フィギュアスケート・全米選手権、女子フリー(ジャッジスコア)。
<G1>
エミリー・ジャン SP:52.48(15) FS:105.88(13) 合計:158.36(13)
ピンク。回線不調で映像は後から。3サルコウ?+3ループ、両手上げ3ルッツとなかなかきれいなジャンプ。転倒もあったが、跳べたジャンプの質が高い。全体にしっとりした感じ。
キス&クライにはヴィクトール・ファイファー(元オーストリア代表)。
アレックス・エヴァンズ SP:53.53(14) FS:89.17(17) 合計:142.70(16)
メドレー♪ 紫がかったグレー。序盤のジャンプはやや不安定だったが、だんだん立て直してきた。曲が変わるところで上手く雰囲気を変え、終盤のステップのあたりは会場の手拍子も誘って盛り上げた。
サラ・ジュン SP:51.09(17) FS:98.29(14) 合計:149.38(15)
「Lovers」♪ 白黒。なんか若い頃の村上佳菜子を思い出させる衣装と雰囲気。2回転になってしまうジャンプもあったが、3フリップ+オイラー+3サルコウ、3ルッツを後半に入れることができた。
アリッサ・リッチ SP:45.25(18) FS:93.29(15) 合計:138.54(18)
「I have nothing」ホイットニー・ヒューストン♪ 紫にストーンたくさん。2アクセル+3トウから、3ループや3フリップなど決め、前半に転倒した3ルッツを後半+2トウ+2ループで決めたのは偉い。
後半盛り上がったが「最後のステップがパワー足りず」と解説・鈴木明子さん。
グレイシー・ゴールド SP:54.51(13) FS:107.24(12) 合計:161.75(12)
ワインカラー。病を乗り越えて戻ってきた彼女のジャンプ一つ一つに歓声が上がる。抜けたジャンプもあったが、3ルッツ+2トウ、3フリップ+2トウ、決めた 高く足を上げた美しいスパイラル。ショートとフリー2本をこの全米で滑り切った。
解説・鈴木明子さんが「この選手のルッツが憧れだった」と言っていたが、私も昨今のぐにゃぐにゃっと入るルッツより、すーっと滑ってきてそのままグッと跳び上がるこの人のルッツが好き
ケイトリン・ハ SP:51.48(16) FS:87.89(18) 合計:139.37(17)
「ミッション」より♪ 薄いグレー。3ルッツ+2トウ、3フリップ+2トウがきれいに決まったが、3ルッツ、3フリップと続けて転倒。それでも後半2アクセルなどで立て直した。「膝が柔らかい」と解説・鈴木明子さん。
全体に淡々としてる感じだが、ラストのビールマン姿勢はきれいだった。
<G2>
シエラ・ヴェネッタ SP:57.98(11) FS:118.39(5) 合計:176.37(7)
「New World」川井郁子♪ 赤。ドボルザークの曲で、終始笑顔を浮かべて滑る。3フリップ+3トウ、3ルッツ+オイラー+3サルコウ、「難しい入り方」の3ループ+両手上げ2トウ、ウォーレイから2アクセルと全てのジャンプを決めた。
足をまっすぐ後ろに伸ばしたキャメル姿勢とか、全体に基本に忠実で見ていて気持ちがいい。会心の演技 振付はフィリップ・ミルズさん。
レナ・イケニシ(池西玲奈) SP:57.47(12) FS:114.34(8) 合計:171.81(10)
コールドプレイ・メドレー♪ 青。3フリップ+オイラー+3サルコウから、2アクセル+3アクセルは大きく幅が出た。全体にスピード感があり、後半も3ループや3サルコウも入る。コレオではイナバウアーやイーグルを見せた。
「ステップでクラスター(難しいターンやステップの3連続)が弱くてレベルが2止まり」と解説・鈴木明子さん。いい得点に喜んで舌を出す
マキシン・マリー・バウティスタ SP:59.47(10) FS:111.99(10) 合計:171.46(11)
「ボヘミアンラプソディー」♪ 黒。3フリップ+オイラー+3サルコウから(流行ってる?)、3ループ+2トウなど決める。アクセルが1回転になり、終盤ループで転倒になったのが惜しいが、全体としては悪くない。
ペイジ・ライドバーグ SP:60.82(8) FS:89.30(16) 合計:150.12(14)
メドレー♪ 黒。冒頭の3フリップは決まったが、ルッツ、ループと2回転に。後半フリップ転倒、2アクセルで乱れて両手をついた。「後半コンビネーションを跳ばなくてはいけないプレッシャーが」と鈴木明子さん。あまりジャンプに高さが出なかった。
なんか体が硬そうな感じ
