フィギュアスケート・四大陸選手権2022、男子ショートプログラム(ジャッジスコア)。
<G1>
ジェームス・ミン(オーストラリア) SP:54.35
「Fire On Fire」♪ 黒。ちっちゃかったジュニアの頃から見ているが、すっかり大きくなった 4トウ転倒、3アクセルも転倒、3ルッツ+3トウの着氷も乱れる。その他はかなり良かった。
三宅星南 SP:79.67
「アンチェインド・メロディ」♪ 白シャツ。4サルコウ、3アクセルと着氷 ゆったりと大きな滑りが曲とよく合い、3ルッツ+3トウも下りて伸び伸びとステップ。まずはミスなく滑り切ってほっとした顔
ジョーダン・ドッズ(オーストラリア) SP:47.47
「エデンの東」♪ ブルー系。滑らかな滑りは、アイスダンスとの二刀流をしていた兄のアンドリューを思い出させる。3トウ+3トウは片手をついてこらえる。くるくるターンからの3ループ転倒、後半2アクセルも転倒 スピンはあまり速くないかな
ハリソン・ジョン-イェン・ウォン(香港) SP:43.95
「Lay Me Down」サム・スミス♪ 黒に白グレーのライン。とても慎重に2アクセルに入った。3ルッツ、3ループと転倒でコンビネーションなしに。全体にスピードがあまりない。一生懸命なのは伝わる フィニッシュポーズでちょっとふらついてしまった
キョン・ジェソク(韓国) SP:63.78
「Dive」エド・シーラン♪ ブルーから白のグラデーション。3アクセルは両足着氷でステップアウトして手をつく。3フリップ+3トウはなんとかこらえた。きれいな3ループを決め、レベル4のステップや、しっかりしたI字姿勢などのスピンを繰り出した。
まだ初々しい感じだが、年齢は三宅星南より上
<G2>
ミハイル・シャイドロフ(カザフスタン) SP:75.96
「Va-bank」♪ 白黒ボーダーTシャツの胸に赤リボン。4トウ、3アクセルをするするっと決める 3ルッツ+3トウも軽やか、癖がないきれいなジャンプ。キャメルスピンはちょっと遅かったかな コミカルな表情と振付が可愛い。コーチはアレクセイ・ウルマノフ。
自己ベスト更新にコーチが嬉しそう。
三浦佳生 SP:88.37
ヴィヴァルディ「四季」より「冬」♪ ブルー系と白系。スピードに乗って跳んだ4サルコウはちょっと勢い付き過ぎて、セカンドは2トウに。3アクセルはきれいなツイズルに繋げる。フライングキャメルはやや安定に時間がかかったか。後半4トウがあまりにも軽々と"effortless"でびっくり
コンビネーションスピンはポジションチェンジのたびに少しずつトラベリングが見えたが、まずはしっかり滑りきれた 自己ベスト大幅更新!
