いか@ 筑豊境 寓 『看猫録』

Across a Death Valley with my own Distilled Resentment

IITの諸君; インドの衝撃

2007年01月29日 20時38分30秒 | インド・2・4・5回目


昨晩から3夜連続、NHKスペシャル「インドの衝撃」;
『インドの衝撃 第1回 わき上がる頭脳パワー 』
http://www.nhk.or.jp/special/onair/070128.html

■実に昨晩は威風堂々IITの諸君の物語であった。IITとはインド工科大学のこと。産業化著しいインドの人的牽引力の供給源といわれている。

おいらはこのIIT出の諸君と仕事している。過去の記事 インド、「出世」と英語 の事例はすべてIIT出のひとたちのことなり。

■さて、番組で伝えたかったことは、インド人青年たちの勤勉さとインドを牽引するであろうこと。 彼らの少なからずは、IT産業の中心地・バンガロールのような都市で、外国資本の元で働く。 その象徴が今度でるWindows Vistaの完成にインド人IT技術者が関与しているということ。

■日本では子どもの学力低下とか騒いでいる。その昔おいらががきんちょの頃、why Johnny can't read?とかの問題を聞いて、あのアメリカ人のあいだで、読み書きできないおバカが増えているときいて、びっくりしたものだ。なぜって、当時おいらは山岡荘八センセの戦争本に読みふけり、我らが日本軍は毎日、米軍の科学技術に基づく物量作戦の前に敗北していたからであり、かつ、日常では無意識の内に、<アメリカンライフ>を獲得せよ!という(こっぱずかしい)雰囲気が蔓延していたからである。

■今では日本は、すっかりアメリカンライフを獲得したかいあって、おバカになった。democrazyの獲得である。さて、インド。

 でも、みんな豊かになろうと必死ですね。
今の日本の教育と比較すると、「ニッポンはあかんな~」と思います。

ただ、自分のために頑張ることが、同時に「国のためになる」と言い切れるのはうらやましい気がします。

きっと、敗戦後の日本の学生もああだったんでしょうな。

http://blog.livedoor.jp/poesaku1/archives/50566731.html

という意見があの番組を見たひとの素朴な感想だと思う。

でも、ヤクモノは閉じたのである。日本では。アメリカも日本も豊かなになって、おバカになった。インドも遅かれ、早かれそうなるのだろう。ただ、この豊かの源泉である勤勉さは富裕と貧困の電圧差から生まれる電流であるであるから、つまり、貧乏人が豊かになってやろうとのし上がる意欲であるから、インドの貧困層は膨大であるので、その電圧差は100年も続くかもしれない。

▲同じくおバカが多くなったdemocrazy2国の日米であるが、実は、全然違う。米国は産業と富の源泉である「知と技術」を自前で準備できなくなると、そういう「知と技術」に得意なものを世界中からかき集めた。 さらにIT革命は、「知と技術」に得意な者は身体を米国に運ぶ必要がなくなった。ネットによるインド人ソフト技術者のグローバル=米国資本への包摂! つまりグローバルすほんは、なんと数百年に一度の大革命!、労働力の劇的な物理的移動なしに、つまりは移民なしに、労働力をexploit(搾取)する方法をexploit(開発)したのである。

ちなみに、この革命のblow backこそ米国本国人のIT技術者の失職、ひいては米国中産階級の没落に他ならない。 米国人IT技術者の最後の仕事がインドに出張して仕事を教えることであったことは、別のNHKスペシャルのプログラムで見たことである。ああ!インド! democrazy国家の、没落する、中産階級の最後の出張先!

日本はインド人ほど勤勉でなく、さりとて、米国のように、富に不可欠な「知と技術」に得意な者を抱えることなく、3流国家として没落してゆくだろう。大臣もバカだし、おいらもバカだ。 日本なんてのは20年もしないうちになくなるだろうと言った支那の宰相はさすがは彗眼といわねばならない。google; 李鵬 日本なんて国は20年もすれば消えて無くなってますよ