルアクセルは大きなジャンプ。しっかりとヘアカッター姿勢を取ってから足首を持つビールマン。全体としては悪くない出来だったかな。
三原舞依 SP:66.90(7) FS:139.17(3) 合計:206.07(4)
「ガブリエルのオーボエ」♪ 水色からブルー。日本から駆け付けたファンたちの歓声に押されて登場。冒頭のルッツ・トウ3-3を決めると、ダブルアクセルもフリップも、両手上げのサルコウも、後半ルッツ・トウ・ループ3-2-2も、どれエリザヴェータ・トゥクタミシェワ(ロシア) SP:67.10(5)もこれもクリーンに決めた 終始スピードに乗り、ジャンプを下りてからの流れが素晴らしい。
手先指先の表現はまだ意識が十分ではないが、そこまでできたらもう世界のトップ!と思えるほど、見事
李香凝(Xiangning LI)(中国) SP:59.20(8) FS:115.62(8) 合計:174.82(8)
グレー系。クラシックの曲で、ルッツ・トウ3-2、フリップ・トウ3-2、ダブルアクセル+1回転ループ+3回転サルコウなど、ジャンプはノーミス。スピンも余裕を持って、きれいなビールマンを見せてくれた。地元の観客大興奮
チェ・ダビン(韓国) SP:53.90(9) FS:112.09(9) 合計:165.99(9)
ドヴォルザーク「ジプシーの歌」「我が母の教えたまいし歌」♪ 黒とグレー。足を痛めているそうで、SPは無理ができなかったらしい。ルッツ・トウ3-2、ダブルアクセル+3回転トウループ、サルコウ、後半ルッツ・トウ・ループ3-2-2など大きなミスなくまとめた。
丁寧なコレオシークエンスから、ダブルアクセル、スピンと続けてフィニッシュ。
本田真凛 SP:66.90(6) FS:131.42(5) 合計:198.32(5)
プッチーニ「トゥーランドット」♪ 赤、胸元はゴールド。軽やかなスケーティングで、3回転ルッツから。フリップが2回転になったが3回転トウループをつけ、ダブルアクセル+3回転トウループを決める。終盤のダブルアクセルを3回転フリップに変えて得点アップを狙った。
体を横に傾けて眠るような仕草、スパイラルから大きくリンクを使うコレオシークエンスなど、なんだかんだいって盛り上げる力はある。慌てずにじっくり育ってほしい。
キス&クライはピカチュウだらけ
エリザヴェータ・トゥクタミシェワ(ロシア) SP:67.10(5) FS:129.58(6) 合計:196.68(7)
「Erinnerung」♪ 黒にゴールド。トリプルアクセル跳んだ!ステップアウトしたが片足で下りる。その後のジャンプはどれもスムーズで、ルッツ・トウ・ループ3-2-2、幅のあるトウ・トウ3-3、ダブルアクセル+ダブルアクセルのシークエンスと隙がない。
タンゴのリズムで妖艶にステップを踏み、クリムキンイーグルやバレエジャンプのコレオシークエンスで盛り上がった。
満足そうな顔だったが、得点にはやや残念そう。
アリーナ・ザギトワ(ロシア) SP:69.44(4) FS:144.44(1) 合計:213.88(1)
「ドン・キホーテ」♪ 赤のチュチュ。例によってスピン、コレオシークエンス、ステップとこなしてからジャンプに。ルッツ・ループ3-3、今日は成功! フリップ・トウ・ループは全部両手か片手上げ。ダブルアクセル+3回転トウループも余裕。
バレエらしい所作をきちっと入れ、トランジションもあるので動きがややせわしないが、この時期のこの曲ならこれでいいのかな。高得点ににっこり
樋口新葉 SP:70.53(2) FS:141.99(2) 合計:212.52(2)
「スカイフォール」♪ ブルー。きりっとした表情で滑り出し、ダブルアクセル、ルッツ・トウ3-3と決めると波に乗る。バレエジャンプからイーグルのコレオシークエンスに拍手、後半のダブルアクセルから3連続も決め、大きく弧を描く動きからのレイバックでフィニッシュ。
ガッツポーズ、得点には笑顔はじける。
ガブリエル・デールマン(カナダ) SP:70.65(1) FS:126.18(7) 合計:196.83(6)
「グラディエーター」♪ ゴールドとワインカラー。今日も雄大なトウ・トウ3-3が炸裂 高さのある3回転ルッツも決めたが、こらえたり少し着氷が乱れるジャンプも。強さとしなやかさのある体の動きは魅力的。
終わって「あと少し」と指で見せた。
エレーナ・ラジオノワ(ロシア) SP:70.48(3) FS:136.34(4) 合計:206.82(3)
「ある恋の物語2」♪ 赤。しっかりと軸の細いジャンプでルッツ・トウ3-3、フリップ、ルッツ・ループ・サルコウ3-1-3など頑張る。着氷後にあまり伸びないのでザギトワや樋口、三原に比べるとやや見劣りするが、最後までしっかり滑り切った。
得点には悔しそうだったが、順位が3位になったのを見て大喜び。
結果、優勝はザギトワ、1.36点差の2位に樋口、3位ラジオノワ。三原舞依は0.85点差で表彰台を逃し4位。本田真凛は5位となった。
世界選手権銅メダリストのデールマンが6位、元世界女王のトゥクタミシェワが7位と、熾烈な戦いだった今大会の女子。ファイナル進出の行方に大きく影響しそうだ。
このあとは男子フリー。田中刑事がんばれ~~~