フィギュアスケート・グランプリシリーズ2022第5戦NHK杯、男子フリー(ジャッジスコア)。
<G1>
樋渡知樹(アメリカ) SP:57.18(12) FS:127.87(12) Total:185.05(12)
「アーティスト」♪ 白シャツ紺系ベスト。冒頭の4サルコウ、やや抑えた着氷だが立った。4トウで手をついたが2トウをつける。アクセルが1回転になったがシークエンスで3アクセルを跳べちゃうって
後半4トウ予定が2回転に、アクセルが1回転に、3ルッツ+オイラーの後が1フリップなど「ジャンプのタイミングが合ってない」と解説・本田武史さん。しかしクリムキンイーグルに大きなバレエジャンプ連続のコレオ、これだけでも見る価値はある
マウリツィオ・ザンドロン(オーストリア) SP:68.21(11) FS:133.51(10) Total:201.72(11)
「Adagio For Strings」♪ グレーと水色。3アクセル、ちょっとステップアウトっぽかったけどうまくオイラー+3サルコウに繋げる。3アクセルは少しオーバーターン、3フリップで手をつく。ドラマチックに演じるコレオから、3ルッツ+3トウ、3ルッツ+2アクセル、3ループと慎重に決めた。
曲が変わって激しく動くステップ、スピンを終えて叫んでいるような表情でフィニッシュ。大きなミスなく満足そう。シーズンベストが出た。
ガブリエレ・フランジパーニ(イタリア) SP:68.78(10) FS:143.53(9) Total:212.31(9)
「イオ・チ・サロ」アンドレア・ボチェッリ、ラン・ラン♪ 朱色。冒頭の4トウは「途中で開いてしまった」(本田さん)3回転に。4サルコウ、ステップアウトで耐える。3アクセル+2トウ、3ループと決め、2本目の3アクセルがきれいに入った。
3フリップに3トウをつけ、3ルッツにオイラー+2サルコウを繋げる。後ろ向きのスライディングを入れたコレオ、スピンを側転で出てクライマックスのステップ。
スティーヴン・ゴゴレフ(カナダ) SP:69.01(9) FS:152.01(7) Total:221.02(8)
ハチャトゥリアン「スパルタクス」♪ グレー系。冒頭に4トウ、見事に決まった サルコウは2回転になったが、3アクセル+オイラー+3サルコウが決まる。4サルコウ+2トウ、3アクセルときれいに入る。最後の3ループで手をついたのは惜しい。
表現はどことなく硬い感じだけど、この曲にはそれでもいいのかも。
コンラッド・オーゼル(カナダ) SP:73.10(8) FS:129.59(11) Total:202.69(10)
「Out of Tears」「Paint It Black」♪ 黒系。4トウ下り、根性で2トウつけたが乱れる。4回転予定のサルコウは3回転できれいに下りた。3アクセルに3トウをつける。3ループはやや詰まった着氷。後半の4トウ、こらえた アクセルは2回転になり、次の3ルッツには2アクセル+1ループをつける。
ステップは細かい動きをアップテンポの曲に合わせて盛り上げた。
マッテオ・リッツォ(イタリア) SP:78.57(7) FS:162.19(5) Total:240.76(6)
「Talking to the Moon」「That's What I Like」♪ 黒グレー模様。4トウ挑んだが両足着氷でステップアウト。ループは3回転に。3フリップに3トウをつけて鮮やかに決める 3サルコウもきれい。
スライディング、イーグルにイナバウアーを織り込むコレオは笑顔で語りかける。3アクセル+2アクセル、3ルッツ+オイラー+3サルコウ、さらにターンから3アクセルを着氷。スピン2つ終えて勢いよくステップ、手拍子をもらって楽しそう 膝をついてフィニッシュ。
<G2>
チャ・ジュンファン(韓国) SP:80.35(6) FS:174.41(2) Total:254.76(3)
「007/ノー・タイム・トゥ・ダイ」♪ 黒の肩にストーン。冒頭の4サルコウ、さらに4トウ、滑らかで美しい 3ルッツ+3ループ、3フリップ頑張る。キャメルのドーナツ姿勢もきれい。
