いか@ 筑豊境 寓 『看猫録』

Across a Death Valley with my own Distilled Resentment

小さきものども、筑波山麓みかん

2009年11月10日 19時02分10秒 | 筑波山麓
  

スーパーでフクレみかんなる、とても小さいみかんを買う。ネットで調べるとなんと筑波山麓で採れたみかんのようだ。

◆フクレミカン(ふくれみかん)-こうじみかん-薄皮ミカンは古代柑?◆

なんと、筑波山でみかん狩り ができるとは知らなかった。

吉田ドクトリンは永遠なり 2009

今夜のNHKの番組に岡田外務大臣が出演していた。岡田外相の主張は、米国はブッシュ政権からオバマ政権へと変わったのだから、外交も変わる。という現状認識。そういう米国の変化に対応して日本は外交をすべきと。

この外務大臣の現状認識は、孫崎亨、『日米関係の正体 -迷走する安全保障-』で描かれている米国外交とは異なる。つまり、孫崎はW・ブッシュによる米国外交はW・ブッシュあるいはネオコンによる逸脱的例外的政策ではなく、冷戦終結に対して軍事力をそのまま維持しようとした米国の冷戦後の一貫した対外軍事政策である、と書く。これはブッシュ親子大統領に挟まれたクリントン政権でも同様。

そういえば、ヒラリー現国務長官はイラク戦争に賛成だった。

孫崎は「背景にはイスラエルの影がある」と書く;

こうして見ると、オバマ政権ほど、ホワイトハウスの主要ポストがイスラエルに近い人々で占められたことはない。ウオルト教授の懸念はますます強まっている。
 米国の中東政策を、オバマが述べた基準、「イスラエルを脅かす者は米国を脅かす者である」「イスラエルは質的軍事優位を有する必要がある」の二点に合致しているかどうかの視点でみると明快になる。
 イラク戦争は米国全体という広い意味で見れば明確にマイナスである。そして、この戦争が開始され、継続されていた要因をみると、表向きには出てきてはいないが、米国軍事戦略と米国国内でのイスラエルの影響力が最も強力である。
 そして、オバマ政権下でのこの二大勢力は、従来よりも勢いを増している。この勢力を増している。この勢力にとって米国軍の関与はイラクに限る必要はない。しかし、中東のどこかに強力な軍事展開のあることが望まれる。そしてオバマ大統領はそうした軍事展開を行うであろう。


一方、孫崎は21世紀の永井陽之助系の"吉田ドクトリンは永遠なり"派だとわかる。『日米関係の正体 -迷走する安全保障-』においても吉田茂の名前を出して、評価している。その評価の論理は;

吉田元総理も下田元外務次官も、日本が米国戦略に巻き込まれたり、自衛隊が米国戦略の下で海外に行く状況に極力反対した。これは今日、日本が米国の要求を出来る限り受け入れようとする動きと逆である。多くの人は今日の外務省の動きを見て、親米一辺倒が外務省の一貫した流れのように受け取っている。しかし、外務省の歴史を見ると、今日の状況はむしろ常態ではない。

孫崎は日米安保とは何か?を改めて確認している。日本は基地を提供する義務を負っている。だから、米国のために海外で軍事行動をする義務はないと。

孫崎は『日米関係の正体』において永井陽之助の名前は出していない。しかし、アイゼンハワーの産軍複合体批判を引いて米国の軍事外交政策に懸念を示している。永井陽之助だ。

永井陽之助が死んでまだ1年経っていない。無形文化財「吉田ドクトリンは永遠なり」は連綿と継承されるのであった。


『現代と戦略』

永井陽之助、『現代と戦略』(1985)の冒頭は岡崎久彦批判から始まる。本編でも岡崎ら"軍事アナリスト"批判である。時は流れた。岡崎久彦と孫崎亨の対談 (2009)。これは、貴乃花⇒千代の富士⇒若乃花になるんだべか?

■さて、岡田外相。 どうなるんでしょう? 東アジア共同体なんて突発してるし。でも、おいらが思うに、<吉田ドクトリン>の本義はバンドワゴニング、つまりは長いものに巻かれろ、強くて金持ちのやくざに"部屋"貸してビル管理人として生き延びろ!というカタギ (平和国家) に還俗した元やくざ (敗残した帝国主義国家) の処世術かと。 だから、「東アジア共同体」は21世紀的に発展した<吉田ドクトリン>かと。 中国もすごい経済大国になったし。 この点は永井センセも意外、望外?、であったろう。 中国こそ日米と大規模に通商を行う"海洋国家"になった。高坂正堯センセもびっくりだ。 吉田ドクトリンは永遠なり !

21世紀はモロコシが台頭するので、琉球はモロコシ海軍の太平洋への出島として、再び賃貸しに出すんでしょうかね!!!???

吉田ドクトリンは永遠なり !