ディアス・ジレンバイェフ(カザフスタン) SP:66.92
「Ne me quitte pas」♪ オフホワイト。高さのある2アクセル、3フリップ+3トウ。後半3ルッツもややこらえたが大丈夫。キャメル姿勢きれいで、コンビネーションスピンはイリュージョンも入れた。終わって満足気なガッツポーズ。
まだ大技はないが、素直な感じでいい。コーチはセルゲイ・ヴォロノフ。
ジョゼフ・ファン(カナダ) SP:69.70
「Money」♪ ダークグレーにうっすらと模様。コーチのブライアン・オーサーたちが見つめる。両手上げ3ルッツ+3トウがきれいに決まったが、アクセルでパンク キャメルスピンは安定した姿勢でこなし、3ループを決める。大きく体を動かしてステップ。地力はついてきたか。
イ・シヒョン(韓国) SP:79.13
ボロディン「イーゴリ公」♪ グレーがかった水色。両手上げ4サルコウ、回転速い!ステップアウトで手をついたのが惜しい。両手上げ3アクセル、お見事! 3ルッツ+3トウも全部両手上げで、長身なので上にぴゅっと伸びる感じ 手足長くてステップも大きく表現できる。スピンではヘアカッター姿勢も。
なんと技術点が三宅星南と全く同じ
コーリー・シルセッリ(カナダ) SP:69.57
プリンス・メドレー♪ 透ける黒の身頃が濃紫。「パープルレイン」でイーグルから跳んだアクセルが1回転に 3ルッツ+両手上げ3トウはばっちり。単独3フリップも両手上げで。
「Question of You」の手拍子を振付でも織り込みながら、しなやかに手足を動かすステップ。この選手もコーチはブライアン・オーサー。
<G3>
ブレンダン・ケリー(オーストラリア) SP:81.12
「Leave A Light On」♪ ワインカラーのシャツ。4トウはステップアウトしたが、3ルッツ3トウまとめる。3アクセルも膝を柔らかく使って下りた。
キャメルスピンで軸足と体の線が見事なTの形になるのが素敵 大きなバタフライからのシットスピンを終えてフィニッシュ。
選手紹介で27歳と言っていて、もうそんな年だったかと 羽生結弦と同期だった。
カムデン・プルキネン(アメリカ) SP:57.58
「ムーラン・ルージュ」より「Come What May」♪ 白にわずかに水色のシャツ。冒頭のトウループは、4回転を跳ぼうとして途中で開いたような3回転に。3アクセルで痛そうな転倒して起き上がるのに時間がかかってしまった。3ルッツ+3トウはまとめる。
指先の動きや肩の使い方に色気がある。ジャンプがはまれば、情熱的なステップがもっと盛り上がるんだけど。
チャ・ジュンファン(韓国) SP:98.96
「Fate of the Clockmaker」「Cloak and Dagger」♪ 黒系。ジュニア時代から跳んでいる4サルコウはさすがの安定感 3ルッツ+3ループも鮮やか。クリムキンイーグルからスライディングしてフライングキャメルスピンに繋げる。慎重に入った3アクセル、きれいに決まった。
シットスピンの回転速く、大きなグライドを織り交ぜたステップ、サイドウェイズからレイバックを入れたコンビネーションスピンと多彩に見せる。
北京五輪に向けて仕上がりは上々 自己ベスト更新にブライアン・オーサーも拍手。
樋渡知樹(アメリカ) SP:77.51
「Standards」♪ グレーのシャツ。コロナ陽性で全米に出られなかったが、ここで頑張る。4サルコウ滑らか、3アクセルもしっかり。得意のバレエジャンプにわくわく 4トウで転倒したが、ビールマンを入れたスピン、空中キックやハイドロを入れるアクロバティックなステップと、彼らしさを発揮してくれた。
友野一希 SP:97.10
「ニュー・シネマ・パラダイス」♪ ブルーから薄水色。きりっとした表情から、4トウ+3トウ、決まった 4サルコウ、3アクセルと問題なし。
シットスピンを出るところ、ステップに入っていくときの加速、腕を差し出す先の視線。滑り全体に感じられる成熟。これは素晴らしい出来
自己ベスト更新
ジミー・マー(アメリカ) SP:69.98
「ブラック・スワン」♪ 白黒。冒頭の4トウでステップアウト、3ルッツはやや勢いが足りず2トウを付ける。3アクセルもステップアウト。
ランジや羽ばたく所作をふんだんに織り込んだステップはなかなか力強かった。
結果、チャ・ジュンファンがトップに立ち、1.86点差の2位に友野一希、3位三浦佳生。4位ブレンダン・ケリー、5位三宅星南、6位イ・シヒョン。日本勢3人がフリーは最終グループで滑る。7位に樋渡知樹、8位シャイドロフ。
フリーは23日(日)の18:54(日本時間)から。
この後はアイスダンス・フリーダンス、1:20から