エッジによく乗っているステップ、3アクセル+オイラー+3サルコウで少し傾いた。3アクセルはオーバーターンしたので単独に、次の3ルッツに2アクセルを続けてリカバリー。
コンビネーションスピンで見せるサイドウェイズからレイバックの姿勢、好き クリムキンイーグルから長いカーブのイナバウアー、ジャッジ前で腕を組んでフィニッシュ。
ニカ・エガゼ(ジョージア) SP:84.47(5) FS:148.39(8) Total:232.86(7)
「SOS d un terrien en detresse」♪ 黒系。4トウ+3トウ、4サルコウと2つ続けて決める 2本目の4トウで転倒。3ループ頑張る。後半3アクセルはオーバーターン、3フリップ+3トウはちょっとステップアウト。3ルッツ+オイラー+2サルコウでまとめた。
めりはりがはっきりしているボーカル曲なので、曲が盛り上がったところにジャンプを嵌めたかったところかな。
友野一希 SP:85.07(4) FS:166.76(3) Total:251.83(4)
ヨハン・シュトラウス2世「こうもり序曲」♪ タキシード風。指揮棒を振りたてて始まる。4トウ+3トウ、入った サルコウが2回転に。4トウ、下りたかと思ったがこらえきれず転倒。3ループ、きちんと決める。
女性に手を差し出して共に踊りだすようなトランジション。その足さばきと表情で語るストーリーのステップ、レベル4獲得。3アクセル+オイラー+3サルコウ、決まった 3フリップ+2トウ、最後に3アクセル、決まった。
エネルギー全開のコレオ、エンターテイナーの本領発揮 もうこれだけでもいい
アダム・シャオ・イム・ファ(フランス) SP:87.44(3) FS:163.01(4) Total:250.45(5)
「Horizons」「Minus Sixty One」「Run Boy Run」♪ ブルーグレー。まずは安定の3ルッツから。4トウはステップアウトして単独に。3アクセルはこらえる着氷になった。4サルコウが見事 4トウ+オイラー+2サルコウが決まる。ルッツが2回転になり、2トウをつける。3フリップ+2トウを最後に跳んだ。
速い曲になって躍動感のあるステップ、その流れでダイナミックなコレオでは大きな空中キック。ブノワ・リショーの独特な振付はしっかり表現している。
宇野昌磨 SP:91.66(2) FS:188.10(1) Total:279.76(1)
バッハ「G線上のアリア」「S.Petrus et S.M Magdalena」♪ グレー系。滑らかに滑り出し、するするっと4ループ、決まった 4サルコウ、これもするするっと フリップが2回転になったが、3アクセル+2アクセルとスムーズ。後半4トウはまず単独で、2本目の4トウ、抑える感じで2トウをつける。3アクセルは単独に。
ステップ、スケーティングが心地よく伸びて、見ていて気持ちがいい。スピンをバタフライで出てフィニッシュ。
山本草太 SP:96.49(1) FS:161.36(6) Total:257.85(2)
ラフマニノフ「ピアノ協奏曲第2番」♪ 紫。4サルコウ、きれいに決まった 4トウ+3トウ、決まる 2本目の4トウも下りる。3アクセル、惜しい転倒 丁寧にステップを踏み、後半3アクセルでまた転倒。3フリップに3トウをつけたが、これが3種類目の3回転以上の繰り返しとなって3トウは無効に 3ルッツ+オイラー+3サルコウ、頑張った。
長い美しいイーグルのコレオ、彼の見せどころ。スピンのキャメル姿勢も良き。
結果、ショート2位から逆転で宇野昌磨が優勝、2位山本草太、3位チャ・ジュンファン。4位友野一希、5位アダム・シャオ・イム・ファ、6位リッツォ。
これで宇野昌磨、山本草太のファイナル進出決定。三浦佳生と合わせて日本勢が3人進出を決めている。フィンランド大会にエントリーしている佐藤駿にも可能性が残っている。
あとは明日のエキシビション
フィギュアスケート・グランプリシリーズ2022第5戦NHK杯、アイスダンス・フリーダンス(ジャッジスコア)。
<G1>
カタリナ・ウォルフコスティン/ジェフリー・チェン(アメリカ) RD:64.94(10) FD:83.07(10) Total:148.01(10)