スター・アンドリュース SP:65.86(7) FS:115.92(6) 合計:181.78(6)
「Salome's Dance of Seven Veils」♪ ブルーに臙脂。スパイラルやイナバウアーのコレオから入る構成。3トウで傾いて片手をついたが、2アクセル+3トウで立て直す。3ループ+オイラー+3サルコウも入った。
ところどころ妖艶な仕草も入る振付、大人っぽくなってきた。
コートニー・ヒックス SP:60.25(9) FS:115.03(7) 合計:175.28(8)
「Seven Nation Army」♪ 赤。見事な3フリップ+3ループ、高い 3ルッツは手をついたが頑張って1アクセルをつけてシークエンスとし、次の3ルッツをきれいに決めて得点を稼いだ。サルコウの転倒は残念だったが、終盤もパワフルに跳んだ。
振付の中でポニーテールを指先で弾いたり、活き活きと滑りきった。
<G3>
カレン・チェン SP:70.41(5) FS:123.24(4) 合計:193.65(4)
「The Ovation」♪ ブルー系。美しい3ルッツ、2アクセル+3トウと決まったが、後半3ループと3ルッツが単独になって+REPになった。2アクセル+オイラー+3サルコウも入ったが、リカバリーしようとして失敗があった模様。
ダイナミックなスパイラルのコレオには歓声が上がる。ジャンプの調子がそう悪いようには見えなかったので、ちょっともったいないことになった。
アンバー・グレン SP:73.16(4) FS:113.42(9) 合計:186.58(5)
「Gravity」♪ 紫。冒頭3フリップ+2トウはよかったが、3ルッツ転倒、後半ループやフリップが2回転に。観客から励ますような拍手で、コレオの後の2アクセルは決めた。
ガブリエラ・イッツォ SP:65.94(6) FS:108.47(11) 合計:174.41(9)
シャンソン・メドレー♪ ブルーにストーン。3ルッツ+2トウは決まったが、3フリップや2本目の3ルッツに少しずつ乱れが出て、後半2本目のフリップはコンビネーションにできなかった。ウォーレイからの2アクセルは流行らしい
演技中はしっかり曲を表現しようと笑顔を絶やさなかったが、、、
ブレイディ・テネル SP:78.96(1) FS:141.90(3) 合計:220.86(3)
「ニュー・シネマ・パラダイス」♪ オフホワイトにカラーストーン。自信に満ちた表情で、3ルッツ+3トウ、3サルコウなどきっちり決めていく。ボーカルに乗って表情豊かにステップの後、3ルッツ+3トウ。3フリップでややこらえたが2トウをつけたが、3ループで転倒。少し体力が厳しくなっていたか。
大きなスパイラルやしなやかなイナバウアーのコレオ、姿勢のきれいなスピンで締めくくる。パーフェクトとはならなかったが、まずはトップに立つ。
マライア・ベル SP:73.22(3) FS:151.99(2) 合計:225.21(2)
「ハレルヤ」♪ 薄紫系。しっかりと3フリップ+3トウから、3ループはややこらえたが、3サルコウ、2アクセルと順調。丁寧なステップでレベル4、3フリップ+2トウ+2ループ、3ルッツ+2トウ、最後の3ルッツを下りた瞬間笑顔が弾ける。歓喜のスパイラルからスプリットジャンプのコレオ、スピンが終わると嬉し涙のフィニッシュ。
最高のパフォーマンス
アリッサ・リウ SP:75.40(2) FS:160.12(1) 合計:235.52(1)
「Illumination」♪ 紺。淡々と3アクセル+片手上げ2トウを決めてしまう。4ルッツこらえたが着氷(回転不足)! 2本目の3アクセルも入る。指先や視線にも気を配って丁寧にステップ、レベル4をもらった。後半に3ルッツ+3トウ、3ルッツ+オイラー+3サルコウ、3フリップと決めて笑顔
スピンの回転がとにかく速い。「ポジションを変えてから速度が落ちるどころか上がる」と鈴木明子さん。ターンのときに顔を最後に回転させる顔残しもできる、細かいところまで成熟してきた。
直前のベルの演技で沸騰した会場の雰囲気も関係なかった。年齢がまだジュニアなので、ある意味先輩たちと戦う必要がないところが、大きなプレッシャーにならなかったのかもしれない。
キス&クライで結果を見た瞬間、ちょっぴり涙ぐんだ。
結果、優勝は断トツのリウ、連覇 2位ベル、3位テネル、4位ピューターメダルにカレン・チェン。
表彰式で真ん中に上がるのに、ベルとテネルと両側から手をつないで引き上げてもらった、八重歯が可愛い14歳のチャンピオン
次は男子ショートプログラム、日本時間の早朝3時半から