TPP参加に民主党政権が積極的なのは、鳩山由紀夫、菅直人と二代に渡って続いた民主党の首相が、あまりにも反米的であったので、それの軌道修正を迫られたのだろう。さらに、野田佳彦首相を始めとする今の内閣の閣僚は、脛に傷を持つ人間ばかりで、アメリカ様に楯突くことができないのだろう。そんなことで政治をやられたのでは、国民はたまったものではない。我らが中野剛志京大准教授が、フジテレビの「とくダネ!」に出演し、そこでぶち切れたというので話題になっているが、私からすれば、怒って当然なのである。民主党政権のPR放送局よろしく、TPPによって日本のGDPが2・7兆円増加するというの持ち出したのに対して、中野が「10年間の累積ではないですか」と批判したことへの嫌がらせである。面子が丸つぶれとなったフジテレビ側が、「放送事故寸前」とか言い出したのだ。国家という枠組みを大切にしながら、外国に伍す必要があるのに、日本人の一部には「世界の人々は平和を愛する諸国民である」との勝手な思い込みがある。「各国の国民性を反映した資本主義」にこだわる中野の主張は、経済学者として的を射ているのであり、日本人が生き残るには、それしかないのである。日本を取り巻く国々が襲いかかってきているのに、身構えることもできない民主党政権は、国民のことなどどうでもいいのだろう。
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