「Light of Love」「Dog Days Are Over」♪ ブルーの裾にピンク、紺。ワンフットターンから入っていく。ツイズルは女性が少しふらついて2人が近づきすぎてしまった。イーグルに乗せるカーブリフトから抱えてステーショナリーリフト、この組み合わせはあまりいないかも。ローテーショナルリフト、男性の片足回転を入れた後でバランスを崩し、男性が転倒になってしまった。
それでも急いでフェンス際の位置についてコレオステップ、会場は手拍子で後押し 最後はスライディングでフィニッシュ。生き生きした笑顔が可愛いカップル
折原裕香/ユーホ・ピリネン(フィンランド) RD:66.47(9) FD:101.98(8) Total:168.45(8)
「My Jolly Sailor Bold」「We're Sinking」♪ 薄いブルーの裾にストーン、グレー系。肩に乗せてから低い姿勢を取るステーショナリーリフトから、ローテーショナルリフトへ。3つ連続で持ち上げるアシステッドジャンプ。ツイズルも滑らか。
歌声で船乗りを惑わせる伝説を表現する振付、女性が男性を引き込んでいく様子がドラマティックに表現されている。足を抱えて低い姿勢になるスライディングもよかった。
グランプリシリーズ初出場、素晴らしいプログラム
小松原美里/ティム・コレト(小松原尊) RD:66.65(8) FD:97.65(9) Total:164.30(9)
「The Fifth Element」♪ 白の裾にオレンジ、オレンジの上にカーキ。右回転で男性が片足になるステーショナリーリフトから。3つのツイズルをしっかり決めた。そろって膝をつくスライディングから逆回転で入るダンススピン。ワンフットターンも伸びやか。
肩に乗せてからイーグルに乗せるカーブリフトのポジションがいい。コレオステップではきびきびした振付を見せた。
王詩玥(ワン・シーユエ WANG Shiyue)/柳鑫宇(リウ・シンユー LIU Xinyu)(中国) RD:70.32(7) FD:103.79(6) Total:174.11(7)
映画「ザ・バットマン」より「The Batman」「Sonata in Darkness」♪ 黒系つなぎ、黒。「ゆっくりやるのは難しい」(解説・宮本賢二さん)というアシステッドジャンプから。女性を右肩に片膝折りで乗せるカーブリフトが凄い。ツイズルでずれそうになったが修正。男性の膝上に逆立ちするストレートラインリフト。
何しろ身長差があるので、男性が女性の頭の上をまたぐような振付がところどころにある。わっと盛り上がる曲ではないが、技術力の高さを見せた。男性の金色メッシュ、良き
エフジェニア・ロパレヴァ/ジェフリー・ブリソー(フランス) RD:72.84(6) FD:111.79(5) Total:184.63(5)
「l'Accordeoniste」「Mon Dieu」エディット・ピアフ♪ 黒、濃い緑。コレオスピニングから入り、ゆったりしたパートでコレオステップを見せる。横抱きでツイストを入れてからのローテーショナルリフト、ツイズルうまく合わせる。膝上に立たせるリフトもよい。
全体にシームレスで、シャンソンのムードがよく出ていた。女性が赤毛で短髪なのがフランスっぽい
<G2>
村元哉中/高橋大輔 RD:75.10(5) FD:103.68(7) Total:178.78(6)
「オペラ座の怪人」♪ 白、黒燕尾服風。いきなり物語の世界に引き込むコレオステップから、男性のひざ下をくぐるようなスライディングが凄い。女性を足の付け根あたりに立たせるストレートラインリフトで男性が片足になっても安定している。ツイズルからダンススピンと畳みかける。
クライマックスに向かっていくダイアゴナルステップ、肩にまたがるコレオリフト、力強く表現した。リズムダンスほどの余裕がなかったかも
・・・少しだけ、衣装が重たげというか、持ち上げたり下ろしたりするときに邪魔になっている気がした。もう少しシンプルにしてもいいのでは
アリソン・リード/サウリウス・アンブルレヴィシウス(リトアニア) RD:75.23(4) FD:114.75(3) Total:189.98(4)
