
■一連の不二家のことでの報道のひとつで、フランチャイズ店の近況を報告するものがあった。それはひとつの個別例であり、一般化することとは別なのではあるが、その殊勝さに恐れ入った。すなわち、そのフランチャイズ店のオーナーはお客さんに不二家の代わりに謝っているのである。不二家のフランチャイズ店オーナーこそ今回の不祥事で最大の実害被害者ではないのか。消費者なんて、所詮、別の店に行けば済むのだから。
■ところがどっこい、こういう罰当たりな考えは、少なくともその報道されていた不二家のフランチャイズ店オーナーにはないらしい。一般人に謝っているのである。2重におかしいと、おいらが思ったのは、謝られたお客もまんざらでないという考えを報道に披露していた。そうか!?。そのお客。フランチャイズ店オーナーに謝ってもらってなぜ納得する!? 筋が違うだろう、筋が。庶民でしかありえないフランチャイズ店オーナーは、なぜそうけなげなのだろうか?
▼という主旨でブログを書こうと思っていた今朝、ラジオで葛根廟(かっこんびょう)事件、(事件だなんて言うな!、ソ連戦車部隊による日帝満州侵略民1000-2000人を「ひき肉」にした大虐殺に他ならない!)、の生き残りの人のインタビューをやっていた。
▼「日帝満州侵略民」。くんだいぬほんで最も悲しい集団の筆頭である。みんな「内地」のビンボーぬん。故郷で飢え死にするよりましと思った(のか)、日帝侵略軍に唆され、あるいは、そのスケベ根性を見透かされくすぐられたのか、日帝の大陸侵略のお先棒。
▼インタビューで語っていた人(大櫛戊辰さん)は15歳で満州国経営の大阪にあるガッコに入る。通信を専門とするガッコ。学費はタダだけど満州勤務が責務。「渡世/出世」のために満州国に身売りしたわけだ。
▼ソ連参戦後とんずらした大日本帝国陸軍の保護なく、逃避行。葛根廟の平原に至る。ソ連の戦車群に日本人集団は轢き殺されていくわけだが、その人は爆進し轟音とともに迫り来るてくる戦車のキャタピラからからくも身をかわすが、泥水を被ったという。
とりあえずは過ぎ去った戦車のあとには平板に轢き延ばされた人間と子どもらしき手足のみが立体をとどめ残されていた。そして、自分が被った泥水こそその生身の人間から噴出した血肉である、というのである。
つまりは、こういうイメージである↓;
http://blog.goo.ne.jp/ikagenki/e/208b55812d3ca044cac4ef2121208899
■今日の「なぜ日本庶民はけなげなのか?」のお題で、なぜ今朝たまたまラヂオで聞いた、この話を出すかというと、その人が後で関東軍の顛末書(あの混乱でいつ書いたかおいらには想像がつかないのだが)、つまりは関東軍の戦史に、この葛根廟虐殺事件について、「占領地庶民を保護するは占領軍の責務なり」(つまりは関東軍にはなんら責任はないといいつのりたいらしい)の旨が記載されているとのこと。これは、少なくとも、防衛「省」の戦史室にあるらしい。
■そのラヂオ番組では、その人とは別途生存者の回顧を紹介。当時9歳の女性は、婦女子複数で壕へ避難。寝入る。首に刃が衝きたてられ目が醒める。母親が自分をさした。回りでは母が子を、包丁で、刺し殺し、自らも刺して死んでいく凄惨な光景。(包丁で自刃!)
放送済み「ラジオ深夜便」 曲目・演目リスト; 1/20土 旧満州・葛根廟事件 命の証 葛根廟事件 生還者 大櫛戊辰
おいらがいたたまれないのは、この人たちはビンボーぬんの庶民であること。なにも薩摩に強姦される前に自刃した会津のお武家さまのお嬢様たちではないのである。
柴五郎の女性家族は薩摩・皇軍に姦られる前に自刃
もっとも、ソ連赤軍は、当時強姦集団でありヨーロッパの占領地域では強姦しまくりだった。従って、満州でも日本婦女子が捕らえれれば陵辱されたことは必至であり、その点、自刃日帝侵略庶民が、台所で使う包丁で自刃していく光景を想像するに、おばかなおいらでも、その峻厳さに恐れ入る。
これつまり、なぜ日本庶民はけなげなのか?、である
▲ちなみに、満州で日本婦女子が自刃した昭和20年8月14の晩に、件の柴五郎はまだ生きていた。つまり、大日本帝国の歴史はひとりの人生より短いのである。
偉大でチンケな、大日本帝国!
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You're sweet as a honey bee

But like a honey bee stings