日本共産党は党名を変えない限り、暴力革命を目指した集団であることは否定できない。マルクスの『共産主義者宣言』(金塚貞文訳)には「共産主義者は、かれらの目的が、これまでのいっさいの社会秩序を暴力的に転覆することによってしか達成され得ないことを公然と宣言する。支配階級よ共産主義革命の前に慄くがいい。プロレタリアには、革命において鉄鎖のほかに失うものはない。かれらには獲得すべき全世界がある」と書いてある▼そのイデオロギーを固く信じているからこそ、「共産党」の名にこだわるのだろう。ユーロコミュニズムを提唱したイタリア共産党は、1989年のベルリンの壁の崩壊を受けて1992年2月の時点で消滅した。フランス共産党はソビエトの思いのままに操られていたこともあり、同じように痛手を受けた。党内は一本化しておらず、改良派からトロッキストまで千差万別である。代々木官僚のヘゲモニーのもとにある全体主義政党とは違うのである▼参議院選挙に立候補予定の日本共産党の関係者らが昨日、神奈川県警本部を訪れ、行動する保守運動のデモを許可したことに対して抗議した。いくら何でも日本共産党の言い分がそのまま通るようであれば、日本の自由と民主主義はおしまいである。かつての学園紛争でもそうであったように、意にそわない言論や表現の自由を圧殺するのが、スターリニスト日本共産党の常套手段なのである。
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