「Insomnia」♪ 黒に青と緑をあしらうつなぎ。女性を逆さまに持つローテーショナルリフトのポジション 男性の股下を女性がくぐってから入るツイズル、きれいに揃う。スライディングは指先で、男性の股下に女性の足を挟む形のコレオリフトが面白い。
全体に切れのいい動きで力強かった。終わった瞬間のガッツポーズも2人そろって
キャロライン・グリーン/マイケル・パーソンズ(アメリカ) RD:77.00(3) FD:114.10(4) Total:191.10(3)
ガーシュウィン「ラプソディー・イン・ブルー」♪ 薄水色、白シャツにサスペンダー。のびやかなワンフットターンから、女性が男性の靴に手を置いて横向きになる難しいポジションのステーショナリーリフト。ダンススピンでは男性の軸足に女性がフリーレッグを絡める。
クライマックスのコレオステップ、観客の手拍子もばっちり トップに立って表彰台決定。
マディソン・チョック/エヴァン・ベイツ(アメリカ) RD:85.00(2) FD:124.13(2) Total:209.13(2)
「Souffrance」「Les Tectoniques」♪ 白黒スカートに赤金、白黒。ツイズルで一瞬女性がふらついたが持ちこたえる。片足で立つカーブリフトから前転で下りてくるのも余裕。いつもながら技術的に凄いことをさりげなくやってくる。
ところで、放送で「チョック」でなく「チョーク」と表記・発音するのはなぜ???
ロランス・フルニエ・ボードリー/ニコライ・サアアンスン(カナダ) RD:85.66(1) FD:124.75(1) Total:210.41(1)
「Il Mercenario」「L'arena」「Liberta」「The Verdict」♪ 黒セパレートでロングスカート、白シャツ。ツイズルで女性のスカートが翻るのがカッコいい 肩に逆さまに乗せて片足で後ろに滑るストリートラインリフトから高速ローテーショナルリフトへ。肩に乗せて回してから横に抱えて低い姿勢でのカーブリフト。
フラメンコのリズムと振付をたっぷり見せるコレオステップ、最後まで素敵だった
結果、自己ベスト更新したフルニエ・ボードリー/サアンスンが優勝 2位チョック/ベイツ、3位にグリーン/パーソンズ。4位リード/アンブルレヴィシウス、5位ロパレヴァ/ブリソー。村元/高橋が6位、小松原/コレトが9位だった。日本出身の折原裕香/ピリネンは8位。
フルニエ・ボードリー/サアンスン、チョック/ベイツはファイナル進出決定。
あとは男子フリー
フィギュアスケート・グランプリシリーズ2022第5戦NHK杯、女子フリー(ジャッジスコア)。
<G1>
エヴァ・ロッタ・キーブス(エストニア) SP:48.56(12) FS:113.81(11) Total:162.37(12)
「Shallow」「I'll Never Love Again」♪ ブルー系。冒頭の3フリップ+オイラー+3サルコウを決めて波に乗り、片手上げ3ルッツ下り、3フリップこらえる。コンビネーションスピンの最後にビールマン、後半に3トウ+2アクセル、片手上げ3ルッツ+両手上げ2トウがきれい。3ループはちょっとぎりぎりの回転 スピンの足替えをジャンプでしたところでちょっとふらついたか。
全体に丁寧にこなしていった感じ。
アンバー・グレン(アメリカ) SP:52.04(11) FS:117.32(8) Total:169.36(11)
「Without You」♪ ワインカラー、編み込みでまとめた髪。冒頭に3アクセル、跳んだ!ちょっと両足着氷か。3フリップ+3トウ、3サルコウ、3ループ+2トウ+2トウ、ジャンプ前の構えが短く、ひゅっと跳ぶ。
後半3ルッツで両手をつき、フリップも2回転になってステップアウト。大きなスパイラルからスタイラスのコレオ、最後はスライディングしてからレイバックスピン、ビールマンからイリュージョンで出る。
以前は活発で元気!なイメージのプログラムが多い印象だが、今回はしっとりと見せてくれた
オルガ・ミクティナ(オーストリア) SP:56.95(10) FS:116.41(9) Total:173.36(10)
