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うたしん!!!

2020年01月20日 01時15分24秒 | スポーツ

 実は数日前から、うたしん祭り状態
 フィギュアスケート・ユースオリンピック2020ローザンヌ、男子フリーで鍵山優真が逆転優勝して喜んだ後、アイスダンスと女子のフリーが行われた。
 “うたしん”こと吉田唄菜/西山真瑚はパーソナルベスト更新の92.32を出したが、総合6位。狙っていた表彰台には4点弱足りず、リズムダンスでの転倒がなければあるいは、、、というところだった。
 女子の河辺愛菜は3アクセルを着氷、3フリップ+3トウ+2トウなど意欲的に跳んだが、回転不足3つで点を伸ばし切れず、こちらも総合4位。3位との差は2.5点、惜しかった。
 個人戦はこれで終わり、15日に団体戦が行われた。これはmixed NOC team trophyと呼ばれるもので、異なる国・地域の選手を組み合わせて8つのチームを作り、順位に与えられるポイント合計を競う。各カテゴリ1人/組ずつ抽選で選ばれるが、男子を上位から選んだら女子は下位からというように、それなりに偏らないようにしているようだ。
 チーム名も決まっていてFocus・Discovery・Courage・Determination・Motivation・Future・Vision・Hope。日本からは鍵山優真がチームFocusに、吉田唄菜/西山真瑚がチームCourageに選ばれた。
 最初にアイスダンス、4番滑走で登場した吉田/西山。個人戦よりのびのびと、表情豊か。転倒しなかったしツイズルも安定。音はめも一つ一つ決まっている。やっぱり同じ会場で何度も滑るとよくなっていくのかな

ちょっといい画質で
 ミスなく盛り上がってフィニッシュ、高得点が出るとは思ったが、、、99.21 もう少しで100点
 もちろんトップに立ち、その後も抜かれないまま、1位8ポイントを獲得。チームCourageはペア3位6ポイント、女子が個人優勝のシニツィナ1位8ポイントで、男子を待たずに優勝を決めた。吉田/西山の貢献度大
 ジャッジスコアを見ると、ツイズルとリフトはレベル4、ミッドラインステップとワンフットステップはレベル3、GOEが半端ない
 男子は鍵山優真が転倒3回ながら4トウ+2トウ、3アクセル2本(1本は最後のジャンプ)を決めて1位(ジャッジスコア)。コケたので終わるとすぐチームのほうを向いて拝む"Sorry"ポーズだったが、8ポイント稼いでチームの銀メダルに貢献した(映像)。銅メダルは個人男子2位モザリョフがいるチームVisionだった。

 全然報道されないが、ユース五輪に日本のアイスダンスが出場権を得たこと自体が画期的なことだ。2012年は前年世界ジュニアもJGP(ジュニアグランプリ)シリーズも派遣がなかったので枠なし。2016年も前年世界ジュニア出場なし、JGPは2組が1大会ずつ出場したので上位に入れず枠は取れなかった。
 今回は前年世界ジュニアでフリー進出できなかったが、JGP3大会に1組ずつの枠を使って吉田/西山が2大会に出場、ともに6位で全体の20番目につけ、チェコに続いて1枠をゲット。
 世界ジュニアで枠が取れても、出場可能な年齢に当てはまらないケースも多いと思われるが、うたしんはドンピシャで範囲内、運を持っている。そこでしっかり結果を出した

 気がついている人が少ないようだが、うたしんのフリー99.21は日本のアイスダンス界にとって事件だ
 1月15日時点でフリーの19/20シーズンベスト、日本勢の最高得点 今季は全日本チャンピオンの小松原美里/ティム・コレト組が、小松原の脳震盪の影響で大会出場が少ない。それで本調子が出ていないこともあるが、昨季国別対抗戦で出したパーソナルベストは99.31。うたしん、0.1差に迫っている。
 技術点はさすがに56.61と小松原/コレト吉田/西山の54.70に差をつけているが、ジュニアのフリーは技術要素がシニアより2つ少ない(リフト1つ、コレオグラフィックムーブメント1つ)。レベル4ならリフトは5.30、コレオ要素は1.10の基礎点があるから、少ない要素でこの技術点はもう日本のトップレベルといえそうだ。
 そして、ジュニア勢の中で世界の何番目かというと、、、19/20シーズンでは6番目。上にはジュニアグランプリファイナルに進出した組やユース五輪優勝した組、ジョージア・アメリカ・ロシアと強豪国しかいない(ジョージアのカザコワ/レヴィヤ組はシニアの大会のベストが載っているが、ジュニアグランプリファイナルでほぼ同じくらいの106.14を出している。)
 世界ジュニア10位以内が目標と言っているが、実現可能性を帯びてきた。とはいえ、現時点でトータルのシーズンベストは、世界ジュニア各国の出場枠からはみ出た組(やたらに多いロシア勢とか)を差し引いても、12番目と目標のトップ10までもう少し。リズムダンスはさらに課題で現時点では18番目。このままだとフリーに進むのがやっとで、進んでも第1グループだと点が抑えられてしまう。
 リズムダンスでは点差がつきにくく、ちょっとしたミスで順位が大きく違ってくる。ユース五輪でも転倒がなければ58点くらいは出たと思うので、世界ジュニアでは60点に近い点が出せたらチャンスがあるはず
 今後の彼らがどんな道を進むだろうか。スケート年齢でいえば、もうシニアに出られる一方、2022/2023シーズン(北京五輪翌年)までジュニアに出ることが可能。アイスダンスは比較的長くジュニアにいて実力をつけてからシニアに上がる組が多いが、世界ジュニアの成績如何では来季さっそく上がることを期待されるかもしれない。
 じっくり長い目で見るなら、世界ジュニアで表彰台に上がってからシニアに移り、グランプリシリーズに出場して実績を残していくプランがいいかも。
 西山真瑚くんの男子シングルとの二刀流もいつまで続くか、気になるところだが、いずれにしても日本のアイスダンス界をしょって立つカップルになるのは間違いない。世界ジュニアが楽しみすぎる~

コメント
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