「The Curse」「Dawn of Faith」♪ ワインカラー系。3ルッツに2トウをつけ、両手上げ3ループはややオーバーターン。両手上げ3ルッツ+オイラー+2サルコウを決める。コンビネーションスピンの中でイリュージョン(しっかり3回)見せる。
後半予定を変えて両手上げ3ルッツ、フリーレッグを大きく使ってなかなか情感のあるステップ。3サルコウに2ループをつけ、きれいな2アクセルでジャンプをまとめた。ビールマンスピンはできそうでできないのかな
渡辺倫果 SP:58.36(9) FS:129.71(3) Total:188.07(5)
「JIN」♪ 薄紫で着物風。冒頭の3アクセル、跳んだ 少しだけオーバーターン。3ループ、3ループ+3トウは得意。3フリップは両足着氷になったか。キャメルスピンの姿勢がきれい。3ルッツ+2アクセル、2アクセル+オイラー+3サルコウ、よかった 最後のルッツのパンクが悔しい。
音とぴたりと合わせていく所作、過不足ない蹴りが心地よいスケーティング。やはり魅力あるスケーター。
ニーナ・ペトロキナ(エストニア) SP:58.81(8) FS:121.48(6) Total:180.29(7)
「Dusty Road」「The Ages of Heroes」♪ 紫。2アクセル+3トウ、3ルッツ、3フリップ、3ループと4つ続けたジャンプはどれも安定。3ルッツ+オイラー+3サルコウで片手をつき、フリップが2回転になったが2トウをつけられた。
ステップは一歩を長く伸ばすところが多く、伸びやか。ビールマンスピンに続いてリンクいっぱいに動くコレオ、スパイラルからバタフライを見せて、しっかりまとめたプログラム
ウィ・ソヨン(韓国) SP:61.06(7) FS:115.68(10) Total:176.74(8)
「ムーラン・ルージュ」より「ボレロ」♪ ブルーにストーンたくさん。3ルッツ+3トウ、3フリップ、2アクセルと流れのあるきちんとしたジャンプ。3ループは軸が傾いて転倒 フライングキャメルはちょっと不安定だったが、コンビネーションの中のキャメルはちゃんとしていた。
後半3ループ+2アクセル入り、3ルッツは単独になったが、3サルコウに2トウ+2ループをつけてリカバリー ラストのコレオで足を横から上げて後ろに回すスパイラル。
全体に淡々とこなしているように見えた。途中ジャッジ前でアピールするところもあったが、顔の表情が変わらない。ちょっとシャイなのかな
<G2>
チ・ソヨン(韓国) SP:62.92(6) FS:121.22(7) Total:184.14(6)
「Matrix Resurrections」♪ グリーンと黒。3ルッツ+3トウ、3ループ、3サルコウ、2アクセルとどのジャンプも完成度が高い! 後半も3トウ+2アクセル、3ルッツ+2トウ+2ループ、3フリップと滑らか。コレオはちょっとあっさり コンビネーションジャンプの出でその場ジャンプしてフィニッシュ。
コーチのタミー・ギャンビルさんがじっと見つめていたのが映った。これからは情感の表現が出てくるといいな 自己ベスト更新。
スター・アンドリュース(アメリカ) SP:64.13(5) FS:109.93(12) Total:174.06
「Je suis malade」♪ 薄茶にブルー。3フリップ+2アクセル+片手上げ2トウを決めて入ったが、足を上げてからのフリップがパンク 予定を変えて3サルコウ単独を決め、3トウ単独も大丈夫。3ループ転倒、3サルコウ+2ループ頑張り、3ループになんとか片手上げ2トウをつけた。
ジャンプは本調子ではなかったが、スパイラル、スライディングのコレオからしっとり見せるステップへ。スピンのシットからスライディングでフィニッシュ、ちょっと首を振った。
オードリー・シン(アメリカ) SP:65.87(4) FS:123.13(5) Total:189.00(4)
「The Offering」「The Giving」「Heroes」♪ 薄いオレンジ。きれいな3ルッツ、フリップが1回転になったが、3サルコウ、2アクセルなど安定。スピンで「シットからキャメルへの移行がスムーズ」と解説・荒川静香さん。ステップがしっかりしていると思ったらレベル4が取れていた。
後半も3ルッツ耐えて2トウ+2ループをつけ、3トウ+3トウ、丁寧なコレオに続いて3ループ+2アクセル頑張る。ビールマンからその場ジャンプで出てフィニッシュ。
自己ベスト更新に笑顔 トップに立つ。
住吉りをん SP:68.01(3) FS:125.11(4) Total:193.12(3)
「Enchantress」♪ ブルー系グラデーションにゴールドの飾り。4回転トウループ挑戦、転倒 しかし3ループ問題ない。スピンの回転速度が速い。
3フリップ+3トウ、3ルッツ、ダイナミック。ステップはめりはりがあって足元がきれい、レベル4。2アクセル+3トウ、3フリップでオーバーターンしたが2トウ+2ループをつける。3サルコウで転倒が
ビールマンスピンの出にイリュージョン。イナバウアーやスライディングで大きく表現するコレオ、全体に能力の高さをしっかり見せたプログラム。
坂本花織 SP:68.07(2) FS:133.80(1) Total:201.87(2)
「Elastic Heart」♪ 赤。いつもの目の覚めるような2アクセル 3ルッツ、3サルコウとノープロブレム。スピンをスライディングで出て、3フリップ+片手上げ2トウもきれい。3フリップはややオーバーターンしたが3トウをしっかりつけ、2アクセル+3トウ+片手上げ2トウ 伸び伸びとコレオ、ループが1回転になったが 片手ビールマンのフィニッシュで頭を抱えた。
完璧とはいかなかったが、彼女らしさは見られたプログラム。
キム・イェリム(韓国) SP:72.22(1) FS:132.27(2) Total:204.49(1)
「Summer Of 42」「Summer Arabesques」♪ 白からベージュ、ペールブルー。静かなメロディに細身の体はぴったり 両手上げ3ルッツ+3トウ頑張り、ステップからの2アクセル、ターンからの3ループときれい。3フリップは片手をつき、2本目の3フリップ転倒。しかし両手上げ3ルッツ+2トウ+2ループ、さらに3サルコウ+2アクセルでリカバリー。
大きなカーブを描くイナバウアーからスパイラルのコレオで魅せる。得点と順位を見て大きく口を開けて感激
結果、優勝はショートのリードを保ったキム・イェリム、2位坂本花織、3位に住吉りをん。4位オードリー・シン、渡辺倫果が5位まで順位を上げた。
これでキム・イェリム、坂本花織がファイナル進出決定。渡辺倫果がポイント22(15+7)で4番手、住吉りをんがポイント22(11+11)で5番手につけている。
次はアイスダンス・フリーダンス
フィギュアスケート・グランプリシリーズ2022第5戦NHK杯、ペア・フリー(ジャッジスコア)。
<G1>
ダリア・ダニロヴァ/ミシェル・ツィバ(オランダ) SP:54.46(6) FS:101.38(6) Total:155.84(6)
映画「ハリエット」より「Goodbye Song」「Stand Up」♪ 濃い紫と黒。3ツイスト、下りたところでちょっとステップアウト。3サルコウは女性がステップアウトしたが頑張る。きれいなスロー3ループ決まり、2アクセル+2アクセルもこらえた。男性が女性の足を持って引っ張りまわすコレオからデススパイラルに繋げる。
アクセルラッソーリフトの女性のスプリットポジションがぴしっとしていて美しい。スロー3フリップの転倒は「高さに対して距離が足りなかった」と解説・高橋成美さん
カミーユ・コヴァレフ/パヴェル・コヴァレフ(フランス) SP:55.36(5) FS:106.65(4) Total:162.01(5)
「カルーソ」♪ ブルー、グレーのジャケ。3ツイストきれいに入り、3トウになんとか1トウをつける。サルコウは予定通り2回転。男性が女性を抱え込んでから入るデススパイラルはレベル3。スロー3フリップは片手をついたがしっかり着氷、抱えて男性が低い姿勢になるダンスリフトのコレオ。終盤のスロー3サルコウも頑張った。
「音楽の迫力に負けない滑りの迫力」と解説・高橋成美さん。
イルマ・カルダラ/リカルド・マーリオ(イタリア) SP:58.95(4) FS:105.28(5) Total:164.23(4)
ゲーム「デス・ストランディング」より「Don't Be So Serious」♪ グレーからベージュ。3ツイスト丁寧に、2アクセルは2人の距離があったが問題なし。コンビネーションジャンプは2サルコウ+オイラー+2サルコウでまとめる。スロー3ルッツ決まって笑顔 通常と反対の「オポジット・スターリフト」だそうで(解説・高橋成美さん)。女性が男性に飛びついてから回り始めるスピン、最後はリフトして出る。
全体に一つ一つ慎重に要素をこなしていく感じが若々しい
<G2>
ブルック・マッキントッシュ/ベンジャミン・ミマール(カナダ) SP:62.31(3) FS:113.34(3) Total:176.65(3)
「レ・ミゼラブル」♪ ピンク、白シャツ黒ベスト。17歳と21歳の若手。3ツイスト、3トウ+2トウと決まる。サルコウは2回転になった。スロー3ルッツ、「軸がまっすぐ」と成美さん。女性がフリーレッグを後ろでキャッチしてからデススパイラルに入る。スロー3ループで転倒して女性が痛そう しかしキャリーリフトからスプリットポジションのリフトを決めてきた。スライディングから入るペアスピン、出る前に女性をリフトするのは今季の流行りかな。
エミリー・チャン/スペンサー・アキラ・ハウ(アメリカ) SP:64.62(2) FS:122.87(2) Total:187.49(2)
映画「ゴースト」より「Unchained Melody」「The Love Inside」♪ 紫系。冒頭にサイドバイサイドジャンプを続ける構成で、2サルコウ+2アクセル+2アクセルを決め、トウループは2回転に。3ツイストはあまり高さが出ないがまとめる。スロー3ループ、鮮やか 2人が離れてから近づく振付は映画の雰囲気。
デススパイラルの出で両手をぐんとつかむ。フリーレッグを絡める形のペアスピンがユニーク。重なってイーグルのコレオ、笑顔で終わった。
三浦璃来/木原龍一 SP:78.25(1) FS:137.91(1) Total:216.16(1)
「Atlas: Two」「Shared Tenderness」♪ 薄紫に花、薄紫。軽やか!と成美ちゃんが叫ぶ3ツイスト、3トウ+2トウ+2トウ、やや2人のタイミングがずれたがまとめる。3サルコウ、璃来ちゃんが耐えた。
手をつないだ状態で、男性がスライディング、女性がイーグルのコレオが素敵 スロー3ルッツ頑張り、スロー3ループばっちり! リフトは「スピードが違う」「リンクを大きくカバー」と、テレビでわかりづらい部分をしっかり解説してくれて実感する。
どんどん笑顔が大きくなって得意のリフト、時間ぎりぎりに最後の耳に手を当てるフィニッシュ、セーフ!のポーズ インタビューで「ダンスリフトでミスした」と言っていた。
フリーの自己ベスト更新に少し足りず、まだ反省点がある2人。
結果、三浦/木原が2大会連続の優勝 余裕でグランプリファイナル進出決定。2位チャン/ハウ、こちらも2大会2位でファイナルが決まった。3位マッキントッシュ/ミマール。
元気よく喋りまくる高橋成美さん解説、要素に入る前の動きや技の種類など、素早く言ってくれるのでありがたい
このあとは女子フリー
リアルタイムでは見られない初日、、、
フィギュアスケート・グランプリシリーズ2022、第5戦NHK杯が開幕 金曜にお仕事があり、今年は午後のシフトなので、昼過ぎから夜9時前に行われる競技はほぼ見られない。もちろん、録画予約はしっかり入れてきた。
帰宅途中に電車の中でNHKプラスの配信を少し。男子ショートプログラムは半分くらい見られた。
実は夕方、YouTubeでちょこっと“かなだい”村元哉中/高橋大輔組のリズムダンスを見た。大ちゃんの衣装、襟元から縦に入っているスリットが面白い。体格がシングル時代とすっかり変わってがっちりしたのがよくわかる。そして足さばきや身のこなしが、アイスダンサーらしくなっていた。
デニス・テン・メモリアルで出した79.56には及ばなかったが、スケートアメリカの69.67を大きく上回る75.10で5位。4位と0.13、3位と1.90差。フリーで追い越せるか
録画をしっかり見たいけど、眠くて死にそうなので今日はまず寝る 明日の朝から録画を順番に見ていこう、、、って12時過ぎからもうペア・フリーだけど